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ゲイリー・ピーコック(4)

2020-12-20 | JAZZ
ゲイリー・ピーコック関連の4回目は、彼が参加しているピアノ・トリオの中で、時々聴くアルバムを3枚取り上げました。
まずは、ビル・エバンスのリーダー・アルバムから、
「TRIO 64」 VERVE V6-8578
  
1. LITTLE LULU
2. A SLEEPING BEE
3. ALWAYS
4. SANTA CLAUS IS COMING TO TOWN
5. I’LL SEE YOU AGAIN
6. FOR HEAVEN’S SAKE
7. DANCING IN THE DARK
8. EVERYTHING HAPPENS TO ME
BILL EVANS (p)  GARY PEACOCK (b) PAUL MOTIAN (ds)
録音 1963年12月18日

クリード・テイラーのプロデュースによるこの作品は、ピアニストがキース・ジャレットに替わればそのまま「スタンダーズ」になるというもので、ビル・エバンスのリーダー・アルバムとしては何時もの選曲とは趣を変えているところも聴きどころの一つとなっています。
ここでのゲイリー・ピーコックですが、お決まりの4ビートから離れての部分は、スコット・ラファロとダブって聴こえるところがあり、ビル・エバンスのプレイは言うに及ばず、ポール・モチアンのメリハリを利かせたドラミングも冴えています。
なお、録音日がクリスマスに近かったからかどうかは不明ですが、「サンタが街にやってく来る」を演奏しているのもご愛敬といったところです。


続いては、アート・ランデとのセッションから、
「SHIFT IN THE WIND」 ECM 1165
   
1. SO GREEN
2. FRACTIONS
3. LAST FIRST
4. SHIFT IN THE WIND
5. CENTERS
6. CAVERNS BENEATH THE ZOTH
7. VALENTINE
ART LANDE (p) GARY PEACOCK (b) ELIOT ZIGMUND (ds)
録音 1980年2月

アート・ランデは、高音のタッチが美しいピアニストで、この澄んだ音にゲイリー・ピーコックの少しデフォルメされた音のベースが絡む瞬間が素晴らしいです。
レコード・ジャケット裏面の3人の記載順や、オリジナル曲の提供数からして、このアルバムの主役はゲイリー・ピーコックだと思います。

演奏は、アート・ランデの作曲による2曲(1, 6)が、美メロの演奏と、3人によるテーマを持たないインタープレイで、
ゲイリー・ピーコックの作曲による3曲(3, 4, 7)は、ゲイリー・ピーコックが主役を務め、時にはアート・ランデとのインター・プレとなりますが、
その中で、タイトル曲でもある「SHIFT IN THE WIND」は、ゲイリー・ピーコックがシンバルを弓で弾いて風の音を出したり、ピアノは高音部のトレモロで小川のせせらぎの様な効果音を出したりで、後半はピアノとドラムスが嵐の如く激しい音を重ねて迫り、最後は嵐が過ぎた後の静かなタッチで終わるという物語風の構成による3人の幻想的なプレイが素晴らしいです。
また、「VALENTINE」は、この録音が2月であったことから付けたのでしょうか?
主役を張るピーコックに、ランデのピアノが絡むような2人のやり取りが聴ける1曲です。
そして、3人のクレジットによる2曲(2, 5)は、テーマ無しの即興と、スローテンポによる3者のインタープレイで、ひと時の清涼剤の様です。


最後は、日本のヴィーナス・レコードからのスティーヴ・キューン・トリオです。
これは2つの録音による企画もので、各々のアルバムは、1曲を除いて同じ曲をベーシストのみ交代して演奏していて、それぞれを比較して聴くことが出来ます。
ベーシストは「RED SIDE」というタイトルのものをエディ・ゴメスが、「BLUE SIDE」をゲイリー・ピーコックが担当していることから、ここでは後述のアルバムを掲載しました。
今回掲載した3人のピアニストのタッチから、このスティーブ・キューンのピアノが一番華やかで軽快に感じ、反対にゲイリー・ピーコックのベースは重く感じます。
「WALTZ BLUE SIDE」 VENUS TKJV-19115
  
1. CHARADE
2. I’M GLAD THERE IS YOU
3. ONCE UPON A SUMMERTIME
4. MY BUDDY
5. WHEN I GROW TOO OLD TO DREAM
6. YEARS LATER
7. REMEMBER
8. PASTORALE
STEVE KUHN (p) GARY PEACOCK (b) BILLY DRUMMOND (ds)
録音 2002年5月9~11日

CDは、ジャケットの色使いがLPと異なります。
ベーシストが代わっただけで、スティーブ・キューンのプレイにも変化が表れているところもポイントとなっています。
 

コメント
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