あしたのブログ!趣味や日々の報告ページ

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ゲイリー・ピーコック(3)(デュオ CD)

2020-12-09 | JAZZ (CD)
以下は、ゲイリー・ピーコックのデュオ・アルバムの2枚、
最初は、幾度もコンビを組んでいるポール・ブレイとの共演盤で、珍しく2人だけの演奏、
とは言っても、2人の曲を中心にデュオあり、各人のソロありの15曲で、録音エンジニアはデヴィッド・ベイカーが担当しています。
「PARTNERS」 OWL 058CD
 
 1. AGAIN ANEW(DUO)
 2. PLAIADES SKIRT(G.P.)
 3. OVTAVON(P.B.)
 4. LATIN GENETICS(DUO)
 5. WORKINOOT(G.P.)
 6. AFTERNOON OF A DOWN(P.B.)
 7. HAND IN HAND(DUO)
 8. SATYR SATIRE(G.P.)
 9. LULL-A BYE(P.B.)
10. TWITTER PAT(G.P.)
11. WHO´S WHO IS IT ?(DUO)
12. GENTLY,GENTLY(G.P.)
13. MAJESTIQUE(P.B.)
14. POT LUCK(G.P.)
15. NO PUN INTENDED(DUO)
PAUL BLAY (p) GARY PEACOCK (b)
録音 1989年12月18日

15曲は、非常に爽やかな演奏の連続で、一つの物語の様に編集されています。
その中で、4曲目の「LATIN GENETICS」だけはオーネット・コールマンの曲で、ラテン調の軽快で何とも言えずすがすがしい演奏となっています。
ゲーリー・ピーコックのベースは、いずれも締った音で捉えられており、5曲目の「WORKINOOT」以外は1~2分そこそこの演奏ですが、他のアルバムと同様、素晴らしいフィンガー・ワークが収録されています。
なお、最終曲の「NO PUN INTENDED」だけは、ポール・ブレイがピアノのボディを叩いたり弦に手を触れたりのプレイで、それに相対するゲイリー・ピーコックの迫りくるフリーな演奏で締めくくられています。


続いては、発売当時話題となったビル・フリーゼルとの共演盤
「JUST SO HAPPENS」 Postcards POST-1005
 
 1. ONLY NOW
 2. IN WALKED PO
 3. WAPITIS DREAM
 4. HOME ON THE RANGE 1&2
 5. THROUGH A SKYLIGHT
 6. RED RIVER VALLEY
 7. RECIPROCITY
 8. GOOD MORNING HEARTACHE
 9. N.O.M.B.
10. JUST SO HAPPENS
GARY PEACOCK (b) BILL FRISELL (g)
録音 1994年2月17, 18日

ゲイリー・ピーコックの快演と、ビル・フリーゼルのエレキとアコースティックの2つの音色が楽しめるアルバムです。
また、トラディショナルな2曲の内、「峠の我が家」は2つのパートに分かれていて、最初はディフォルメしたフリーゼルのギターに、ピーコックが上手く乗っているし、後の方はピーコックが前に出てそれに合わせるフリーゼルのオーソドックスな演奏となっています。
そして、「赤い河の谷間」はベース・ソロによる演奏で、ピチカットで2コーラスに渡ってメロディを弾いています。
8曲目の「 GOOD MORNING HEARTACHE」では、フリーゼルがアコースティック・ギターに持ち替えて、真面目なソロを取っているのが印象的です。
最終曲の「JUST SO HAPPENS」では、これまでの9曲では聴けなかった2人の丁々発止による演奏で終わっています。

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ゲイリー・ピーコック(2)

2020-12-06 | JAZZ
ゲイリー・ピーコックには、ポール・ブレイとの共演盤が数多くありますが、ここではECMの2枚と、同時期に録音された他レーベルの1枚を取り上げました。
「PAUL BLAY」 ECM 1003
  
1. BLUES
2. GETTING STARTED
3. WHEN WILL THE BLUES LEAVE
4. LONG AGO AND FAR AWAY
5. MOOR
6. GARY
7. BIG FOOT
8. ALBERT’S LOVE THEME
PAUL BLEY (p) GARY PEACOCK (b) PAUL MOTIAN, BILLY ELGART (ds)
録音 1960年代

冒頭からの5曲は、3者のインタープレイによる演奏が展開され、ビリー・エルガードのサクサクと刻むブラシが小気味良く響くことで、オーネット・コールマンの2曲(1, 3)も粋な演奏となっています。
全8曲の中で、唯一ゲーリー・ピーコックの作曲による「MOOR」は、この後幾度も録音されるスタンダード的な曲で、ここでもベースが冴えわたります。
後半3曲は、ドラマーがポール・モチアンに交代しますが、「GARY」と「ALBERT’S LOVE THEME」はスロー・テンポの瞑想状態の演奏で、3者がそれぞれに主張を展開するプレイとなっています。


「BALLADS」 ECM 1010
  
1. ENDING
2. CIRCLES(*)
3. SO HARD IT HURTS(*)
PAUL BLEY (p) GARY PEACOCK 、
MARK LEVINSON (*b) BARRY ALTSCHUL (ds)
録音 1967年3月31日(*)、7月28日

ゲイリー・ピーコックが参加している「ENDING」は、ピアノとベース、それにドラム・ソロもありますが、3人のインタープレイが17分に渡って延々と続きます。
ピアノはアップライト型の様でもあり、異様な響きは明らかに調律が狂っていて、これがまた奇妙な雰囲気を醸し出しています。


「MR. JOY」 SFX - 10580
  
1. ONLY LOVERY
2. KID DYNAMITE
3. NOTHING EVER, WAS, ANYWAY
4. EL CORDOBES
5. RAMBLIN’
6. TOUCHING
7. BLOOD
8. MR. JOY
PAUL BLEY (p) GARY PEACOCK (b) BILLY ELGART (ds)
録音 1968年5月10, 12日

全8曲中、6曲がアーネット・ピーコックの作品で、ポール・ブレイはそのいずれもで、官能的で知性と感性美が入り混じったプレイを披露しています。
当時のポール・ブレイとゲイリー・ピーコックは、私生活の面において微妙な関係にありましたが、ここでのポール・ブレイは前2作に比べて一層輝き、ピーコックは普通のサポートに収まっている部分が多くなってきています。
なお後半4曲は、その後に幾度も録音されているお馴染みの曲ですが、60年代に録音されたこの3枚の中では、一番纏まっているように思います。

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ゲイリー・ピーコック(1)

2020-12-01 | JAZZ
今年の締め括りとして、今月はこの9月に85歳で亡くなったゲイリー・ピーコックの多くの関連アルバムを中心に聴くことにしました。
ゲイリー・ピーコックの初期の演奏は、アルバート・アイラーの「SPIRITUAL UNITY」や「GHOSTS」で聴くことが出来ますが、今回は、本格的に録音が開始された1960年代後半以降とし、彼のリーダー・アルバムの中で、名盤とされる1970年2月録音の「EASTWARD」は、以前ここに掲載済であることから、彼がECMに残したリーダー・アルバムからとしました。
「TALES OF ANOTHER」 ECM 2301 101
  
1. VIGNETTE
2. TONE FREID
3. MAJOR MAJOR
4. TRILOGY Ⅰ, Ⅱ, Ⅲ
GARY PEACOCK (b) KEITH JARRETT (p) JACK DeJOHNE
録音 1977年2月

このレコードは、ECMレーベルでありながらNYでの録音ですが、美メロディはあまり無く、ひたすら3人のインタープレイを聴くアルバムとなっていて、演奏中のキース・ジャレットの唸り声はここでも健在(笑)ですが、これがいつものように耳障りです。
全4曲(4曲目は3つのパートから成る)は、全てゲイリー・ピーコックのペンによるもので、曲によって静と動のバランスが良いです。

1曲目の「VIGNETTE」は、リーダーのベースを前面に出しながら、テンポのいい演奏から始まり、2曲目の「TONE FREID」は、ベースとピアノのインタープレイを中心に進んで行きます。
3曲目の「MAJOR MAJOR」は、ベース・ソロにより曲のイメージが提示された後、ピアノとドラムスが加わってきますが、いかにもキースが好みそうなリズミックな曲となっています。
レコードB面の「TRILOGY Ⅰ, Ⅱ, Ⅲ」は、菊池雅章との名盤「EASTWARD」を思い起こさせるスピリチュアル溢れる演奏から、速いテンポの軽快な曲へと移っていきますが、いずれの曲も3者がそれぞれの主張を展開する中で、聴き手もその中に引き込まれていきます。

上記アルバムから6年を経て、同じメンバーにより「スタンダーズ」による作品が次から次へと録音されていきますが、その第1弾が同タイトルのVol.1です。
「STANDARDS Vol.1」 ECM 1255
  
1. MEANING OF THE BLUES
2. ALL THE THINGS YOU ARE
3. IT NEVER ENTERD MY MIND
4. THEMASQUARADE IS OVER
5. GOD BLESS THE CHILD
GARY PEACOCK (b) KEITH JARRETT (p) JACK DeJOHNE
録音 1983年1月

このレコード、久しぶりに両面を通して聴きましたが、とても新鮮に聴こえました。

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