Vers la lumière 光ある方へ・・・

AtelierGrace発、ステンドグラスと教会のブログ。

ランプ修復

2023-11-28 17:32:27 | 修復
ずっとお待たせしていたランプの修復依頼。市販品で上部のリングが取れてしまっていますが、幸い紛失ピースはなし。最下部にも1つ外れているピースあり。落とした衝撃か凹んだ面もありました。ハンダを溶かしてみたら、最下部は補強に銅線が埋め込んでありました。





ちなみに真ん中あたりに割れているガラスもいくつかありましたが、無理に取り出そうとしてさらに破損してしまうリスクを考え、持った時にケガをする危険性のない箇所は目を瞑りました



せっかくなので、修復が終わったランプを手持ちのベースに取り付けて(キャップが合わないので正確にはぶら下げて?)みました。美しいバラ

手持ちのステンドグラス製品が破損してしまった時…お力になれるかもしれませんのでどうぞご相談ください。
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教会ランプ修復

2022-12-16 15:54:41 | 修復
二人展で忙しく、お待たせしていた修復依頼。ステンドグラスの素敵な教会型のランプです。

 

 

これを作った方がもう亡くなられたとのことで私の所へ。教会の屋根が取れていて、よく見たら一番下の緑のガラスも2枚割れていました。

 

割れたガラスは残念ながら同じものが手元になく、近い雰囲気のものに差し替えましたが違和感なし。暗がりで点灯するときれいな赤!クリスマスに間に合って良かったです
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ティファニーランプ修復作業

2013-03-11 20:52:50 | 修復
まずはより時間のかかりそうなティファニーランプの修復から先に始めることにしました。

しかしこれだけ大きいランプを扱うのは初めてだったので、立体作品に詳しい方の協力をお願いすることにしました。巨大ランプを抱えて千代田線に乗り、向かうは亀有のステンドグラス工房「ならんは」

まず、ランプ全体の崩れを防ぐため、裾に銅線でリムを取り付けることにしました。



銅線を適当な長さに二つ折りし、輪の方を固定します。



電動ドライバーで銅線をねじります。取付口がこうなっているタイプのドライバーでないと銅線が差し込めない模様。



セット完了!



速度は遅めに、慌てず落ち着いて…。



ねじった銅線を裾にハンダで付けていきます。特に巻き終わりは気を付けないとビヨーンと跳ね上がってしまいます



最初仮止めし、後で綺麗にハンダを修正していきます。意外と時間がかかる



綺麗にハンダ付けするには、常に平行を保たなければならないのですが、これだけの大きさのものをちょこちょこ持ち上げ続けるのはしんどいので、木の箱にタオルを入れたものにランプを乗せてハンダ付けしました。これで回すのがだいぶ楽に



次はキャップ部分。真鍮のハンダ付けは時間がかかります。450度に設定したハンダごて二刀流でいくと…おおっ、ハンダの溶けが速い!!!外してみたらキャップの大きさが作品に対し小さめで、かなり頑張って隙間にハンダを流し込んだようでした。



キャップ部分の補強をどうするか悩みましたが、一番経済的に負担が少なく、どんなベースでも対応できるようにとのことで、キャップ周辺に銅線を埋め込むことにしました。計6本、あみだくじみたいに2段に渡って沿わせた銅線は、表からは見えません。





再びキャップを取り付けて、完成!!



キャップ部分はこの通り。



割れた部分は元のガラスをそのままつなぎ直す形にしました。パティ―ナもうまく元の色と馴染んでくれて一安心。ちなみにこれだけの大きさなので通常の洗い場では洗えず、お風呂で洗いました



せっかくだから手持ちのランプベースに取り付けて点灯!!暖かな色合いに感動もひとしおでした。時間手間もかかって大変でしたが、この瞬間のために今までの全てがあった…一つの作品が完成して、光を当てた時にいつも思うことです。貴重な思い出の品を託してくださった方と、修復に力を貸してくれた友人に心から感謝したいと思います





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再びランプ修復依頼

2013-03-11 20:31:14 | 修復
昨年ランプの修復依頼をして頂いた方より、再び修復の依頼がありました。前回と同じくおじいさまが制作されたもので、今度はオーソドックスな16面体ランプとティファニーランプです。



ティファニーランプのデザインはおじいさまのオリジナルでしょうか?直径は約480ミリもあり、かなり大きいです。車で運んできて頂きました





こんな風に、自然にキャップが取れてきてしまったそうです。コパテープがはがれてしまっているのが一目でわかります。





裏側も観察。



さらに、いくつかの割れを発見これは大仕事になりそうだ…



こちらの16面体ランプはすぐに直りそう

とりあえずキャップの取れているのとガラスの割れを直して、キャップが取れないよう補強することにしました。次回、修復作業の様子をアップします

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ランプ修復終了

2011-11-02 12:24:04 | 修復
ランプの修復がやっと終わりました割れている部分を取り外して洗浄し、ガラスが紛失している部分には新しいガラスを補い、再びコパテープを巻いて組み立てる・・・ある意味一から作るよりももっと神経を使います。



 

 

青い方のランプは割れている部分が少なかったので割とすぐ仕上がったのですが、薄緑の粉々に割れた方をどうしたものか、ずっと頭を抱えていて・・・とりあえず分解してみることに。

ボンドでくっつけてあるのをどう外そうか悩んでいましたが、ハンダとコパテープを取り除いてアルコールで拭いて、それでも取れないものは水につけておいたところ・・・元のガラスを傷めずにきれいに除去できました!今更ですがボンドは水で柔らかくなることを再発見しました

実際分解してみたら何とかテープを巻けそうなピースばかりだったので、どうしても粉々な部分だけ新しいガラスを入れ(でもそういうのはほとんどありませんでした)、再び組み立てて完成しました六面のうち、割れてるのは片側だけなので、無事な部分を表に向けて使用すればいいかなと思います。暗がりでつけてみると優しい色合いで、読書灯に最適なランプですね

  

こうしてみると割れた線というのは実に規則正しく弧を描いており、元からこんなデザインだったのかな!?という気もしてくるから不思議です。そういや昔、うちの父が自宅で陶芸をやっている最中まややが父にドン!とぶつかって、制作中だった壺をぐにゃっと凹ませてしまう事件がありました(もちろん怒られましたよ

しかし父はその後、何とその壺をさらにぐにゃぐにゃに曲げ、そのまま焼いてしまったのです・・・出来上がったアーティスティックな壺を見て「怪我の功名だね」と言ったら「バカもん!」と言われた記憶があります・・・自画自賛ではないけどもし自分のランプだったら、無事な部分ももっと分割してしまうというテもあるのかもしれません・・・。

近々、青い大きなランプに合うベースを探して依頼主にお渡しします。
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