Vers la lumière 光ある方へ・・・

AtelierGrace発、ステンドグラスと教会のブログ。

掛川市ステンドグラス美術館&浜松楽器博物館

2018-03-27 10:16:50 | ステンド巡り
先日作っていたぶどうのパネルが無事完成しました。万が一の時の保証ができないため、芸術作品や貴重品の運搬は業者さんに頼むと嫌がられますので、自分で目的地まで運ぶことにしました。向うでは「どうやって持ってくるんだ!?」と心配する方もあったようですが、40×40㎝のパネル2枚、エアキャップとベニヤ板で梱包して、幸い2枚とも入る大きいトートバッグが見つかったのでそれに入れて新幹線に乗りましたバッグがあると肩にも掛けられるので楽かも…。

目的地は浜松ですが、そのちょっと手前の掛川市に2015年にオープンしたステンドグラス美術館があるので立ち寄りました。

掛川市ステンドグラス美術館。日本初の、市立ステンドグラス美術館だそうです。駅からまっすぐ、それほど遠くなく迷わず行けます

 

地元でお医者さんをされている方が長年にわたってコレクションしていた19世紀イギリスの作品が多く収められています(一部フランスものもアリ)。よく個人でこれだけ集めて建物まで建てたものだと脱帽…



内部はこういう所には珍しく、写真撮影もOK。しかし全作品を収めた写真集が美しいのでそっちを買いました。作品の写真と解説のみならず、イギリスにおけるキリスト教とステンドグラスの歴史、ステンドグラスの修復についてなど、非常に勉強になる内容です。

20世紀後半、イギリスでは移民や非キリスト教徒の数が増え、教会の数が過剰になったということで、多くの教会が閉鎖され、取り壊されました。ステンドグラスもそれに伴ってその多くが建物と一緒に取り壊されましたが(何ということを!)、一部は古美術品として取引され、難を免れました。日本の結婚式場でも、この時イギリスからもたらされたステンドグラスや調度品などが使われているところもあります。各地のステンドグラス美術館もですね。

ボランティアガイドの方が色々と教えてくださり、いい勉強になりました実は私自身はまだイギリスへは行ったことがないのですが、じわじわとイギリスにも興味が湧いてきました。いつか行ってみたいなぁ…しばらくオルガンでイギリスものを弾いて気分を上げようかな

午後は宿に荷物を置いて、浜松楽器博物館へ。撮影もOK。



↑何と、ステンド入り自動ピアノ!



↑オルガンコーナー。左側は何と、パイプもペダルもついているけどリードオルガン!送風は自動か手回しだそうです。



↑国産リードオルガンコーナーペダル付の楽器が国内でも製造されていたことにビックリ

久しぶりに歩いて(しかも大荷物で)疲れましたが楽しかった!




東京ジャーミィ・トルコ文化センター

2012-02-23 14:13:20 | ステンド巡り
2/20(月)、以前から気になっていた代々木の東京ジャーミィ・トルコ文化センターへ行ってきました。日本では珍しい、イスラム教のモスクです。ここのステンドがすごい!と聞いて・・・・・・。



代々木上原駅からしばらく歩くと、塔のある変わった形の建物が見えてきました。1階はトルコやイスラムに関する資料や書籍の展示、礼拝堂は2階になっていました。

 

礼拝堂入口。入る際に女性はスカーフを着用しなければなりません・・・というわけで、にわかムスリムに(笑)

 

 
美しいステンドグラスの数々。何だか万華鏡の中に入ったようです

折角だから礼拝の様子も見てみたいと思い、30分ほど待っていたら・・・1人の男性の方が入ってきて、何やら歌のようなお経のような言葉を大きな声で唱え始めました。 その後その方は礼拝用の衣装?に着替え、さらに2人ほどの男性がやってきて、ひたすら立ったり正座でお辞儀をしたり・・・とても不思議な光景でした。もっと大勢人が集まるのかと思ったらもうその3人だけで、意外にも静かな礼拝でした。

礼拝が終わってから、そのうちのお一人の方が、礼拝堂を案内して下さいました。恐らくここの職員の方だと思いますが非常に日本語が堪能で、色々と親切に興味深いお話をして下さいました。

この礼拝堂に使われている建材は全てトルコから来たものだそうです。ステンドグラスのガラスも多分トルコのもの?ステンドグラスは鉛桟で組んだものではなく、木枠にはめ込まれているように見えましたが、一体どうやって作ったのでしょうか・・・?

ちなみに壁に書かれているの文字のようなものはカリグラフィーで、アッラーやムハンマドの名前、コーランの言葉などだそうです。イスラム教では偶像崇拝が禁止されているため植物などの幾何学的文様(アラベスク)が発達したのは有名な話ですが、壁に書かれた文字の中にはバラやチューリップも・・・チューリップはトルコ原産なので、モチーフとしてよく使われるらしいです

ちなみにモスクに集わなければならないのは金曜日だけで、普段は家庭や職場で礼拝を行っているようです。だからあんなに少人数で静かだったんですね・・・。



キリスト教会では礼拝開始を告げるのに鐘などが用いられますが、イスラム教では声で知らせるのだそうで、つまりはさっきの歌みたいなお経みたいなのが礼拝開始の合図だったよう。昔はこの塔に上って大声で礼拝の始まりを告げ知らせていたそうです。

色々と興味深いお話を沢山して頂いて、今まで自分がいかにイスラム教を知らなかったかを痛感&新しく知ったことの数々に感動の1日でした

司馬遼太郎記念館

2011-11-14 17:02:24 | ステンド巡り
この土日は大阪へ行っていました。今年は電車の乗り換えも含めて3回も行ったよ実家は東北なので自分の中で大阪は今まで縁遠い場所だったけど、婚約者が大阪出身なので、ここ一年ほどで一気に大阪に親近感が沸きましたでも何度行っても不思議ワールドだな~。

土曜日は午後から東大阪の司馬遼太郎記念館へ。

司馬さんは高校時代からずっと大好きです。最近『世に棲む日日』を読み始めたんですが、最寄りの図書館には何故か2巻がなく1巻が2冊もあるという・・・

で、記念館で何と、ステンドグラスを発見!



全てクリアガラスだけで作られていますが、クリアでもアンティークガラスも入ってるし、色んなガラスがあって面白いです。まややも最近自分の作品にちょこちょことクリアガラスを入れることが多いのですが、クリアにはクリアの味があっていいですよね。

ちなみに記念館の設計は安藤忠雄さん。売店では安藤さんが描いたステンドグラスのデザイン画のポストカードも売られていたので思わず買ってしまいました♪記念館のステンドグラスと同じガラスを使用した小物入れも売られてました。



夜は知り合いの牧師先生ご一家と阿倍野で夕食。まだ11月だというのに街中はもうクリスマスムード。イルミネーションを見ていると冬のヨーロッパを思い出します。



またフランス行きたいなぁ・・・


国会議事堂見学

2011-02-22 00:12:45 | ステンド巡り
先週のことになりますが、国会議事堂のステンドグラスを見て来ました!

まややがステンドグラスの学校へ入学する直前の2008年2月、NHK教育「美の壷」で「和のステンドグラス」というのを放映していて、そこで国会議事堂に日本最大級ともいえるステンドグラスがあることを知りました。国会議事堂には昔中学の修学旅行で行きましたが(クラス単位でゾロゾロと・・・)、当時はステンドグラスのことを全くと言っていい程知らず、人間興味がないとその場所に身を置いてもそのものの存在にすら気付かないもので・・・ステンドを始めてからは一度見てみたいとは思っていたもののなかなかきっかけが掴めずにいましたが、最近このステンドグラスが切手になったのをきっかけに見たい熱が再発し、ついに見に行って来ました!



ちなみに見学ガイドとステンドグラスの切手。まややも何人かにこれで手紙送ってるはず。。。

荻窪から丸の内線で国会議事堂前へ。受付で申込用紙記入&セキュリティチェックがあります。毎正時に案内の方に従ってゾロゾロ見学することになるのですが、まややが行った時にはもう時間ギリギリ・・・11時の見学は無理かなと思いましたが、何とか入れてもらえました。感謝!!

まずは参議院議場へ。ここの天井に↑の切手のステンドグラスが嵌め込まれているわけですが、これは国産初のステンドグラスを製造した宇野澤辰雄一派の手によるもの。ガイドさんによると、国会議事堂建設にあたっては日本各地から材木やら石やらの建材を集めたそうですが、このステンドグラスのガラスはその中でも数少ない外国産(確かイギリスとドイツって言ってたような)のものなんだとか・・・。普段自分が作るものと桁違いに違うスケールの大きさに、ただただ圧倒です。

もう1つは中央広間のもの。窓と天井に入っています。残念ながら内部の撮影は禁止なのでここでお見せできないことが残念ですが、こちらも素敵です。やはり大勢だからこそできるものもあるとしみじみ思います。



外観は撮影OKなので、見学が終わったところでパチリまややが見学した時間帯は比較的空いてたみたいですが、外へ出てみると社会見学らしき小学生がわんさか・・・ゆっくり見るなら12時になる前がいいようですね。



どうもここの内側がステンドになっている模様です。。。

自分には縁遠いところだと思っていた国会議事堂も、こうしてガイド付きで見学してみるとなかなか面白いです。東京へお越しの折には皆様も是非、実物を見に来られてはいかがでしょうか??