'10年夏、このブログを開設していっちばん!最初に書いたのが軽井沢の話でした。それから月日は流れ…
今年の夏季休暇で、再び軽井沢を訪れました。その記念すべき一番最初の記事はこちら。お恥ずかしながら…
軽井沢教会巡りの旅
今回は岩手県から!車で出かけました
なので初日と最終日は主に移動。運転は大変だけど軽井沢町内の移動は結局車が一番便利なんですよね…。以下、2日目に訪れた教会を順に記録いたします。まぁ、撮影ポイントは前回と大体同じなのですが^^;
①軽井沢高原教会
1921年、北原白秋や島崎藤村など軽井沢を愛する文化人が集い語り合った「芸術自由教育講習会」を原点に誕生。会場となった素朴な小屋に「星野遊学堂」の名を送ったのが講師の一人であった内村鑑三。1965年、信者以外の挙式も迎え入れる誰にでも開かれた教会「軽井沢高原教会」となって再生したそうです。
内部の撮影は不可でしたが、ギリギリここまで近づいて雰囲気が伝わるかどうか…正面の窓が大きく、外の緑が映える様はまるで天然のステンドグラス!
こちらこそ教会っぽい建物なのですが牧師館。カラーシャツを着た牧師さんがお仕事中でした
ここで挙式した方々の写真などが飾ってあり、親子2代での挙式も多いようです。
初日夕方、宿へ向かう途中でこの近くを通りかかり、庭にランタンを並べるスタッフさんたちの姿を目にしました。夜のライトアップされた光景も見てみたかったなぁ…(夕食にビール飲んじゃった(笑)
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②石の教会 内村鑑三記念堂
明治・大正期のキリスト教指導者・内村鑑三が唱えた「無教会思想」を元に設立された教会堂。
内部をお見せできないのが残念ですが、この教会は「祈りとは、本来誰もが平等に祈れるものであり、偉大な自然の中で祈ることこそ祈りの本質である」という思想のもと、水や木など自然界にある要素で構成されています。個性的なフォルムは建築好きにはたまんないと思う!堂内にあしらわれた植物の緑と流れる水の音、天井から差し込む光、どれも素晴らしく、心が洗われるようでした。まさに、内村鑑三の残した言葉「教会の天井は青空」を思い起こします。
前回のブログによると高原教会も石の教会も挙式中だったのですが、今回は朝オープンして間もない時間だったためかどちらもゆっくり見ることができました。
③日本基督教団 軽井沢教会
1905年創立で、観光名所の真っ只中にあります。外観のみ見学。
④軽井沢ユニオンチャーチ。
1897年設立。超教派の教会です。前回は時間がなくて行けなかったと思われます。
中にも入ることができました。よく見ると窓のガラスは波打っています。古そうなガラス。
⑤日本聖公会 軽井沢ショー記念礼拝堂
1895(明治28)年に建てられた、軽井沢最古の教会。1886年に初めて軽井沢を訪れたカナダ人宣教師、アレキサンダー・クラフト・ショーがこの地を気に入り、布教活動の拠点としました。国の重要文化財にも指定されています。
⑥軽井沢聖パウロカトリック教会
1935(昭和10)年、イギリス人司祭ワードによって設立。堀辰夫『木の十字架』にも登場します。
中には立派なパイプオルガンも…。
訪ねた教会は以上です。時間があったので軽井沢タリアセン内にあるペイネ美術館も見てきました。欲を言えばもう1泊くらいして湖の周辺をのんびり散歩してみたかったなぁ…。
軽井沢駅のステンドグラス。これを作った会社のショールームが旧軽井沢にあり、前回訪れたのですが、今回はお休みでした。
最終日は思い切って上田市へ。戦没画学生慰霊美術館 無言館を訪ねました。第二次世界大戦で没した画学生たちの作品、手紙や写真などを展示しています。中へ入ってみるとわかるのですが、建物は上空から見ると十字架の形になっています。
描き手の多くは20代、若くして戦場へと散って行きました。「本当は戦争に行きたくない、帰ってきて絵を描きたい」と言い残して出征した方もいます。何とも痛ましいことです。絵を描いた人それぞれに夢があり、愛する家族があり、命の輝きがあったことを思いました。これらの方々の作品を大切に保管していたご家族の思いも伝わってきました。世の中の状況が悪くなったとき、真っ先に切り捨てられ、あるいは権力ある者に利用されるのは芸術分野かもしれません。ここで出会った、今はもう亡き人々の思いを、魂の叫びを深く心に留めたいと思います。
短いながらも自然に癒され、充実した休暇でした。また制作を頑張りたいと思います。