Vers la lumière 光ある方へ・・・

AtelierGrace発、ステンドグラスと教会のブログ。

夏期休暇2018(島根)

2018-11-08 09:10:00 | 旅行
旅行から早1ケ月以上が経ってしまっていますが7月から10月とステンドグラスの恩師が石見銀山で展覧会をしていたため、今年の夏期休暇は島根県へ。飛行機を乗り継いで出雲空港でレンタカーを借りました

島根にはどういうわけか縁があり今回で3度目!(ちなみに島根初回は津和野、2回目は玉造温泉でした。)まずは前回スルーしてしまった出雲大社へ。

 

ちょうど彼岸花の咲く季節で印象的でした。周辺のお店や博物館もじっくり見れて良かったです。

 



今回見たかったのが、一畑電車大社線出雲大社前駅。天井とステンドグラスだけだと、一見教会っぽくも見えますね。こういうシンプルな色ガラスの窓も大好きです。

18時ころ、出雲を出て石見銀山近くの宿へ。岩手ならとっくに暗くなっている時間帯にまだ全然明るいのには驚きました。



↑2日目、石見銀山へ。雨だったので間歩へ行くのは諦め、街中の散策に専念。



無事、恩師にも再会することができました!遠かったけど、思い切って来て良かった!

そして津和野へ移動、宿泊。この時点で台風のため翌日の飛行機、新幹線が欠航になることが判明し、津和野にもう1泊する決断をしました



旅の3日目は日曜日。日本キリスト教団津和野教会にて礼拝を守り、奏楽奉仕もさせて頂きました。リードオルガンはカワイのストップなし、でも音量抜群前回津和野を訪れたのは2012年でその時はまだ古い会堂でしたが、その後新しい会堂が立てられました。

ちなみに、前回の津和野旅行の記事はこちら。

津和野・山口小旅行①津和野教会と乙女峠
津和野・山口小旅行②山口サビエル記念聖堂・津和野教会での前夜祭
津和野・山口小旅行③乙女峠まつり

午後は宿に籠りきりになることも覚悟していたのですが、雨もそこまでひどくはなく、連れ合いがコーヒーを飲みたいと言うので外出。2度目のカトリック津和野教会



   

 



ちなみに乙女峠の方は雨だったので泣く泣く諦めました。しかし思えば前回も雨で、雨の中一生懸命山歩きしたなぁ…

そしてお米屋さんの鯉も。結局コーヒーどころか日本酒の試飲までしてしまいました美味しかったのでお土産に購入。



思いがけなくもう1泊して最終日、津和野は快晴前回行けなかった安野光雅美術館へ。安野さんの絵本は幼少時代、好きでよく読みました。とりわけ「旅の絵本」は連れ合いと童心に返って「ウォーリーをさがせ!」状態になってしまった



(ちなみに、美術館の中に再現された昔の教室があり、リードオルガンも置いてあったのですが、ペダルが落ちてました。他にも乾燥による割れや、ネズミに齧られたような跡も…演奏するのは難しそうです、うぅ

美術館にいる間にレンタカー屋さんから電話があり、乗る予定だった飛行機がこの日も欠航、としかしこれ以上滞在を延ばすわけにはいかないので、新幹線で帰るべく新山口駅へそしてこれまた思いがけず、山口在住で、何度も私の作品を買って下さった方が駅まで会いに来てくださいました。ありがとうございます

 



新山口駅改札内にステンドグラスが!フラッシュガラスをふんだんに使って絵付けもしてます。新幹線も無事に動いて一安心。滞在は1日延びたけど、楽しい旅でした!










ルルド・十字架の道行

2018-03-27 11:43:16 | 旅行
花巻教会では数年前から、受難日に「十字架の道行」の黙想を取り入れています。カトリック教会へ行くと、イエス・キリストが裁判にかけられ、十字架の死に至るまでの様子を14の場面で描いた絵画やレリーフなどがあります。この14の場面を辿り、イエス・キリストの受難を黙想するのが「十字架の道行」の祈りです。

今までは日本基督教団出版局『信徒の友』などを用いてきたのですが、今年はパワーポイントを使うことにしました。写真は私が2009年のイースターにフランス・ルルドを訪れた際に撮影した、「十字架の道行」です。小高い丘の上に、等身大の像が立っていました。涙が出そうなほど懐かしい写真の数々、全部整理し出すと大変なことになりそうなので今回は十字架の道行だけに留めますが、早いものであの旅からもう10年近くの歳月が経つのですね…。当時汲んできたお水は、今も変わらず家にあります聖母と出会った少女、ベルナデッタの終焉の地、ヌヴェールも同じ年に訪れたのですが、そちらは仲間と一緒だったのであまりゆっくり見られず…。いつかもう一度と願っています。



↓ここが「十字架の道行」の入口。ここから山道を登って行きます。



①イエス、死刑の判決を受ける



②イエス、十字架を担わされる



③イエス、十字架の元に初めて倒れる



④イエス、悲しみの聖母に出会う



⑤キレネ人シモンがイエスの十字架を強いて背負わされる



⑥ヴェロニカ、イエスの御顔を拭う



⑦イエス、再び十字架の元に倒れる



⑧イエス、嘆き悲しむ女性たちを慰める



⑨イエス、三度十字架の元に倒れる



⑩イエス、衣服を剥がされる



⑪イエス、十字架につけられる



⑫イエス、十字架上で息を引き取る



※イエスの足元にはマグダラのマリア、そして激しい自責の念に苛まれるペトロ?の姿があります。





⑬イエス、十字架より下ろされる



⑭イエス、埋葬される



⑮イエス、復活される



近年は十字架の道行に第15の場面「復活」を加えることもあるようです。ルルドの復活の場面には人物がおらず、蓋の開いた墓だけで復活が表されているのが非常に印象的でした。花なども供えられてあり、優しい心遣いを感じます。



「十字架の道行」の周囲には、このようなのどかな風景が広がっていて、馬が草を食んでいたりしました。「十字架の道行」の内容の残酷さとは全く対照的なだけに、これも私の中で印象に残っている1シーンです。


私事ではありますが、今回、受難週前の丁度良いタイミングで大仕事が終わりました。また、まだ風は冷たいものの花巻の地もようやく雪が消え、春の訪れを感じるようになりました。この1週間は心と身体を整え、主のお苦しみを想い、来るべきイースターの時を待ち望みたいと思います。



福岡旅行

2017-12-16 10:44:03 | 旅行
12/13~15と、大変お世話になった方のお見舞いのため、福岡へ行って来ました。花巻からはかなり遠いですが、幸い、宿とセットの安い航空券が見つかりました

福岡は十数年前に太宰府天満宮へ行って以来で、初めて街中を歩きましたがものすごい大都会で驚きましたせっかくなので久々の休日も兼ねて、色々見てきました。

初日。連れ合いの同級生が牧会する教会を訪ね、夜は博多駅前&天神のクリスマスマーケット。教会(と隣接した家)で暮らすようになってからというもの、クリスマス前にゆっくり出かけることが難しくなり、こういうのはホントに久々。ヨーロッパを懐かしく思い出します





屋台の屋根に巨大クリブが…。



インスタ映えしそーな写真(笑)



ちなみに、天神駅の地下にはこんな絵付けのステンドが多数入っていました。





2日目朝。偶然にも宿から近かった、カトリック大名町教会(カテドラル)。





カテドラルというだけあって、こちらも大きな教会でびっくりしました。残念ながら聖堂内は撮影禁止だったのですが、2階に大きなパイプオルガンがあり、聖母マリアの生涯と十字架の道行きを描いた絵付けのステンドグラスがズラリ1階にはカトリックの書店も入っていました。

そしてこれまた運良く予定が合い、かねてから案内を頂いていた西南学院大学博物館の企画展「キリスト教の祈りと芸術 装飾写本から聖画像まで」を見に行きました。



庭には聖書に登場する植物の数々。いいなぁうちでもこういうふうにできるかなぁ?ただ、東北の厳しい寒さと雪では難しいものもあるかも…



展示も場所によっては撮影OKでした。↓「貧者の聖書」。右、天地創造の場面のようですが、アダムから小っちゃいエバが引っ張り出されてる(笑)



↓トリノ=ミラノ時禱書。洗礼者ヨハネの誕生の場面ですが、左下に猫!!



常設もなかなか見ごたえがありました。連れそしてこの後お見舞いへ…。

3日目。2度目の大宰府天満宮。黒田官兵衛ゆかりの「如水の井戸」。彼は晩年を福岡で過ごしましたが、福岡城内の居館が完成するまでの間、太宰府天満宮に仮住まいしていた際に、茶の湯で使った井戸だそうです。感謝のうちに旅を終えました。






夏期休暇2014

2014-09-14 09:00:22 | 旅行

待ちに待った牧師の夏期休暇。パネルの制作もどうにか終わり、音楽講習会も終わり、心置きなく出かけることができ感謝でした。

今回の休暇では、愛猫と共に母方の祖母が住む那須へ行ってきました(那須は犬猫連れで行けるスポットや一緒に泊まれる宿が結構あって、動物に優しい街ですステンドグラス美術館もテディベアも同伴OKでした)。過去のブログを見返してみると、前回那須へ行ったのは'10年11月。まずは3回目になるステンドグラス美術館へ。アロマの香りで癒されてきました運良くパイプオルガンの演奏も聴けました

美術館の隣には、うちの猫さんと同じ名前の教会(結婚式場ですが…)

どうやら、真ん中がミカエルのようです

次はこれまた3回目になるテディベアミュージアムへ。まだ9月だというのに早くもハロウィン仕様です。

(ちなみによく、「教会ではハロウィンお祝いしないんですか?」と聞かれるのですが、Wikiによると、元々は古代ケルト人が毎年10月31日に秋の収穫を祝い、悪霊などを追い出す意味で行っていた行事だそうです。それに合わせて、カトリック教会が諸聖人の日を11月1日に設定し、諸聖人の日は祭日になりましたが、10月31日のハロウィンは典礼暦にも入っておらず、教会の宗教行事・公式行事として行われることはないとのこと。ハロウィンを巡っては教派や教会でも容認だったり否定的だったりと意見が分かれると思います。)

夕方母・祖母と合流し、昨年オープンしたばかりの藤城清治美術館を訪れました

  

敷地内にはチャペルもあります。

  

暗くなってきたところだったのであまりうまく撮れませんでしたが、美しいステンドグラスの数々

よく見るとアニメーション仕立てのようになっています。

帰宅後調べてみたところ、ステンドグラスは「ステンドグラスバロック」の制作だそうで、HPによると「藤城氏の原画と色彩に対する強いこだわりを忠実に再現する為、フランス・サンゴバン社製のアンティークガラスをふんだんに使い、難易度の高いガラスカットの極限に挑んだ。」とのことです。

確かにこんなのとか、どうやってカットしたんだろう…組み立ても

正面のステンドグラスはノアの方舟をイメージしたものでしょうか。船の中央に猫が!!夫もこれがお気に入りのようでした。

ちなみに今回初めて知ったのですが、藤城氏の叔父さんが牧師だったそうで、聖書を題材にした作品を多数制作しておられるのはおそらくそのためだろうと思われます。

美術館の方も素晴らしかったです。光の芸術という点でステンドグラスと影絵とは共通するものがあり、私もまた自分の制作へ向かうエネルギーが湧いてきました。藤城氏の年齢に合わせてシルバー割引は90歳以上でしたが、祖母が丁度今年90になったばかりで割引してもらえました。うちの祖母も90ですが杖なしで歩けますし普通食も食べられるほど元気です久々にデイサービス以外の場所に出かけ、いい刺激になったようです。那須でまた繰り返し訪れたい場所が増えました。

この翌日は那須でも福島寄りのほうにある、トラピスト修道院を訪れました。その様子はまた次回