Vers la lumière 光ある方へ・・・

AtelierGrace発、ステンドグラスと教会のブログ。

十力の金剛石@童話村

2021-06-28 21:10:06 | パネル
6/26、月末恒例の白鳥の停車場さん棚卸し&納品に行ってきました。今年のケンタウル祭用に作った『十力の金剛石』の丸パネル2枚と、福袋(というか、お得なセット売り)を納品してきました。



王子と大臣の子、手放すのはちょっと寂しいけど、そのうちまた新しいの作ろうと思います。もしお迎えしてくださる方があれば、心情的に(笑)できるだけ2人セットでのお迎えをお願いいたします吊り下げ仕様になってますが飾り皿のようにスタンドに立てて飾ることもできますし、チェーンを取り外してドアや窓に取り付けることも可能です。

   

これらのわたくしのおはなしは、みんな林や野はらや鉄道路線やらで虹や月あかりからもらってきたのです。(宮沢賢治『注文の多い料理店』序)

今回ふと思い立って、納品前に童話村内で撮影してみました。パネルを掛けられるような引っ掛かりのある木を探して随分歩き回りました。↑の序文は、今年のケンタウル祭のチラシに引用されていますが、まさにこのように、その場の木々や光も作品の一部になり、しかも刻々と変化するのがステンドグラスの面白いところだなと改めて思わされました。

 

今年のケンタウル祭のテーマは「イーハトーヴの美しい星や鉱物や植物たち」。今年の福袋は『十力の金剛石』に登場する二羽の蜂雀と、虹のお皿、お星さま、ブローチのセットです。先の丸パネルも合わせてこれで星、鉱物、植物全てが入った…ニンマリ

  

最近木漏れ日の写真をよく撮ります。天然のステンドグラス?



我が家にも先日植えた賢治さんゆかりのバラ「グルス・アン・テプリッツ」が綺麗に咲いていました。うちのはもう咲き終わってしまったので、また秋に咲いてくれるといいなぁ…


2021ケンタウル祭&童話村ライトアップ お知らせ

2021-06-21 13:42:05 | お知らせ
今年も宮沢賢治童話村駐車場にある「白鳥の停車場」さんにて、ケンタウル祭が開催されます。

 

2021.8.1(日)~9.30(木)11:00~16:30 
於)白鳥の停車場(宮沢賢治童話村駐車場内)

※童話村ライトアップも同時開催。2021.7.17(土)~10.17(日)までの土曜・日曜・祝日。
 8/10(火)~8/13(金)及び8/27(金)~9/21日(火)は毎日開催。
 時間は7/17~8/22は18‐21時、8/27~10/17は17‐21時。

どうか感染対策を十分になさってお越しください。&今年も限定福袋の通販があります。私も出しますので、遠方の方も覗いてみてくださいね

花巻温泉バラ園 2021

2021-06-17 10:55:05 | お出かけ
6月も半ばなのにまだあまり梅雨の気配が感じられない今日この頃。低気圧苦手な私にはありがたいことですが今年も花巻温泉のバラ園に行って来ました!もう毎年のように行ってますが、今年も吸い寄せられるように…ここ2年ほどはあまり咲いてない時期に行ってしまってたけど、今回は満開で人も結構多かった。

    

 

↑左は我が家の庭にも植えている「優花」。

 



花巻温泉バラ園は、宮沢賢治が設計した南斜花壇があった場所に1958年着工し、1960年に開園したそうです。園内には賢治さん設計の日時計花壇や詩碑もあります。

  

バラ園の後釜淵の滝も見に行きました。賢治さんは農学校時代に生徒を連れてこの場所を訪れ、作品に残しています。こちらにはほとんど人がいなかったけど、密かなお気に入りスポットです。暑い日でしたがここへ来るとほっとします





↑何だか、河童が出そう(笑)

 

美しい木漏れ日滝の周囲は遊歩道になっています(熊除けの鳴り物なんかも置いてある



暑かったので温泉は断念しましたが(無料の足湯には入った)、バラ園で賢治さんゆかりのバラの苗を発見、購入。早速庭に植えました。賢治さんが主治医の自宅新築を祝って贈ったバラの一つと言われる品種「グルス・アン・テプリッツ」(和名・日光)。結構強い香りがします。(実は1週間ほど前に庭のバラを切っていた時に棘が腕にかすってかぶれ出し、なかなか治らないので皮膚科で飲み薬とステロイドを出してもらったのですが、バラに苦しめられても尚バラを見に行き、新たな苗まで買ってしまうという…)上手く我が家の庭に根付いてくれますように

『十力の金剛石』王子と大臣の子

2021-06-16 22:49:06 | パネル
 むかし、ある霧のふかい朝でした。
 王子はみんながちょっといなくなったひまに、玻璃でたたんだ自分のお室から、ひょいっと芝生へ飛びおりました。
 そして蜂雀のついた青い大きな帽子を急いでかぶって、どんどん向こうへかけ出しました。
                         ・・・・・・・・
 王子がにわかに叫びました。
 「誰だ、今歌ったものは、ここへ出ろ」
 するとおどろいたことは、王子たちの青い大きな帽子に飾ってあった二羽の青びかりの蜂雀が、ブルルルブルッと飛んで、二人の前に降りました。そして声をそろえて言いました。
 「はい。何かご用でございますか」(宮沢賢治『十力の金剛石』)



 

久々の丸パネル。宮沢賢治「十力の金剛石」に登場する王子と大臣の子をイメージしました。写真だと見えづらいですが二人とも、蜂雀のついた青い大きな帽子をかぶっています。

王子にはウメバチソウ、大臣の子にはりんどうを背景にあしらいました。蜂雀とウメバチソウは別に作って後付けしています。細かくて大変だった実は『十力の金剛石』初めて読んだときはなかなかピンと来なかったんですが最近になってやっと自分の中で表現したいイメージが形になってきたような気がしています。思えば去年の秋には種山高原に行って、野生のノイバラやりんどう、ウメバチソウを目の当たりにして感激したり、『十力の金剛石』をイメージしたお花も活けたなぁ…。早くもまた別の『十力の金剛石』がテーマの作品が作りたくなってきています。

ちなみに、今年ももうすぐケンタウル祭が始まります。近々チラシも出来てくると思いますのでどうぞお楽しみに…