易に『水雷屯』という卦がある。意味は『はじめに困難がある』
卦の形は、水の下に屯。
すなわち、水を下支えする雷。
水は限界で在り、なおかつ、その内部に無限の力を宿している。
それを突き破るのは雷だ。
熱意、熱情。溢れんばかりのエネルギーだ。
困難があるとき、ひとは時に失望する。
だが、困難がある、を感じていると言うことは、
迎えたい願望や希望がこころの内に宿っているということだ。
そして、いつまでも消えることはない願いがあるのだ。
あきらめられない夢と呼ぶひともいるだろう。
困難が大きければ、大きいほどその目的もまた大きい。
だからこそ、それを受け入れるだけの度量というか、覚悟が
いるのだ。
高く飛ぶには、より低く屈み踏み切る。
その力をそして、それを支える力を持たなければ、
あなたの思い描いたものはあっという間に霧散するだろう。
大きいものを手に入れるとは、そういうことだ。
夢にしろ、願望にしろ希望にしろ、今すべきことに
ひたすら集中するのだ。
別なことに意識をうつせば、すぐにくだけてしまう。
このような時の意識とは儚いものだ。
こちらにあれば、意識し続ける。
これもまた、訓練だ。自分をコントロールする術を
磨くのだ。
気が付いていないかもしれないが、
それはもう、手に入っている。