アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ノブドウ - 西浦海岸にて

2020-08-10 22:48:19 | みんなの花図鑑

西浦海岸で出会った植物、最後はノブドウです。 少し検索してみても、 ノブドウが海岸に多いという話はどこにも出てきません。ただ、ノブドウの仲間で テリハノブドウ というのが種子島にあって、この品種は内陸よりも海岸に多く、特徴は 普通のノヴドウに比べて葉に光沢があることだそうです。




海岸近くでは ヤブガラシは見なかったので、 ここのアリたちにとって ノヴドウの花は貴重な蜜源です。




そのノブドウもほとんどが 花から果実に変わってます。




ノブドウも 種子島のテリハノブドウも、 熟すときにいろいろな色に変色していきます。紫色に変色すると美味しそうに見えますが、まずくて食べられません。
アオツヅラフジも結構ありましたが、これも食べられません。



野生のブドウで 食べておいしいのは エビヅル ですね (^^ゞ
エビヅルは海岸近くになないのでしょうか (´∀`)



ハマゴウ - 西浦海岸にて

2020-08-10 17:01:48 | みんなの花図鑑
西浦海岸へ行った一番の目的は このハマゴウの花を見るためでした。


ところが、 ヒメイチジクだとか ヒトモトススキなど 想定外の植物に出会い、そっちの紹介が先行してました。
もひとつ、ハマゴウの紹介が遅くなったのは 西浦海岸のハマゴウの花がまだ最盛期になっていなかったこともあります。




ハマゴウは 西浦半島の松島という小島にありました。 半島からは防潮堤があり陸続きです。
花は ほんのちらほらといったところでした。




バックに黒く見えるのが 西浦半島です。




こうしてじっくり観察すると、 潮風に耐えるために 葉が厚いですねぇ。




ハマゴウは シソ科ハマゴウ亜科。 仲間に セイヨウニンジンボクがあります。
松島のハマゴウは 紫のハマゴウばかりでした。




葉は 卵形、全縁で、葉柄があります。葉の両面に微毛が密生し、葉裏は灰白色です。



クサギ - 西浦海岸にて

2020-08-10 09:16:30 | みんなの花図鑑
西浦海岸では クサギの花もたくさん見ました。


前回、 ヒメイチジク(イヌビワ)が 海岸に多いことは分かりました。
「海浜は、海からの風と飛砂、飛沫塩分、貧栄養など、過酷な環境条件下にある。これに耐えることができる植物が、海浜に生育する」
「一般に葉は厚く、クチクラ(角皮。動植物の体表をおおう細胞が外表面に分泌したかたい膜状構造)が発達し、耐乾性、耐塩性の強いものが多い。」(西尾自然観察会「西浦温泉で浜辺の植物探し」PDF)
ヒメイチジクは確かにこの条件に適合して 葉が厚いです。
では クサギ はどうなんでしょう? クサギの葉は さほど厚いとも思われませんが・・・




理由は分からないままですが、 上記 PDF にも 西浦海岸でよくみられる植物の中に クサギの木は入っています。





クサギは シソ科(←クマツヅラ科)クサギ属の木で、 日本に分布するクサギ属として クサギ と イボタクサギ があります。 「イボタクサギは海岸に生育する蔓性の低木で南西諸島に見られる。」(wiki 「クサギ属」)とありますから、 やはり クサギ属全体が海岸に親縁性を持つ属ということでしょうか。




クサギの花は 雄性期と雌性期があります。 雄性先熟で、上の花は雄性期の花で 雄しべ4本が伸びています。




雄性期から雌性期に変わる中間の状態の花です。 一番手前(上)の花は おしべが退場する前に めしべが突き出してきました。




雌性期の花です。 めしべだけが伸びていて、 おしべは ぐったりしています。 クサギが出す蜜の分泌量は 雌性期のほうが多いと考えられています。めしべは一本しかなく 花粉のように簡単に虫とやり取りできませんので、十分時間をとる必要があるからだと考えられています。