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きのうのコミカンソウの果実はほんとミカンそっくりでしたが、きょうは姫リンゴをさらに小さくしたみたいなオオニシキソウの果実の話題です。
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オオニシキソウはトウダイグサ科の植物で、属名 Euphorbia から分かるようにユーフォルビアの仲間です。ユーフォルビアの仲間の花は変わっていて茎の上のほうの葉が変化して杯(カップ)状になった苞葉の中から花を咲かせます。
杯(カップ)の入り口に白い花弁のようなものが4つ付いていますが、これは蜜を出す腺体に付いている付属体と呼ばれる器官です。
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杯(カップ)の中からは最初に雌花が顔をだします。雌花といっても花弁は無いので正味めしべだけです。この雌しべの子房がどんどん大きくなり赤く色づき姫リンゴのようになるのです。
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上を向いた姫リンゴのような果実の他に、2つほど下を向いたリンゴの芯だけのような花がありますが、これは見かけ通り受粉しなかった子房が軸だけ残して脱落した姿です。
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受粉した子房のほうはどんどん成長し自らの重みで杯(カップ)の横に垂れ下がりますが、受粉しなかった子房のほうは上を向いたまま軸だけになっているのです。
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オオニシキソウにカメムシの仲間が来ています。そういえば、チョウやハチが来ているのをあまり見かけないんですが、花粉を媒介している虫は何なんでしょうね?
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最後に、これは疑問符付きのオオニシキソウです。これまで上げた個体よりやや葉っぱが小さく細いのです。
かといってコニシキソウとかハイニシキソウではありません、立ち上がっていますから。
果実もやや小ぶりで、結実しなかった果実の軸が2本、上向きに立っています。
左手の結実しなかった果実の右手には 雌花ではなく雄花(おしべだけ)が伸びています。
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