アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

メハジキ - 目弾きごっこ?!

2020-07-06 17:10:31 | みんなの花図鑑
メハジキというのは 日本に昔からあったシソ科の草です。


全体像は こんな風。 群れていることもあります。
(もう少し経って 果実ができるころには) へぇー、と思って茎に触ると、萼の部分がアザミの総苞のように棘が出ていて、「イタタタッ」ってなります。




でも、今日会ったメハジキは 面白い顔してました。 ちょっと下から覗いたら、 にゅ~っと顔が現われるじゃありませんか?!




ぎょぎょぎょ~~、たくさんの顔がこちらを向いてます (@_@)




お疲れさまで~す(^^♪
シソ科のメハジキは 2唇形の花弁をもちます。 上唇のまえに雄しべが4本出ています。




ご対面~。 上の太い眉毛みたいなのが、雄しべ4本のうちの 上の2本。




雄しべは花粉を放出すると、離れていくのでしょうか。 顔が違ってきます (´∀`)




ところで今日の本題。
メハジキの名は「子供達がこの茎を切ってまぶたに挟んで目を開く遊びに使った事からきている」と... ネット上のどの記事にもありますが、 私自身はそんなことして遊んだ記憶もないし、 第一、 このごわごわした四角い茎を切って目に挟むなんてこと、どうしたらできるのか イメージが湧きません。




そう考えるのは私だけではないようで、 山渓名前図鑑(野草の名前)では「メハジキの茎には弾力が無く、上下まぶたのつっかい棒にはなるものの、飛ばすことができない。」と疑問を呈しているそうです(ビオ・荒川さいたま「メハジキ」より)。
さらに、
成長すれば「4稜のある茎は強靭で周りに針状の萼があるので、大人でも簡単に千切ることは不可能」(夏の草花 8月「メハジキ」)なのです。



ところで 「目弾き」という言葉は 意外にも 「江戸時代の化粧」に出てきます。
「現在のアイラインのように、目の縁に紅をひくことを目弾(めはじ)きといった。歌舞伎役者の舞台化粧として発生した化粧だが、町方の女性が真似たことを機に広く行われるようになった。」 (伊勢半本店「江戸時代の紅化粧|紅とは」)
メハジキは薬草で、古くから婦人病の薬や利尿薬として用いられたほか、めまいなどの眼病に効くとも言われていました。そんなわけで 「目を明らかにする」ことから「メハジキ」の名がついたという説もあるくらいです。



2 コメント

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ありがとうございます! (なつみかん)
2020-07-06 22:36:34
アブリルさん、こんばんは。
メハジキの顔、面白すぎです!
こんな風に下から覗いてみるのは、さすがですね~
宇治川堤防に沢山あるのですが、どれも近づけない下の方に咲いているので、見上げるのは無理かも・・・
雨が上がったら、少し歩いて探してみます!
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Re: なつみかんさん^^ (アブリル)
2020-07-06 22:54:03
なつみかんさん、こんばんは~
草丈1mくらいのメハジキが群生していました(^^)/
なつみかんさんがブログでつい最近メハジキを取り上げられたとき、おっしゃってたように
「目弾き」という遊び、めっちゃ危なそうな遊び
というコメントが頭の片隅にあったからだと思います、
今回は この遊びの信ぴょう性を少し検証してみました(^^
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