アイノコセンダングサは コセンダングサとシロノセンダングサとの雑種とされています。
キク科の花の特徴で、中央の黄色いシベのような部分は筒状花(とうじょうか)といって ひとつひとつが筒形の花です。
センダングサ属のどのセンダングサにも筒状花はあります。
ちがうのは 周囲の花弁のような白い部分です。これは筒状花に対して舌状花と言われてます。
コセンダングサには 白い花弁のような舌状花はついていません。
シロノセンダングサのほうは 白い花弁のような舌状花が4~7個あります。
アイノコセンダングサは 上記の2つのハイブリッドというわけです。
この花には 花弁のような白い舌状花が5個あります。
(これが花弁でない証拠に、右側の舌状花を見てください。シベが付いています)
(この白いのは 舌状花だと思うのですが、松江の花図鑑「アイノコセンダングサ」には、「外周の筒状花のうち何個かが大きく白色になる」として筒状花の変化したものが白い花弁状の器官の由来としています)
さて、今の関心は筒状花のほうにありますので、黄色い花のほうをアップにしてみます。
星形の花弁の中に 暗褐色の棒状の器官があります。これはおしべで 複数の雄しべが合着して筒を作っているのです(それゆえ 筒状花といいます)。
その暗褐色の雄しべ筒のなかから 数の子のような花粉が出て来ていますが、これは 雄しべ筒の中に出された花粉を雌しべの棒が持ち上げて外に出したものです。
雌しべの棒が花粉を持ち上げるなんて・・・自家受粉してしまいそうですが、花粉を上に持ち上げているとき、めしべはまだ雌しべとして成熟していません。
持ち上げた後さらに伸長して 柱頭をY字型に開くのです。
そして筒状花は果実になります。果実は痩果(そうか)といいます。
(筒形の花が どうしてこんな扁平な果実になるのか、途中経過の画像が無く、不思議ですが m(_ _)m)
痩果の先端のトゲは 2つだったり3つだったりします。
痩果の付け根部分と 台座側の痩果が取れた後の形状です。
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