アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ヒイラギ、ギンモクセイ、ヒイラギモクセイ

2024-10-28 07:00:00 | みんなの花図鑑
ヒイラギ

キンモクセイやギンモクセイが中国原産なのに対して、ヒイラギは日本の福島県以西から台湾までが分布域です。
ヒイラギの開花はキンモクセイより遅く、このヒイラギは 一昨年の11月下旬に撮ったものです。




といっても、現在でも株によっては このように開花している木もあります。




典型的なヒイラギ葉です。
ヒイラギの名はこのトゲに触れると「ひりひり痛む」ことの古語「ひひらく(疼く)」に由来しています。
モクセイ科の中ではもっとも棘が荒く大きいですね。




ヒイラギは(モクセイ科なので)、雌雄異株です。


この株は雄株で、雄花は2本のおしべが目立ち、長い花糸が突出し、葯が目立ち、めしべは頭が出る程度。




ふたたび過年度の花。
この株は前のと違って おしべも大きいけれど、めしべもしっかり伸びています。ひょっとすると雌株の両性花かもしれません。





ギンモクセイ

10月21日、安城市のいつも拝見するお屋敷で。


キンモクセイと同じく中国原産です。
「秋に芳香のあるオレンジ色の花を咲かせるキンモクセイ(金木犀)の方が有名であるが、基本種はこちらであり、キンモクセイはギンモクセイの変種にあたる。」(庭木図鑑 植木ペディア「ギンモクセイ」)



雌雄異株です。




キンモクセイと同じく、日本に移入されたのは花付きの良い雄株がほとんどです。ただし、雌株の方もキンモクセイよりは多く入ってきているようで、ネット上にギンモクセイの実を掲載している記事を見ることが出来ます。(たとえば 樹木図鑑「ギンモクセイ」)






ヒイラギモクセイ

最後に ヒイラギモクセイ。
ヒイラギモクセイは 直前のギンモクセイと 冒頭のヒイラギを掛け合わせて作出されたものと考えられています。
花期はギンモクセイよりやや遅く、これは11月上旬安城デンパークで撮ったものです。




これは 今年のヒイラギモクセイで、まだ蕾の状態です。
もっとも Wikipedia には「花期は10月。」とありますが。




葉は ギンモクセイとヒイラギの中間的な(少し鋭い棘がある)状態です。




もっとも、上のように、ひとつの株で鋸歯が目立つはとそうでもない葉があります。




ギンモクセイもヒイラギも雌雄異株なので、その子のヒイラギモクセイも雌雄異株です。




「雄花は2本のおしべが目立ち、長い花糸が突出し、葯が目立ち、めしべは頭が出る程度。」(植物雑学事典「ヒイラギモクセイ」)











.


コメントを投稿