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キクの咲き方にもいろいろあるんですね。
日本の家菊は 19世紀になると西洋に渡り、日本の菊とはかなり違った品種が作られるようになりました。
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この西洋キクは品種は分かりませんが、ちょっと面白い筒状花を持っています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/67/5e93af7ed59f9d2620549c15fd5f99ea.jpg)
面白いというのは、花弁が先のほうまでくっついて筒状になっていることです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/cb/e368f71a6a186eda26277faf38d44eb5.jpg)
そして、もっと面白いのは 花弁の中から伸びているべき シベ がどこにも見当たらないのです。
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頭花の中心部から 周辺部を見渡していますが、ご覧のように、どの小花にも 雄しべ筒や雌しべ棒が見当たりません。
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その代わり、花弁の上に きらりと光るものがあります。
これは水滴ではなく 蜜ではないかと思われます。
もっとも キクはキク科の中ではあまり蜜を出さないほうといわれています。
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元々 たくさんの小花を集めて一つの頭花を形成するキク科の花の作戦は、蜜も小花に分散して 訪花昆虫がたくさんの小花を渡り歩かないと 必要な蜜を集められないようにする策略だと言われています。
何のために?
もちろん花粉を運んでもらうためです。
ところが この西洋で品種改良されたキクは、花粉を出す器官も 花粉を受ける器官もないのですから、「何のための蜜?」ということになります。
いささか哀れな西洋菊の話でした。
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