(以下の記事は 2021-12-04の記事をリメイクしたものです )
きょうは クロガネモチとそれに(名前か果実が)よく似た木の名前当てクイズです!(^^)!
初めにクロガネモチについて
クロガネモチ (近くの公園にて)
近くの公園に何本かあるクロガネモチです。
こうしてわざわざ写真をアップする必要もないほど、公園でも個人宅の庭先でも赤い実をつけているクロガネモチですが・・・
クロガネモチの「モチ」はモチノキ(餅の木・黐の木)のモチです。
両方ともモチノキ科で、同じように赤い実を実らせます。
赤い実は、モチノキに比べると、幾分小粒ですが、びっしりと集まって付くのでより豪華に見えます。
葉も、後述のモチノキに比べると、幅広のようです。
クロガネモチは 公園や個人宅の庭で見ることが多いですが、「日本の本州(茨城県・福井県以西)」に自生し「葉がクチクラ層と呼ばれるワックス層に覆われていることから塩害に強く、寒気の強い内陸では育ちにくいため、暖かい地方の海辺に自生」しています。(wiki「クロガネモチ」)
学名は Ilex rotunda
Ilex(イレックス、先頭は i の大文字)はモチノキ(属)のことです。
クイズ これは何の木でしょう?(とある喫茶店で)
12月に入りクリスマスも近いということで、行きつけの喫茶店でも 箱に赤い実をつけた木を飾ってます。
これは何の木でしょう?
ヒント 紛らわしいのですが、2種類の葉がついています。以下、参考になる木をアップします。
答えは 記事のいちばん最後に
モチノキ (於大公園(東浦町))
元祖 モチノキ。
学名は Ilex integra (イレックス・インテグラ)
モチノキの葉は クロガネモチの葉に比べるといくぶん細めのようです。
黄金モチノキ (安城デンパーク)
新芽が黄金色に色づくモチノキの品種です。赤い実はモチノキと変わりません。
ヤバネヒイラギモチ(安城デンパークにて)
赤い実は モチノキ(Ilex integra)そっくりです。
でも、葉が角張っていて痛そうな棘がついてます。
そこから シナヒイラギとか ヒイラギモチ の名もあります。
学名を Ilex cornuta(イレックス・コルヌタ)といいます。
cornuta は四角張っている、角が尖っているの意。
ヤバネ(矢羽根)というのは 矢の上部につけるワシやタカ・朱鷺(とき)などの尾羽のことです。
シナヒイラギという別名を聞くと、ヒイラギの仲間と思われる方がいるかもしれませんが、れっきとしたモチノキ属で、けっして ヒイラギの仲間(モクセイ科)ではありませんので、ご注意を。
アメリカヒイラギ(安城デンパークにて)
アメリカヒイラギは やはり ヒイラギのようなトゲトゲの葉をしています。ヒイラギで終わっていますが ヒイラギモチ(モチノキ科)の仲間です。くどいようですがご注意を。
学名は Ilex opaca
先ほどの ヤバネヒイラギモチ(シナヒイラギ) は チャイニーズ・ホーリーと呼ばれ、日本ではこの木が赤い実に棘のある葉がふさわしいのでクリスマスの飾りつけによく使われます。「ホーリー」は英語の Holly で、モチノキ属のことです。「聖なる」のホーリー(Holy)ではありませんので、念のため。
クリスマスの飾りつけに使われる ホーリー(赤い実がなり棘のある葉のモチノキ)を整理しますと
■チャイニーズ・ホーリー ヤバネヒイラギモチ、(シナヒイラギモチ)日本のクリスマス・ホーリーはほとんどすべてがこの木
■アメリカン・ホーリー 上の画像のアメリカヒイラギのことです。おもにアメリカに分布するので新大陸ではクリスマスの飾りつけにこの木が使われます。
■クリスマス・ホーリー セイヨウヒイラギで、旧大陸ではこのモチノキがクリスマスの飾りつけに使われています。よく日本の園芸店で「クリスマス・ホーリー」として販売されているホーリーは チャイニーズ・ホーリーで、本物のクリスマスホーリー(セイヨウヒイラギ)は日本ではほとんど見ることができません(少なくとも私は見たことがありません)。
百歩譲って、クリスマスの飾りのモチノキだから「クリスマス・ホーリー」と呼ぶことは「セーフ」として、シナヒイラギモチ(チャイニーズ・ホーリー)の名札に 「セイヨウヒイラギ」と書くことは完全に「アウト」です。
(葉と枝による樹木検索図鑑 類似種の見分け方「ヒイラギ(モクセイ科)・セイヨウヒイラギ・アメリカヒイラギ・ヤバネヒイラギモチ」より作成)
ヒイラギ (ご近所の垣根)
元祖 ヒイラギ です。葉の縁が尖っていて触ると指がヒリヒリするのでヒイラギです。
ヒイラギは クリスマスの(魔除け)飾りにうってつけですが、ヒイラギはヨーロッパに無いのでヒイラギが使われることはありませんでした。
それと、ヒイラギは この時期花を咲かせます。ヒイラギは キンモクセイ、ギンモクセイと同じくモクセイ科の木です。
もひとつ。モチノキ科の実は赤い実をつけますが、モクセイ科の実は たいていネズミモチのように 黒い実をつけます。
ヒイラギモクセイ(近くの圃場にて)
ヒイラギとギンモクセイのハイブリッドで、ギンモクセイみたいな花とヒイラギみたいな葉をつけます。
花期は ヒイラギより半月ほど早いです。
クイズの答え
というわけで、喫茶店の飾りクイズの答えです。
写真に写ってる赤い実は モチノキ ですね。
ただ 右端に ギザギザの葉が 2枚写ってますが、あれはクリスマスっぽい雰囲気を盛り上げるため垣根から採ってきた ヒイラギモクセイ(モクセイ科)の葉でしょう\(^o^)/
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きょうは クロガネモチとそれに(名前か果実が)よく似た木の名前当てクイズです!(^^)!
初めにクロガネモチについて
クロガネモチ (近くの公園にて)
近くの公園に何本かあるクロガネモチです。
こうしてわざわざ写真をアップする必要もないほど、公園でも個人宅の庭先でも赤い実をつけているクロガネモチですが・・・
クロガネモチの「モチ」はモチノキ(餅の木・黐の木)のモチです。
両方ともモチノキ科で、同じように赤い実を実らせます。
赤い実は、モチノキに比べると、幾分小粒ですが、びっしりと集まって付くのでより豪華に見えます。
葉も、後述のモチノキに比べると、幅広のようです。
クロガネモチは 公園や個人宅の庭で見ることが多いですが、「日本の本州(茨城県・福井県以西)」に自生し「葉がクチクラ層と呼ばれるワックス層に覆われていることから塩害に強く、寒気の強い内陸では育ちにくいため、暖かい地方の海辺に自生」しています。(wiki「クロガネモチ」)
学名は Ilex rotunda
Ilex(イレックス、先頭は i の大文字)はモチノキ(属)のことです。
クイズ これは何の木でしょう?(とある喫茶店で)
12月に入りクリスマスも近いということで、行きつけの喫茶店でも 箱に赤い実をつけた木を飾ってます。
これは何の木でしょう?
ヒント 紛らわしいのですが、2種類の葉がついています。以下、参考になる木をアップします。
答えは 記事のいちばん最後に
モチノキ (於大公園(東浦町))
元祖 モチノキ。
学名は Ilex integra (イレックス・インテグラ)
モチノキの葉は クロガネモチの葉に比べるといくぶん細めのようです。
黄金モチノキ (安城デンパーク)
新芽が黄金色に色づくモチノキの品種です。赤い実はモチノキと変わりません。
ヤバネヒイラギモチ(安城デンパークにて)
赤い実は モチノキ(Ilex integra)そっくりです。
でも、葉が角張っていて痛そうな棘がついてます。
そこから シナヒイラギとか ヒイラギモチ の名もあります。
学名を Ilex cornuta(イレックス・コルヌタ)といいます。
cornuta は四角張っている、角が尖っているの意。
ヤバネ(矢羽根)というのは 矢の上部につけるワシやタカ・朱鷺(とき)などの尾羽のことです。
シナヒイラギという別名を聞くと、ヒイラギの仲間と思われる方がいるかもしれませんが、れっきとしたモチノキ属で、けっして ヒイラギの仲間(モクセイ科)ではありませんので、ご注意を。
アメリカヒイラギ(安城デンパークにて)
アメリカヒイラギは やはり ヒイラギのようなトゲトゲの葉をしています。ヒイラギで終わっていますが ヒイラギモチ(モチノキ科)の仲間です。くどいようですがご注意を。
学名は Ilex opaca
先ほどの ヤバネヒイラギモチ(シナヒイラギ) は チャイニーズ・ホーリーと呼ばれ、日本ではこの木が赤い実に棘のある葉がふさわしいのでクリスマスの飾りつけによく使われます。「ホーリー」は英語の Holly で、モチノキ属のことです。「聖なる」のホーリー(Holy)ではありませんので、念のため。
クリスマスの飾りつけに使われる ホーリー(赤い実がなり棘のある葉のモチノキ)を整理しますと
■チャイニーズ・ホーリー ヤバネヒイラギモチ、(シナヒイラギモチ)日本のクリスマス・ホーリーはほとんどすべてがこの木
■アメリカン・ホーリー 上の画像のアメリカヒイラギのことです。おもにアメリカに分布するので新大陸ではクリスマスの飾りつけにこの木が使われます。
■クリスマス・ホーリー セイヨウヒイラギで、旧大陸ではこのモチノキがクリスマスの飾りつけに使われています。よく日本の園芸店で「クリスマス・ホーリー」として販売されているホーリーは チャイニーズ・ホーリーで、本物のクリスマスホーリー(セイヨウヒイラギ)は日本ではほとんど見ることができません(少なくとも私は見たことがありません)。
百歩譲って、クリスマスの飾りのモチノキだから「クリスマス・ホーリー」と呼ぶことは「セーフ」として、シナヒイラギモチ(チャイニーズ・ホーリー)の名札に 「セイヨウヒイラギ」と書くことは完全に「アウト」です。
(葉と枝による樹木検索図鑑 類似種の見分け方「ヒイラギ(モクセイ科)・セイヨウヒイラギ・アメリカヒイラギ・ヤバネヒイラギモチ」より作成)
ヒイラギ (ご近所の垣根)
元祖 ヒイラギ です。葉の縁が尖っていて触ると指がヒリヒリするのでヒイラギです。
ヒイラギは クリスマスの(魔除け)飾りにうってつけですが、ヒイラギはヨーロッパに無いのでヒイラギが使われることはありませんでした。
それと、ヒイラギは この時期花を咲かせます。ヒイラギは キンモクセイ、ギンモクセイと同じくモクセイ科の木です。
もひとつ。モチノキ科の実は赤い実をつけますが、モクセイ科の実は たいていネズミモチのように 黒い実をつけます。
ヒイラギモクセイ(近くの圃場にて)
ヒイラギとギンモクセイのハイブリッドで、ギンモクセイみたいな花とヒイラギみたいな葉をつけます。
花期は ヒイラギより半月ほど早いです。
クイズの答え
というわけで、喫茶店の飾りクイズの答えです。
写真に写ってる赤い実は モチノキ ですね。
ただ 右端に ギザギザの葉が 2枚写ってますが、あれはクリスマスっぽい雰囲気を盛り上げるため垣根から採ってきた ヒイラギモクセイ(モクセイ科)の葉でしょう\(^o^)/
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