『日経ビジネス』に箱根駅伝に関する記事がありました。
書いたのは、『冬の喝采』の著者である黒木亮さん(本名:金山雅之、早大競走部OB)です。
詳しくは買って、あるいはネットで読んでいただくとして、早稲田と東洋大学についてコメントされている部分を、抜き出してご紹介します。
『東洋大学は、10000m29分台が20人以上という選手層の厚さで他校を圧倒した。 』
『下馬評では、駒澤大学、早稲田大学に次ぐ3番手だったが、昨年の優勝メンバーから5人が卒業し、日本選手権の5000mで4位に入った深津卓也が座骨神経痛で欠場した駒大、9区を走る予定だった準エースの高原聖典が直前になって欠場した早稲田に対し、東洋大は6区を走る予定だった主将の大西一輝がアキレス腱の痛みで欠場したものの、類のない選手層の厚さでそれを補った。』
『昨年と今年の総合タイムを比較すると、2位の早稲田が去年より2分26秒遅いのに対し、東洋大は7分58秒速くなっている。このうち6分23秒が、5区の1年生・柏原竜二によるもので、早稲田は柏原ひとりに負けたと言えなくもない。』
『敗れたとはいえ、早稲田も総じてよい走りをした。
特に、2人の1年生(1区・矢沢曜、4区・三田裕介)が区間賞を獲ったことは、来年に向けての明るい材料になった。』
『一般入試を経て競走部の門を叩き、それぞれ4年生になって初出場した9区・朝日嗣也(教育学部)と10区・三戸格(政経学部)が、区間5位、同3位と立派に務めを果たしたのは爽やかだった。
特に朝日は、一浪して教育学部に入り、当初5000mで15分30秒が切れず、仮入部扱いだったが、3カ月で15分30秒を切るという条件をクリアして部に残った苦労人である。』
『今回、早稲田が2位に甘んじた理由の1つとして、一部の選手(特に、若い選手)が前半飛ばしすぎて後半失速した点が指摘されている。
テレビに出るという高揚感が、オーバーペースを招いたのかもしれない。
一方、東洋大学は、出だしを抑えて後半エンジンを全開にするという、故・中村清監督の采配を彷彿とさせるレース運びだった。』
また黒木さんは、ご自身の現役時代とは比較にならないほどの距離を高校生ランナーが走り込む時代であることが、何名もの一年生選手が区間賞を獲ることにつながる一方で、故障や途中棄権の原因にもなっていると指摘されています。
競走部の後輩たちに対する愛情溢れる目線と、客観的に現実を見る目線が、さすがだと思いました。
書いたのは、『冬の喝采』の著者である黒木亮さん(本名:金山雅之、早大競走部OB)です。
詳しくは買って、あるいはネットで読んでいただくとして、早稲田と東洋大学についてコメントされている部分を、抜き出してご紹介します。
『東洋大学は、10000m29分台が20人以上という選手層の厚さで他校を圧倒した。 』
『下馬評では、駒澤大学、早稲田大学に次ぐ3番手だったが、昨年の優勝メンバーから5人が卒業し、日本選手権の5000mで4位に入った深津卓也が座骨神経痛で欠場した駒大、9区を走る予定だった準エースの高原聖典が直前になって欠場した早稲田に対し、東洋大は6区を走る予定だった主将の大西一輝がアキレス腱の痛みで欠場したものの、類のない選手層の厚さでそれを補った。』
『昨年と今年の総合タイムを比較すると、2位の早稲田が去年より2分26秒遅いのに対し、東洋大は7分58秒速くなっている。このうち6分23秒が、5区の1年生・柏原竜二によるもので、早稲田は柏原ひとりに負けたと言えなくもない。』
『敗れたとはいえ、早稲田も総じてよい走りをした。
特に、2人の1年生(1区・矢沢曜、4区・三田裕介)が区間賞を獲ったことは、来年に向けての明るい材料になった。』
『一般入試を経て競走部の門を叩き、それぞれ4年生になって初出場した9区・朝日嗣也(教育学部)と10区・三戸格(政経学部)が、区間5位、同3位と立派に務めを果たしたのは爽やかだった。
特に朝日は、一浪して教育学部に入り、当初5000mで15分30秒が切れず、仮入部扱いだったが、3カ月で15分30秒を切るという条件をクリアして部に残った苦労人である。』
『今回、早稲田が2位に甘んじた理由の1つとして、一部の選手(特に、若い選手)が前半飛ばしすぎて後半失速した点が指摘されている。
テレビに出るという高揚感が、オーバーペースを招いたのかもしれない。
一方、東洋大学は、出だしを抑えて後半エンジンを全開にするという、故・中村清監督の采配を彷彿とさせるレース運びだった。』
また黒木さんは、ご自身の現役時代とは比較にならないほどの距離を高校生ランナーが走り込む時代であることが、何名もの一年生選手が区間賞を獲ることにつながる一方で、故障や途中棄権の原因にもなっていると指摘されています。
競走部の後輩たちに対する愛情溢れる目線と、客観的に現実を見る目線が、さすがだと思いました。