外苑茶房

神宮外苑エリアの空気を共有し、早稲田スポーツを勝手に応援するブログです。

カラス

2009-03-10 18:15:05 | 大学野球
沖縄キャンプで熱心に選手たちを指導してくださった広岡さんは、帰京した翌日には東伏見でも指導された由。
広岡さんには、全く頭が下がります。

その広岡さんが、金融専門誌「金融財政事情」に連載されているコラムで、野球関係者から聞いたという話に対して、怒りをあらわにされていました。

「文武両道がモットー。野球部員たちも講義を必ず聴講することになっている。体育会だから当然制服である。」
「ところが、ある教授が、『おい、そこのカラス』と揶揄したそうだ。たとえ冗談であっても、私は許すことができない。若者の気持ちを踏みにじるような言動は、教育の基本を知らない教育者の証しだ。」

どんな状況で飛び出した「カラス」発言なのか分かりませんが、記事を読む限り、まったく情けない話。
広岡さんのお怒りはごもっともです。


私が法学部の学生だった頃、クラスメートに野球部はいませんでしたが、ヨット部や弓道などの体育会の部員がいて、もちろん彼らは学生服姿で教室に来ていました。
講義の合間に、先生たちは時折「君はどこの部ですか?」「今年の早慶戦は勝てそうですか?」などと話題にされることがありました。

ある時、質問を受けたOくん(ヨット部員。湘南高校のラグビー部出身)は、「はい、今年は春合宿で昨年より数段厳しい練習メニューをこなしたので、絶対に慶応に勝ちます」と返答。
そして「ところで先生、ちょうど今、早慶戦の記念グッズを販売しているので、先生も一つ買っていただけませんか?」と、教壇までグッズをすぐに持っていき、先生は「まずいタイミングで話題にしちゃったねえ」と苦笑しながら、財布を取り出されました。

少なくとも私たちの時代には、体育会の部員たちは多くの先生方から、とても可愛がってもらっていたと思います。
「カラス」などという発言がでるようなことは、私には想像もつきません。

学生スポーツに期待されることは、単にグラウンド等で立派な競技成績をあげれば良いというものではなく、キャンパス内でも先生や一般学生と部員たちが融合して、大学全体を元気にしていくことだろうと思います。
ですから、野球部が立派な成績を残す、学生が大挙して神宮に応援に来る、というだけでは足りません。

早稲田の先生たちも、ご自身の出身大学や専攻科目に関わらず、学生スポーツに理解と愛情を示していただけるはずだと思います。

早稲田だからこそ、そんな大学であってほしいと私は思います。
そして今回の「カラス」発言は、ごく一部の例外的なエピソードだと信じたいです。
Comments (4)
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