会社での些細な出来事…。
ある時、自分のフロアに戻ろうと「上り」のエレベータを待っていた。
その隣には、これから営業に出ようと「下り」のエレベータを待っている人がいる。
何を考えるわけでもなく、あの、休め…の姿勢で、
エレベータの位置を知らせるランプの光をただ目で追っていた。
「来た来た」…上りのエレベータが近づいてそう思ってから僅か数秒後、
「ティントン!」「ティントン!」と上りと下り…
二つの音がぴったりと重なった時、え?と思った。
これまでエレベータの音なんて、お知らせの合図として以外に
気にかけるなんてことはなかったから…、
それにこんなにぴったりと重なる場に居合わせたことはなかったから…、
二つの音が「違う」ということに気付かなかった。
上りの「ティントン!」は、トンの部分が右上に弧を描く矢印のようで、
下りの「ティントン!」は、トンの部分が右下に弧を描く矢印のよう。
より軽やかで気分も「るん!」という感じの音と、
それと比べると、ちょっと淋しげで「シュン…」という感じの音。
あるいは、「どうぞ乗ってください♪」と招き入れてくれるような音と、
それと比べると、「あら?乗るの?」と何となく拒まれるような音。
きっと、どのエレベータも、目の不自由な方を想って、
上りと下り、二つの音は違い、業界では当たり前のことなのだろう。
だけど、わたしにとっては何か大きな発見でもしたかのように、
しばらくの間「そうだったのか…」と感心させられてしまったのでした。
☆東京タワーの周りもクリスマスバージョン。
先週末に招かれた結婚式の帰りにパチリ☆