BAMBOO-JET  ~うみの部屋~

タケノコジェットでどこへでも!
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靖国問題

2005-11-05 14:24:00 | のほほん日記
昨日前の学校の友達と5人で飲んだ。
メンバーの一人が働いてるフラッシングのコリアン居酒屋へ行った。
「居酒屋」と言う言葉は妙に英語に言いにくいと思う。レストランでもないし、バーでもない。居酒屋って言葉がしっくりくる。
メインはおでんで味も日本に似ててとってもおいしかった!
久々に会う仲間との酒の席はもちろんとっても楽しかったのだけどちょっと気になることがった。
仲間の一人の韓国人が突然私に竹島問題について話し出した。
始め韓国語で竹島のことを言われたとき何のことだか解らなかった。アイランド。。。という単語はわかるので済州島とかそういうことだと思ってしまった。

彼は竹島は韓国の土地だと主張する。
私は歴史背景にも詳しくないし、彼に言われても実はぴんとこない。
終いには話が小泉首相の靖国神社参拝のほうにまで発展して、正直私は参った。
彼曰く昔日本は韓国に侵略した。そして竹島を奪ったけど、その後韓国は独立した。だから竹島は返してもらう。もともとあれは韓国の地だからと言う。
そしてどうして総理大臣は靖国神社に参拝するのかと聞く。彼はあれには反対だとものすごく強い調子で主張した。きっと彼は酔ってたのだろう。それは解る。酔ってないときの彼はあまりそういう政治がらみのことは口にしない。というか彼のことは知ってたがこのようなまじめな話題を口にされたのは初めてだし、むしろそういう彼にも私は驚いてしまった。
そしてそれに対して私はうまく答えることはできなかった。
なんというのだろう、
竹島は解らないが、日本が韓国を侵略した事実はもちろん私も知ってる。日本の政府はそれをあえて教科書に載せるようなことはしてないし、私達は昔の日本人がどれほどひどいことをしたのかも知らない。
だからTVであれが中国や韓国の人の反感をかってるということを知ってるだけである。
しかしこうして目の前でそれを実に感じ取ると実に気持ちが悪い。

私は後日これを友人の別の韓国人の友達に話した。彼女は日本で2年半住んでた経験もあり日本のことも知ってるので私の戸惑いも理解してくれた。そしてさすが彼女は大人だけのことはある。
彼女曰く「被害者・加害者」の見方の違いというのが一番しっくりする表現だと思った。
そうなのだ。
私はこの言葉を聴いたとき目が覚める思いがした。
確かに靖国神社で眠る私達の祖先は非常にひどいことをしたのだろう。彼らの死体の影には何万という韓国人の死体が隠されてる。
でもそんな悪い人間でも同じ日本人であり、私達の祖先だ。頭では悪い人間だってわかってっても祖先を敬う気持ちというのもどこかにはある。
しかしそれを彼にはうまく伝えられなかった。
そんな自分が少し悔しい。うまく説明できないし、日本人だもの、同じ日本人を何とかしてかばいたいと言う気持ちがどこかにある。
だから私はそれに対して賛成だとも反対だともいえない。
そしてやはり加害者側である私は被害者である向こうの気持ちがけして理解できないということだ。いじめる人間にはいじめられる人間の気持ちはわからないのと一緒だ。
私より幾分若い彼のその強い主張にはショックを覚えた。私など今までそんなことつゆとも気にかけないできたからだ。実際彼と同じ歳の日本人の若者はさほどの興味をも持ってはいまい。
しかし被害者側である韓国人の彼はおそらくニュースや周りの大人達からこの問題を繰り返し聞かされて育ったのであろう。
それを想像するとなんだか妙に怖いと思うのである。
いずれにしろ日本は好きだ。と彼は言った。でもその靖国参拝だけは賛成できないと。
わかってる。ほとんどの韓国人の若い子は日本が大好きだ。日本の経済成長にも憧れてるし、何より文化が非常に近い。でもどこかに昔の影が付きまとう。彼らにとっては昔の出来事とかたずけられないほどまだまだ根強くのこってるのだ。それもしょうがないとは思う。むしろ忘れちゃいけないことなのかもしれないし。
ただ私はその重さにちょっとショックを受けたのだ。なにより私はその彼が好きなので、いきなりそんな風に非難っぽいことを言われたのがショックだったと言うわけだ。