作者は仙台在住。
東北出身で東北を舞台にしてる作品を数多く書いてらっしゃる作家さんです。
私も色々読んでますが、とってもいいです。東北人としてこういう作家さんがいるのはうれしいことです。
以前この作者の「まほろばの疾風」という蝦夷が主人公の歴史小説を読んだのですが、非常に面白かったです。
蝦夷といえば、「もののけ姫」のアシタカもそうでしたね☆
今回の「荒蝦夷」は同じ時代が舞台ですが、「まほろば~」よりは少し前の世代、伊治公呰麻呂(これはりのきみあざまろ)が主人公。史実では違うのですが、歴史小説ということで、阿弖流為(あてるい)の父親ということになってます。
豪傑で荒々しい父親に対し、息子が穏やかで対照的。
また「まほろば~」は青春小説っぽい感じなのに、こっちは描写が生々しくて、ちょっと残酷です。
個人的にはまほろばの方が好きですが、登場人物もかぶってるし、対比して読むと面白そう。
穏やかだったアテルイが罪人の処刑人になり、だんだんと変わっていく成長振りが面白かったです。
そして最後に父を裏切るっていう展開は予想してなかったです。すばらしい。
若い坂上田村麻呂も出てくるんですが、すっごい生意気で尊大。まほろばとちょっとイメージが違う。(あっちは紳士)そしてアテルイとの対面。初対面でアテルイの本性を見透かす田村麻呂の台詞はなかなかすごいぞ。
終わりが続きを読ませたくなる展開であって、またこういう話を書いてほしいですね。
○荒蝦夷 熊谷達也 (著) 集英社文庫
東北出身で東北を舞台にしてる作品を数多く書いてらっしゃる作家さんです。
私も色々読んでますが、とってもいいです。東北人としてこういう作家さんがいるのはうれしいことです。
以前この作者の「まほろばの疾風」という蝦夷が主人公の歴史小説を読んだのですが、非常に面白かったです。
蝦夷といえば、「もののけ姫」のアシタカもそうでしたね☆
今回の「荒蝦夷」は同じ時代が舞台ですが、「まほろば~」よりは少し前の世代、伊治公呰麻呂(これはりのきみあざまろ)が主人公。史実では違うのですが、歴史小説ということで、阿弖流為(あてるい)の父親ということになってます。
豪傑で荒々しい父親に対し、息子が穏やかで対照的。
また「まほろば~」は青春小説っぽい感じなのに、こっちは描写が生々しくて、ちょっと残酷です。
個人的にはまほろばの方が好きですが、登場人物もかぶってるし、対比して読むと面白そう。
穏やかだったアテルイが罪人の処刑人になり、だんだんと変わっていく成長振りが面白かったです。
そして最後に父を裏切るっていう展開は予想してなかったです。すばらしい。
若い坂上田村麻呂も出てくるんですが、すっごい生意気で尊大。まほろばとちょっとイメージが違う。(あっちは紳士)そしてアテルイとの対面。初対面でアテルイの本性を見透かす田村麻呂の台詞はなかなかすごいぞ。
終わりが続きを読ませたくなる展開であって、またこういう話を書いてほしいですね。
○荒蝦夷 熊谷達也 (著) 集英社文庫