花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

その差、歴然ですが・・・

2020年08月19日 | 研究
ハンターズが有機質肥料の効果を再確認するために栽培しているトウモロコシ。
ご覧のとおり、人の背丈以上に大きく育ちました。
ところがここからはちょっと見えにくいのですが
奥の方に見えるトウモロコシは1mちょっととかなり小ぶりです。
理由は肥料の有無。手前は乾燥牛糞堆肥、奥は無肥料で育てました。
トウモロコシはクリーニングクロップと呼ばれるほど
吸肥力が大きい作物。肥料を吸収してどんどん大きく育つのが特徴です。
したがってECは1.5mS/cmぐらいあってもびくともしません。
さて一見順調に育っているトウモロコシですが
学校の農場のものとは完全に見劣りするところがあります。
それは子実のサイズ。普通は30cmほどの大きさになるのですが
ハンターズのものは20cmぐらいしかありません。
さらに触ってみると粒の数も少ないようです。
この理由は、植栽数の違い。
以前もご紹介しましたがトウモロコシは雄花と雌花の熟期が違うため
自分の花粉では受粉しません。したがって熟期が少しずれた
他の株の花粉を利用することになります。
しかしハンターズは10数本しか栽培していないので、
利用できる花粉量が農場に比べ圧倒的に少ないため実にならないのです。
今回はそもそも食べるために栽培していないので諦めはつきますが、
食いしん坊のハンターズにとってはとても残念な結果となりそうです。
そう思って昨日見に行ったら、なんとすべて鳥に食べられていました。
ハンターズと鳥の戦い。今年はブルーベリーで勝ち、トウモロコシでは完敗しました。
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神様がいっぱい

2020年08月19日 | 学校
農業や工業などを学ぶ高校を専門高校といいます。
もちろん多くの高校が普通高校のため専門高校はマイノリティー。
極めてユニークな存在です。しかし全国的に子供の数が減っていることから
高校の統廃合が進んでおり、もともと少ない農業高校ですら減少しており
県内の農業高校数は、勤めた頃に比べるとなんと約半分になっています。
こうなると専門科目を指導される先生の異動先も減ってくるため
単純に考えても、そう簡単にいろいろな学校に転勤できなくなります。
ところが普通教科の先生は高校ならどこにでも行けるので
農業の先生よりも短いスパンで異動されていくような気がします。
さて普通高校から名農にいらっしゃった先生方が
一番農業高校に転勤したというのを実感するのが玄関での農産物販売。
毎日のように玄関に並ぶ新鮮な農産物にみなさん大喜びされます。
大規模農業高校なら市場出荷となりますが、名農は小規模。
文化祭と校内販売だけでも十分採算が取れる作物も多いのです。
でも当然ながら小規模なので職員の数も多いとはいえません。
買ってくれる人が少ない名農では、果たして売れ残りはないのでしょうか。
実はこの新鮮野菜を購入するのは職員だけではありません。
たくさんの名農生も大切なお得意様なのです。
さらに電気など修理に来ている業者さん、
注文された物品を届けに来た営業のみなさんも購入してくださいます。
このように名農には神様であるお客様がたくさんいらっしゃるのです。
機会があって来校され、運良く販売していたら、ぜひ覗いてみてください。
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