goo blog サービス終了のお知らせ 

花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

Jr.研究進行中

2020年08月23日 | 研究
Jr.が取り組んでいる研究は全部で3テーマあります。
ひとつは男子による簡易堤防。こちらはハンターズの三和土研究の改良版で
3年生のアドバイスを受けながらより強固なものを作り上げました。
誰の堤防が一番水質に変化を与えないかとゲーム感覚で競わせたところ、
一番良かったのはリネンの材料となる植物の亜麻の残渣や油。
世界各地で栽培されています。これをほんの数%混ぜることで
しっかりと三和土をコーティングするので浸漬させてもpHやECが上昇しません。
果たしてどれぐらい持つかはわかりませんが、現在約2ケ月たってもびくともしません。
こちらはハンターズとの共同研究という形で進んでいます。
もうひとつは女子Jr.。こちらは贅沢にふたつのテーマに取り組んでいます。
最初にトライしたのは塩害の抑制。ハンターズが昨年から取り組んでいる研究の発展系です。
ポイントは土壌内の水分移動。乾燥によって水分が蒸発し、地表に塩類が集積しますが、
この水分上昇を利用して塩害を抑制する技術開発に取り組んでいます。
すでに一段落してデータ整理を行っていますが、
ビギナーズラックなのか最初にしては、想像した通りのデータを得ています。
またハンターズのサポートのもと、水質浄化研究にも取り組んでいます。
水質浄化はフローラの十八番。大先輩の残してくれた宝物を参考に、
さらにハンターズの経験を活かして現在進行中。こちらはまだ始まったばかりですが、
現れ始めたデータは予想通りの振る舞いをしつつあります。
どの研究もまだまだお粗末、発展途上ではありますが今後が楽しみです。
ところが問題なのが発表の場。フローラが始めたJr.の人材育成プロジェクトの良いところは
うまくいってもいかなくても、最後は外部団体主催の発表会で発表してもらうこと。
人前で発表するドキドキ感や達成感を感じてもらいたいからです。
いつもなら学会などで発表デビューを飾るのが常ですが。今年はコロナで中止。
そこで同じ研究班仲間と情報を交換しながら発表機会を探っています。
まさか発表する場を探し回る苦労をするとは思いもしませんでした。
コメント

衝突回避

2020年08月23日 | 研究
ハンターズが馴化温室温室脇で栽培しているトウモロコシ。
お盆が終わって覗いてみると、こんなにも無残な姿になっていました。
まちがいなくカラスなどの鳥に食べられた痕だと思います。
ちょっぴりでも食べられるかもと淡い期待を持っていたので、この姿にはがっかりです。
さてこのトウモロコシはスィートコーンという分類に入る甘味種でした。
ところが数10m先の畑で環境システム科が栽培しているのはポップコーンという爆裂種。
ポップコーンはお菓子の名前のように思えますが、実はトウモロコシの分類名でもあるのです。
ハンターズはスィートコーン、学科はポップコーン。
お互い気になっているのは交雑です。
もしスィートコーンにポップコーンの花粉がついたら
硬くて食べられない粒が混ざるかもしれません。
その逆だといくら加熱しても破裂しない粒が混ざることになります。
よくトウガラシのそばでシシトウを栽培すると辛くなってしまうとか
スイカのそばでキュウリを栽培すると甘くなくなってしまうといいますが
まさにそんな危険性を含んでいました。
一触即発、お互いの不満がいつ衝突してもおかしくない緊張状態でしたが
なんとハンターズのスィートコーンはご覧の通り、鳥の食害で自滅。
またポップコーンは今年天気が悪く、植え付けが遅れたので
まだまだ結実する時期になっていません。
偶然ですが、交雑は回避されました。
コメント