今日は、F氏と京都へ行ってきました。
朝、F氏宅へ行きます。
実は、F氏宅の前には、「ザゼンソウ群生地」があります。
しかし、まだ雪に埋もれているところがほとんどです。
それでも、湿地帯のため雪が溶けているところには、ザゼンソウの姿がチラホラ。
雪が溶けるまでもうしばらくかかりそうです。
それから、私たちは京都へ向かいました。
まずは、釣り具屋さんへ立ち寄り、アレコレと物色。
あまり長く居ると衝動買いしそうで、そこそこで退散。
この後は、お昼ご飯です。
実は、ちょっと気になるお店をリサーチしていた私。
と言うことで、向かいましたそのお店は、「大とら」。
堀川五条の大きな交差点の角にあります。
どこから見ても、古めかしく味わいがある雰囲気。
そして、中へ。
只今時間は、12時ちょっと過ぎ。まさにランチタイムまっただ中。
しかし、お客さんは、誰もいません。
ここのお店を切り盛りされているのは、実は82歳のおばあちゃん一人。
色々と事情があり、一人で頑張っておられます。
今回の目的は、このおばあちゃんに逢いに行くことでした。
まずは、席に着きます。
するとおばあちゃんは、「よう来てくださった。」 「今日は、おたくら(あなた方)で、もうしまいですやろ。」と話されてくる。
何をおっしゃると切り返し、注文を考える私。
メニューを見ながら、私は「特製チャーシューメン 900円」 F氏は「特製ミソラーメン 700円」を注文。
するとおばあちゃんは、そんな物を頼まんといてと言わんばかりに、何度も「ラーメンセット650円」を勧めてくる。
どうやら、ラーメンセットが得意なようである。
しかし、ちょっと事情があった私たちは、ラーメンセットは遠慮しました。
それから、おばあちゃんは、調理を開始。
その間、店内を見回します。
どこを見ても有名人のサインがいっぱい。本当にスゴイ人たちばかりが訪れています。
また、外見もそうでしたが、中も時代を感じさせてくれます。
壁掛け扇風機。
エアーポット。
そうしている間も、おばあちゃんは話し続けています。
「お父さんは、20年前に亡くなり、息子と頑張ってきたが、その息子は今病気療養中。」
「私は、戻ってくる息子の留守番ですわ。」
「昔は、よく流行っていたんですが、駐車場が無いもんで、五年ほど前からぱったりとお客さんが減りました。」
「それでも、ボケ防止のため、店をやっております。」
「私は、お父さんが手形の裏書きで保証人になり、〇千万の借金を抱え、それから年中無休で気張りました。」
「さすがに、昔は5時まで気張ってましたが、今は3時です。」
「けれど、なんぼ開けてても、お客さんはきてくれまへん。いつも赤字ですわ。」
など、苦労話や人生話をどんどん話されるおばあちゃん。
それでも、表情や口調は、ものすごくしっかりされています。
そうこうしているうちに出来上がりました。
特製チャーシューメンです。
チャーシューやもやしの量は、ほとんどその時のおばあちゃんの気分次第。
今日は、どっさりでした。
そして、この鉄板ですが、火が付いています。
これは、暖房のためらしいです。確かに暖かい。
そして、ギョウザも頂きました。
私たちが食べている時にも、しゃべり続けているおばあちゃん。
実は、もう一人近くの会社のお馴染みさんが来られました。
それにも気付かずにおばあちゃん。
やっと気付いたと思ったら、注文も聞かずに「ラーメンセット」に決めて、作りかけていました。
そんなこんなで、さぁ~て、ラーメンと餃子の感想ですが、まあまあです。
決してもの凄く美味しい!とは言えませんが、おばあちゃんと店の雰囲気が味わいを出していて、
しっかり最後まで美味しく頂きました。
それとマンガみたいな話ですが、F氏が注文したみそラーメン。
F氏は、美味しいと言いながら食べていました。
おばあさんいわく、みそに関してはどうも苦手らしく、みそ汁も飲んだことが無い。
だからこのみそラーメンの加減もいい加減で、濃かったりしたら、言ってね、とのこと。
これまたびっくりな話であります。
まぁ、それでも、大丈夫。
すべておばあちゃんと店の雰囲気で許されてしまいます。
そして、最後にガサガサとカウンター内で何かしているおばあちゃん。
おもむろにアメを出してきて、「どうぞ」とくれました。
これもまた、何とも言えない行動であります。
と言うことで、すべてが味わい深い「大とら」でした。
追伸
この後、もう一軒行きましたが、レポートは、また明日のお楽しみ。