
長かった梅雨の間に森が蓄えた水も減ってきたようで、渓は渇水気味でした。

小さな渓を釣り上りましたが、渓魚たちはとても臆病で、思うような釣りは出来ませんでした。


この渓にはいくつかの堰堤があるのですが、最後にその内の一つに立ち寄りました。
堰堤上のプールは広くて砂で埋まっています。春に見たときは落葉が底に堆積していましたが、今年の長雨でそれも砂に埋もれてしまったようでした。
浅くて広くて流れがフラットなこのプールは、たとえライズがあっても、攻略の難易度は高いといえます。
プールに近づくと、こちら側の岸寄りの浅いところにいる大きなアマゴが見えました。
いつもなら、この時点でアマゴが私に気付き隠れてしまうのですが、この日は様子が違いました。
縄張りに近づく他のアマゴを追い払うのに夢中でこちらに気付いていないようなのです。水深20cmほどでしょうか、他のアマゴを追いかけるとき、時々背中が水面から出ています。
身を屈め、バックスペースが取れるところまで慎重に近づきます。
ヤツは逃げません。どうにかストーキングに成功したようです。
細心の注意を払いキャストしますが、フライはターゲットから2m近く離れたところに着水しました。
一瞬、失敗したかなと思ったのですが、ヤツは着水と同時に何の躊躇も無くフライに向かってきました。


ジャスト30cmの立派なアマゴでしたよ!
