poco a bocco

自然の素材がもつぬくもりやパワーに助けられての作品づくり
poco a poco のペースで進みます~♪

boccoの原風景

2007-09-01 18:11:36 | View From The Hotel
旧盆の最終日、母の生家があった山あいの町を訪れました。
2000年10月、震度6強の地震に見舞われた町です。

私もその町で生まれて4歳までを過ごし、その後は毎年2回は帰省して10日前後あるいはそれ以上の時間をそこで過ごすようなことを繰り返していました。

地震で半壊となったその家は撤去され、今はこんなふうになっています。


コンクリートで固められた駐車場になってしまうと、とても小さなスペースに感じられます。
でも、ここには小さいながら平屋と2階建ての家がそれぞれ1棟、祖父が鯉を飼っていた池、農具・漁具に祖母のライフワークともいえる様々な保存食を入れる大きな樽などが収められていた通称 “物置” もあったのです。
今でもその一つひとつの様子が、記憶の中に鮮明に残っています。
7人兄弟の長女だった母の、そのまた長女が私……というわけで、祖父母にとっては初孫。
1年後に生まれた弟と私は、祖父母と母の兄弟たちにとても可愛がられました。
いつもいつも近所の人や叔父・叔母の友人が集まってお茶を飲んだり、おしゃべりをしたり、時には一緒にごはんを食べたり……今思えばずいぶんと開放的な家庭だったように思います。

そんな母の実家でのいろんなことが、単なる思い出ではなく、私自身の核となって、しっかりと根づいています。
上りと下りを合わせても1日に10本あまりの汽車が通るだけの町でしたから、時間になると裏山の麓にある保育園に駆け上り、さらに滑り台の最上段まで上って、列車を眺めるのが、小学生のころの楽しみの一つ。
汽笛を響かせ白煙を吐きながら鉄橋を渡る蒸気機関車の姿……特別にいいものを見たような気がしたものです。
その裏山に一人で登って、少し遠くの山々を眺めることもありました。
気ままに、のんびり、自分の心の赴くままに過ごした子ども時代の体験が、やはり今の自分を作っているのですね。

冒頭のアニメは、思い出深いアングルで撮った写真の一部を組み合わせたものです。
<写真は、裏大山がちらりと見える山なみ → Hさんの家 → 忠魂碑があった山 → 隣家前の大きな石 → 保育園の階段……>
細かな説明は省きますが、その一つひとつに私なりの記憶が情報としてたっぷりつまっています。




かつて私の遊び場の一つだった公会堂は、化粧直しをして、今では歴史民俗資料館になっていました。
この建物の横でサワガニを見つけた時の小さな感動も、鮮やかによみがえります。

<お知らせ>
9月7~9日は、野草グループの野外教室で清里・野辺山方面へ出かけます…
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