ツクバネの葉に止まっている「アカスジキンカメムシ(赤筋金亀虫)」。キンカメムシ科アカスジキンカメムシ属の昆虫で関東地方以南で見られる。幼虫は“ちびまる子ちゃん”の顔のような模様だが、写真は成虫のもので緑色地に赤い筋が入りとても美しい。
先日、シラユキゲシの茎を切った時に出る赤い汁を紹介したが、その際に「ナガミノヒナゲシ(長実雛罌粟・長実雛芥子)」の茎からも同じような汁が出るというコメントを頂戴したので実際に試してみた。茎を切ると見る見るうちに黄色い汁が滲み出てくる。この成分にはアルカロイド系の有毒物質が含まれており害虫や動物から身を守っている。ちなみにアヘン成分は無いのでこの花からはアヘンは精製できない。ナガミノヒナゲシはケシ科ケシ属の一年草。
ラン科ツチアケビ属の「ツチアケビ(土木通)」。ラン科ツチアケビ属の多年草で暖温帯の落葉広葉樹林内に生育する。自身では葉緑素を持たずナラタケ属の菌と共生する菌従属栄養植物で写真は蕾の様子。花期は6月中旬~7月で花茎は疎らに分枝して複総状花序となり花径3センチほどの黄褐色の花をたくさん咲かせる。今年もここで“奇妙な花”が見られそうだ。
宮嶽谷戸の水田脇に生えている「タガラシ(田辛子)」。キンポウゲ科キンポウゲ属の二年草で4~5月に直径1センチほどの黄色い花を咲かせる。名前の由来は噛むと辛味があることからだが、休耕田などに繁茂することから“田枯らし”とする説もあるようだ。同じような場所に生育するキツネノボタンに良く似ているが集合果が細長い楕円形になる。