現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

江口 磨希「国際子ども図書館所蔵ちりめん本について」日本児童文学の流れ所収

2017-10-21 11:32:55 | 参考文献
「ちりめん本とは、和紙に挿絵と外国語の文章を印刷し、各方向から圧力を加えちりめん仕立てにし、和綴じにしたものです。明治中期から出版され、内容は日本の昔話などで、主に外国人への日本土産、美術工芸品として人気を博しました。作者の紹介も交えながら、当館が所蔵するちりめん本を紹介します。」という趣旨で、講座の内容とはやや離れて、国際子ども図書館に収蔵されている貴重本を紹介しています。
 ちりめん本とは、ちりめん仕立ての和紙に挿絵と外国語の文章を印刷して和綴じにした本のことで、内容は日本の昔話や文学、日本の様子を紹介したものなどで、英語をはじめフランス語、ドイツ語、スペイン語等のさまざまな言語で発行されたそうです。
 そして、ちりめん本は明治中期から出版され始め、主に外国人の日本土産あるいは日本の美術工芸品として人気を博したとのことです。
 国際子ども図書館所蔵のちりめん本は、全67冊(英語43冊、スペイン語20冊、フランス語3冊、ドイツ語1冊)あるそうです。
 ちりめん本の中でよく知られているシリーズは、Japanese fairy tale series(日本昔噺シリーズ)で、国際子ども図書館所蔵のちりめん本も大半がこのシリーズだそうです。
 私自身は文章が読めれば文庫本でも電子書籍でも構わないという文章至上主義者なのですが、児童文学の場合は装丁や挿絵もとうぜん芸術なわけで、この講演のような内容には児童文学の違う面を教えられました。
 もし閲覧が可能ならば、次に国際子ども図書館に行ったときには、ちりめん本の現物を見てこようと思っています。

ちりめん本のすべて―明治の欧文挿絵本
クリエーター情報なし
三弥井書店
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