直木賞を受賞した短編集の表題作です。
ひょんなことから二人暮らしを始めた、幼馴染ですでに隠居している老武士たちの姿を描いています。
この作品でも、算学、戯作、身分を超えた男女関係などに関する作者の薀蓄が語られ、面白い読み物になっています。
短編集を通して、全体はおおらかな女性讃歌になっていますが、その一方で江戸末期の下級武士の生活も描かれています。
もちろん歴史小説なのですから作品世界で遊ぶだけでいいのかもしれませんが、それを現代に書くのならば、たんなる読者(高齢者が多いでしょう)の暇つぶしとしての読み物であるだけでなく、現代の様々な問題(高齢者社会、格差社会、女性の社会進出への障壁など)にも、作者の視線を照射してもらいたい気がしました。
ひょんなことから二人暮らしを始めた、幼馴染ですでに隠居している老武士たちの姿を描いています。
この作品でも、算学、戯作、身分を超えた男女関係などに関する作者の薀蓄が語られ、面白い読み物になっています。
短編集を通して、全体はおおらかな女性讃歌になっていますが、その一方で江戸末期の下級武士の生活も描かれています。
もちろん歴史小説なのですから作品世界で遊ぶだけでいいのかもしれませんが、それを現代に書くのならば、たんなる読者(高齢者が多いでしょう)の暇つぶしとしての読み物であるだけでなく、現代の様々な問題(高齢者社会、格差社会、女性の社会進出への障壁など)にも、作者の視線を照射してもらいたい気がしました。
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