ある日、私がピカデリーにある大きな本屋の二階で本を探していた時の話。その二階の奥のデスクの主任の女性が僕を手招きするんです、そして「あなたの探している本はそれじゃないわ、これでしょう」と言って赤いノートのような薄い1冊の本を私に示してくれたんです。それは何かというと英国の出版社便覧なんです。
そして「これはあげることは出来ないから売っている出版社を教えてあげるわ」からと言って住所を書いてくれた。私はその住所を見て「近くですね行ってきます」とか言ったんだけれども、「ダメここは絶対到達出来ない場所だから」と言って地図まで書いてくれたんです。イギリスは、どんな小さな細い道にも名前が付いてまして、まさしくその書いてある通りというのが2メーターぐらい角なんですね、なぜかそこにドアがあって、そこがその出版社だったんです。
今でも不思議なんです。が
どうして彼女が私が輸入書籍ビジネスの為にそれを探しているのか?まさにその本が私の商売を始める上で一番基本の大切なものだったんです。それで私は輸入書籍を始めたということに繋がっていくのですが、勿論それで安住の地に着いた訳でもなく、どうしてもアクセルを踏むな踏むなという風に心の中の叫びの方が多く。その原因が数年後のAmazonだったということです。大きな輸入書籍の会社は全部潰れました
不思議ですね、その当時はなんとも思ってませんでしたけど、今、運気をどう考えても不思議で仕方ないです。その1週間は何が何でも書籍ビジネスに引きずり込もうという流れに飲み込まれてました。
人生に「IF」という文字はない。振り返ってみると自分の人生はただ1本しかない。他はない。
私も。
【導かれていた】
その中で幾度かの危機一髪を生き延びている。それで、このちっぽっけな人生である。
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