映画「海街diary」を観た。後味がほのぼのして、江ノ電と鎌倉を舞台にしたいい映画であった。近年の日本映画は素晴らしいと思う。「くちびるに歌を」や「風に立つライオン」などなど。この映画は三姉妹で暮らしていた中、突然家族を棄てて再婚していた父の死と葬儀、そして再婚相手の女性が残していった、父の4番目の娘と暮らすことなった過程を描いたものだ。
いわば自分たちの父を奪って行った相手の子と暮らすのだがら、様々な葛藤を互いに出し合いながら、次第に心が一つになって行く、それが無理なく観ている者に溶け込んでいく気持ち良さがあって、「癒され系」の映画なのだ。特筆すべきは自然の美しさだ。桜を中心に、これだけでも相当癒される。
傷つき、憎しみを抱いて生きると、他ならぬ自分が憎しみの炎に一番焼かれてしまう。だからいろいろあっても、それぞれやんごとなき理由があって、一皮むけばみな良い人だった・・・と受け入れあい、恩讐を越えて行くのが、実際にはとても楽だし人生を肯定する上で必要なことだ。
ただし、である。これはあくまで日本人的な発想、スタイルであって、これはこれで大きな問題を抱えていると思う。と言うのはハリウッドにしても、どこかの国にしても、正義と悪、光と影であって、悪い奴は容赦なく滅んでしまうのが大体の定型である。みんな善人になってしまって、ホッとしている日本映画とは根本的に異なるのだ。
このようなみなそれぞれ訳があって、善人で処理してしまえば、人間が本来持っている罪性(原罪)が明らかでなくなる。キリスト教が広がらない原因が、そこに見えてくるようである。 ケバ
いわば自分たちの父を奪って行った相手の子と暮らすのだがら、様々な葛藤を互いに出し合いながら、次第に心が一つになって行く、それが無理なく観ている者に溶け込んでいく気持ち良さがあって、「癒され系」の映画なのだ。特筆すべきは自然の美しさだ。桜を中心に、これだけでも相当癒される。
傷つき、憎しみを抱いて生きると、他ならぬ自分が憎しみの炎に一番焼かれてしまう。だからいろいろあっても、それぞれやんごとなき理由があって、一皮むけばみな良い人だった・・・と受け入れあい、恩讐を越えて行くのが、実際にはとても楽だし人生を肯定する上で必要なことだ。
ただし、である。これはあくまで日本人的な発想、スタイルであって、これはこれで大きな問題を抱えていると思う。と言うのはハリウッドにしても、どこかの国にしても、正義と悪、光と影であって、悪い奴は容赦なく滅んでしまうのが大体の定型である。みんな善人になってしまって、ホッとしている日本映画とは根本的に異なるのだ。
このようなみなそれぞれ訳があって、善人で処理してしまえば、人間が本来持っている罪性(原罪)が明らかでなくなる。キリスト教が広がらない原因が、そこに見えてくるようである。 ケバ