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山名の由来(3)

2012年08月29日 | 山登り

今週も登山は休み、「山名の由来3」をどうぞ。

今回は”いろいろ”です。

浅草・・・浅草岳(あさくさだけ:1558m:新潟県)

 「深草」の反対で、芝生のようなところ、または、砂礫地の多い所の意味。新潟県に多い。

粟・・・粟岳ケ岳(あわがたけ:1293m:新潟県)

 アイヌ語「アバ」は入口に近いところの意味。また、新潟・長野・岐阜では乾燥新雪雪崩のことを

 「あわ」と呼ぶので、雪崩の多い所の意味もある。粟の字は当て字か?

阿弥陀・・・阿弥陀岳(あみだだけ:2806m:八ヶ岳)

 阿弥陀如来、梵語でア(否定)・ミター(量)。つまり無量制限、計り切れぬ慈悲の持ち主。

 阿弥陀仏は主に浄土教の本尊として祭られる。

  :右が阿弥陀岳

烏帽子・・・烏帽子岳(全国に35ある)

 山容が烏帽子に似ているところから名づけられることが多い。烏は元来「う」と呼んだものが

 「え」に変わったもの?烏帽子は用いた帽子で、烏は黒いから黒帽子と呼んでいたものが

 変わったという。神官が用いることが多く、それとともに信仰登山が結びついている。

 また、頂上部が横に長い山形から呼ぶことがある。

   :烏帽子岳は岩の山

雄山・・・雄山(おやま:3003m:立山連峰の主峰)

 元来は御山(おんやま)が正しく、それが他の山と対比して雄大な山容から雄山の字を当てたと

 思われる。山岳信仰の最も基本的な形である「山を拝むこと」から御山と呼んだもの。

  :みくりが池に映った立山連峰

餓鬼・・・餓鬼岳(がきだけ:2467m)

 「がきあな」といわれる、山中に深い穴、キレット(切戸)が多い所からいう。

 (山中の洞窟をのぞくと餓鬼のように飢え苦しむという)

雁ケ腹摺・・・雁ケ腹摺山(がんがはらずりやま:1874m)

 連嶺の低地。大菩薩連嶺のものが有名。渡り鳥の雁が低い所を好んで越えたことからその名がある。

  :本来なら正面に富士山がある

駒ヶ岳・・・(全国に多数ある)

 駒・馬に関係のある地名で、山容が馬の形に似ている。残雪が馬の形に残り、農事暦と関係する雪形

 に因む場合もある。神馬が住んでいたなどの説もあり、いずれも信仰登山の対象となっている。

 また独楽の形に見えることに由来する説もある。

  :会津駒ヶ岳

杓子・・・杓子岳(しゃくしだけ:2812m:白馬三山の一つ)

 ジャレ・ザレなどと同じく、岩石がガラガラしたガレ場をシャクシと呼ぶことから、大きなガレ場の

 ある山をいう。

  :杓子岳

釈迦・・・釈迦が岳(しゃかがたけ:1800m:奈良県)

 釈迦如来、俗にいうオシャカ様。四苦八苦を救ってくれる、これが由来。

浅間・・・(全国に32ある)

 富士山を神体とする浅間信仰によって浅間神社が祀られている山。

また社がなくても、富士山を望むところにつけられている。

大日・・・大日岳(だいにちだけ:2501m:富山県)

 大日如来は仏教の根本仏で、万物を育てる日(太陽)の神であり、山は仏のいる聖地と考えられて

 山上に大日如来を祀った。富士山・北岳をはじめとして高山には大日如来が祀られている。

   :北岳

剣ヶ峰・・・富士山・白山・木曽御岳山・伯耆大山・上州武尊山・飯豊山・早池峰山等

 山頂が尖峰をなし、あたかも刀剣の背のように切り立っている山容からの呼称。

 剣を祀った社のあることが多く、信仰登山の対象となり、信仰の山に剣ヶ峰が多い。

  :上州武尊山

燕・・・燕岳(つばくろだけ:2763m)

 ツバメが翼を広げて羽ばたくのに似た山容をしていることによる。残雪がツバメの形に因むケースもある。

乗鞍・・・乗鞍岳(のりくらだけ:3026m)

 馬の背に鞍を置いたような山容に由来する。

   :ライチョウ(乗鞍岳にて)

船窪・舟窪・・・船窪岳(ふなくぼだけ:2300m)

 山頂あるいは山腹が船底のようにくぼんだ凹地をいう。雪の多い地方で、雪食によるカール状

 になったものが生成の原因と考えられる。二重山稜を形成している所が多い。

彦山・・・弥彦山(やひこさん:634m:新潟県)

 天照大神の子を祀るので、日子山と呼んだのが彦山に変わったという。

 弥彦山(新潟)雪彦山(兵庫)英彦山(福岡)を日本三彦山という。

  :弥彦神社

宝登・火戸・保戸・・・宝登山(ほどさん:497m:埼玉県)

 女性自身の意味。

薬師・・・薬師岳(やくしだけ:2926m:立山連峰)

 薬師瑠璃光如来の略で、さまざまな病害から衆生を救ってくれる。

 薬師如来は人気があって、祀られた山も多い。 薬師信仰に由来する。薬王・薬水なども同じ。

  :薬師岳

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深田久弥はその著「日本百名山」で山の名前についてこう書いている。

 だいたい日本人は現実的・即物的であって、山の名なども、あるふれた物の形で現すか、

   分かり安い実際的な地形から採るのが大部分であって、洒落た文学的な名前はごく少ない。

    聖岳もその例に洩れない・・・・

                             自分も同感である。

今、あるルールを作って山の名前を募集したらどうだろう。

                   ”楽しいかもしれない”と思うのは私だけではないだろう・・・。

 

 

 



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