ゆんのひとり言

~お酒とお芝居と歌とスイーツをこよなく愛するゆんの日記~

「セールスマンの死」@PARCO劇場

2022-05-07 13:00:00 | 観劇記&鑑賞記

作品とキャストが気になるので,
観に行ってきました。
改装後の初PARCO劇場です。
ロビーが広くなっていいですね~。
以前はエレベーター降りたらすぐに狭いロビーで,
きゅうきゅうしてたので。

アーサー・ミラーの名作です。
過去に何度も上演されていると思いますが,
私は今回が初見です。



かつて敏腕セールスマンだったウィリー・ローマン(段田安則)は
いまや63歳。
まったく営業成績を上げられずにいることを
妻・リンダ(鈴木保奈美)や次男・ハッピー(林遣都)には話せずにいます。
高校生の時にはアメフトのスター選手だった長男・ビフ(福士誠司)は,
数学の単位を落として落第,アメフトでの進学がパァになり,
仕事を転々としていましたが,久しぶりに実家に帰ってくることに。
仕事で世界中を飛び回るウィリーの兄・ベン(高橋克実)や
友人・チャーリー(鶴見辰吾)に,新しい仕事を紹介すると言われても,
頑なに拒むウィリー。
飄々と世渡り上手なハッピーに対して,
ビフは父との間に確執があるようで,何かにつけて対立します。
そんなビフは,かつての知人を頼ってビジネスを始めようともくろみますが,
知人に覚えてすらもらえていなくて,やけくそになり,
父に言ってはいけない言葉を投げかけ…

全般的に暗いストーリーではあります。
が,段田さんにはどことなく軽さ(良い意味で)があり,
視覚的にもモダンダンスのような雰囲気があり(ステージング・小野寺修二)
どんよりせずに楽しむことができました。
林さんの軽妙さや,高橋さんの虚とも実ともつかない存在感,
鈴木さんの華やかさと福士さんのダメ男っぷりが良かったですね~。

これまで,ウィリー家を舞台上にセットで組むことが多かったようですが,
今回は劇場の袖の広さを生かして,
ウィリー家のキッチン,夫婦の寝室,子ども部屋,
ウィリー家の庭などが入れ替わり登場します。
あのセットが袖にハケられるって,相当の広さがありますよ。
やりますね,PARCOさん。

トイレを階下にすることで,階段から上のフロアーへと
無理なく行列を作ることができるし,
使いやすそうだなーと思いました。

ウィリーの自死を連想されるものとして,
ガスのホースが登場するのですが,
あれは,ガスを吸うのか首を吊るのか,何だろう…と
考えちゃいました。
普通に考えて,吸うんですかね。

演じる人や演出によって,だいぶ印象が違うんだろうな,と思います。
機会があれば,他のバージョンも見てみたい,かな。

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玉置浩二35th LEGENDARY SYMPHONIC CONCERT2022"Arcadia"

2022-05-03 12:00:00 | 観劇記&鑑賞記

今年最初の玉置さんのコンサートに行ってきました。
2/26@東京国際フォーラム
4/23@東京文化会館

セトリは以下の通りです。
【1部】
01 歓喜の歌(オーケストラ演奏)
02 カリント工場の煙突の上に
03 CAFE JAPAN
04 aibo
05 恋の予感
(メドレー) 
06  ALL I DO
07 サーチライト
08 MR. LONELY
09 Friend

【2部】
10 グリーンスリーブ幻想曲(オーケストラ演奏)
11 愛だったんだよ
12 行かないで
(メドレー)
13 ワインレッドの心
14 じれったい
15 悲しみにさよなら
16 JUNK LAND
17 夏の終わりのハーモニー
18 田園
19 メロディー

途中から04と05が入れ替わったようです。



フォーラムには時間を間違えて開場45分前くらいに行っちゃって,
めちゃめちゃ気合入った人みたいになっちゃいましたw
これまでのソロコンサートのポスターを展示していたので,
ゆっくりと眺めてきました。
しばらくすると,展示エリアに入る列ができていたので,
早く行って良かったかも。

この日指揮は大友さんで,オケは東フィル。
かなり後方でしたが,どセンターで視界良好でした。
今年最初のコンサートということで,
最初ちょっと喉がまだ温まってないかな…?という感じもあったかな。

2ヶ月経っての文化会館。
指揮は同じく大友さんで,オケは東京フィル・ビルボードクラシックスオーケストラ。
特別編成オーケストラだそうです。
この日は11列目のどセンターで,肉眼でしっかり玉置さんが見える!!!
そして,登場した時から客席の熱量がすごくて,
玉置さんも初っ端から絶好調!

ステージ全体が明るくて,奏者が良く見えるのも特徴ですね。
ファーストチェリストがノリノリでカッコ良かったです!
「恋の予感」だったかな・・・
チェロとビオラの演奏がとても激しくて(音は激しくない),
この曲の伴奏って,こうなってたんだ,と。

演奏のタイミングごとに,チラリを背後をうかがう大友さんと玉置さん。
もう息はバッチリすぎるくらい合ってます。
「じれったい」では飛び跳ねるように大きな身振りで指揮をする大友さん,
オケと掛け合うように歌う玉置さん,
カッコいい・・・

田園でスタンディングになり,メロディーは座って聴いて,
カテコではスタンディング。
胸につけたブローチを,ピースサインで挟むしぐさの玉置さん,
なんだかとっても楽しそう♪
そして,オーケストラメンバーがはけた後にも
ステージに登場してきてくれました。
とても珍しいです。

やっぱり,客席の熱量とオケの熱量と…
色々重なりあってのステージですね。
1回たりと同じ公演はないわけです。

次回は夏かな。
楽しみです!

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コーダ あいのうた

2022-04-23 13:00:00 | 観劇記&鑑賞記

TOHOシネマズの割引券を買って,
何か見に行かなきゃ…と探していた時,
候補に挙げていたのが「コーダ あいのうた」でした。
チラシを見て,何となく惹かれたので。
結局その時は何食べに割引券を使って,
機会を逃していたのですが,アカデミー賞受賞して
上映期間が延びていたので,改めて行ってきました。



このチラシの感じから,泣ける系を想像していたのですが,
「コメディ」とも書いてあって,???と思いながら行ってきました。
結果,やっぱり泣ける系でした。

以下ネタバレしまくりです。

聴覚障害のある両親,兄という家族の中で,
唯一耳の聞こえるルビー(エミリア・ジョーンズ)は
父と兄の漁師の仕事を手伝い,手話を使って家族と世間との通訳もこなす高校生。
ふとしたきっかけでコーラスのクラスを選択するも,
家族のことや,自身の喋り方をからかわれたことのある経験から,
人前に出る自信がなく,一度は逃げ出します。
その後,コーラス教師(エウヘニオ・デルベス)に才能を見いだされ
音大を目指してレッスンを受けることに。

耳の不自由な両親は,娘が「歌いたい」ということが理解できず
また,仕事をする上で健聴者が必要な場面が多く,
最初は反対しますが,コーラスの発表会で娘の歌う姿を見て,
娘の夢を応援するようになり…

といったストーリー。
同級生のマイルズ(フェルディア・ウォルシュ=ピーロ)との恋も絡めた
まぁ,分かりやすいといえば分かりやすいストーリーです。

父(トロイ・コッツァー),母(マーリー・マトリン),
兄(ダニエル・デュラント)は,実際に聴覚障害のある役者さんで,
大きな身振りの手話は迫力があります。

ルビーの歌声はとても魅力的だし,
彼女を精力的に教える先生が,宮本亜門にとても似ていて
立ち居振る舞いも亜門さんにしか見えなくて,
なんだかとても親近感を覚えましたw

発表会で,ルビーとマイルズがデュエットを歌う場面。
2人で練習する場面が何度か出てくるとはいえ,
本番での歌声に,観客が感動する場面で,
かなりの長い尺の無音になります。
そうすることで,ルビーの家族のいる世界を
映画を見るこちらも体感することができます。

頭では理解しているつもりでしたが,
発表会に来て,終始キョロキョロして,
手話で「晩御飯どうする?」なんて会話しちゃう両親の姿に
じっとしてなさいよ,なんてちょっと思っちゃったのですが,
その無音の場面で,そうか「聴こえない」んだよな,と。
そもそも「歌」というものを聴いたことがなくて,
自分の娘が何をしているのか,周囲の観客の反応でしか
知ることができないんですよね。
感動して拍手する人,涙する人,そんな姿を見て
ようやく,娘の才能や歌に対する熱意を理解できるんだな,
ということが,ストンと入ってきました。

そして,音大受験の場面。
楽譜を持たずに来てしまったルビーの,
伴奏を買って出る亜門。
集中できていないルビーの様子を見て,わざと間違えて
「私のミスです。最初からいいですか」と
やり直しする亜門。
いい仕事してる!w

こっそり会場に入り込んできた両親と兄に気付いたルビーは
途中から,歌詞に手話を付けて歌い,家族に想いを伝えようとします。
その場面で,涙腺決壊…

「コーダ」とは「Children of Deaf Adults(聴こえない親を持つ聴者の子)」
という意味なんですね。
初めて知りました。
幼少期,養育者を通して言葉を学ぶことが一般的でしょうから,
きっとルビーは苦労したんだろうな…なんて想像しちゃいました。
あと,ルビーの親友(エイミー・フォーサイス)が兄と恋仲になって,
自然に手話を覚えてる姿もいいなー,と。
んが,彼女,まだ高校生ですよね…
日本に置き換えたら,あかんやつやな…とも(^^;

どれを見に行くか,迷っていたのですが,
観終わった後の気持ちが上がるのは,
きっとこれだろうと,選んで正解でした。

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「5YEARS AFTER」@赤坂REDシアター

2022-04-01 12:00:00 | 観劇記&鑑賞記

男性3人の朗読劇に曽世さんご出演ということで行ってきました。
今年は予定が合わなくて色々観に行けてなくて,
イベントではなく曽世さんを拝見するのが初となりました。

3人の男性が,20歳,25歳,30歳の「水川啓人」を演じ,
他の2人が啓人を取り巻く人々をあれやこれや演じ分け,
総勢60人も登場するという朗読劇です。

日替わりで役をチェンジするのですが,
私が観た日は20歳=曽世さん,25歳=古畑恵介さん,
30歳=杉江大志さん,でした。
音楽活動での成功を夢見る20歳の啓人,
音楽活動は諦めたけど,別の道で成功する啓人,
仕事を辞め,お金もだまし取られてどん底に落とされる啓人。

そんな啓人の友人,同僚,両親,恋人などなど
次々に色んな人物が登場しますが,
明確に演じ分けられているので,混乱することなく
楽しむことができました。
古畑さんの声がとても優しくて良かったです~。

朗読劇は60分で,その後トークが30分。
「演出の堤さん,いらっしゃらないから歌ってみた」と古畑さんww
ミュージカル調に歌うようにセリフをおっしゃっていて,
あれはアドリブだったのね,と。
その相手を演じる杉江さんも,それに乗って歌っていて
「数年前まで僕も乗っちゃってたけど,ここは違うなと引いてみた」
という曽世さん。
息の合った朗読劇でした。

終演後,駅までの道を歩いていると,
酔っ払ってふらっふらな千鳥足で歩いているサラリーマンの方がいたりして,
なんか久しぶりに見たなー,と。
久しぶりに外で飲むと,ペース配分がおかしくなって
救急搬送される方も多いと聞きますので,ほどほどに…。

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「サヨナフ(オフィスコットーネプロデュース)」@シアター711

2022-03-26 13:00:00 | 観劇記&鑑賞記

ライフの小野君が出ている&何となく気になったので,
観に行ってきました。



永山則夫,名前だけは知っています。
1966年,連続ピストル射殺事件の犯人の
死刑執行前夜を描いた作品です。

スズナリの下にあるシアター711は,スズナリよりさらにコンパクトなので
舞台もかなり狭いです。
ほぼ,全面黒の舞台で,床に亀裂が入っています。
奥の壁面に,白いラインが斜めに1本。
小さいちゃぶ台,腕時計,帽子,手袋などが床に点在しています。

いつ,死刑執行されるか分からないという緊張感に恒にさらされながら,
哲学などの造詣を深め,小説も執筆した永山。
妄想の中で,被害者たちと交流を深める中で,
永山の生い立ちから事件までを描きます。
現在の永山を池下重大さん,事件当時の永山を深澤嵐さんが演じます。

実際の事件なので,ストーリーの詳細は割愛しますが,
みんな,ある意味被害者だったんだなぁ,と。
8人兄弟の7番目に生まれる永山は,
酒を飲み,博打を打ち,ほとんど家に寄りつかない父と,
生活費を稼ぐのに必死な母と,どちらにも愛された記憶がなく育ちます。
そのため,人のことが信用できず,
ちょっとした人の言動をマイナスに受け止め,
仕事を転々とし,事件を引き起こすに至ります。

舞台にも登場する母(水野あや)は,冷酷なようにも見えますが,
貧しいのに8人の子どもですからね。
明らかに夫からのDVと言っていいですよね。
老けメイクがお見事でした。
舞台には登場しない父親も,
かつてはハーモニカを吹いて遊んでくれる
優しい父親だったこともあるようですが,
戦地に赴いてから人が変わってしまったようで,
今はどうしようもない父親だけど,
戦争の被害者でもあるのかな,と。

深澤さんは高校生と言っても通りそうな初々しさがあり,
いくら何でも若すぎじゃ…と思ったら,
永山が事件を起こしたのは19歳だったのですね。
生きるのに必死な様子が伝わってきました。

4人の被害者(吉田テツタ,本間剛,小野健太郎,辻親八)は
息の合った演技で,ストーリーテラーの役割も果たしていました。
たまたま永山と居合わせたばかりに殺された方々は,
一番の被害者であることに変わりはないです。
母親代わりの姉(清水直子)は,
一見優しくて面倒見のよい姉ですが,
実は精神を病んでいるし,幸せな人が全く登場しません。。。

が,ことさらに重々しく描かれているわけではなく,
また,時間を行ったりきたりしたり,
永山の妄想が描かれていることがうかがえたりして,
どんよりした気持ちになることなく,
客観的に観ることができる作品でした。

途中で気になったのが,勤務先の社長に言われて
戸籍を送ってもらう場面。
「住所が網走無番地になっている。役所で番地を入れてもらって。」と
永山が母に頼むんですけどね。
戸籍に住所は書いてないよなぁ,と。
「~で生まれる」という記載があるから,
それが住所地である可能性は高いですが,
住所を証するのは住民票ですからねぇ。
本籍地なんて,好きなところに置けますし。
(多少の語弊はあるかもですが…)
実際,私の本籍地は行ったことも無い場所です。

1966年には既に住民票は存在してましたが,
住民票制度ができたのが1951年なので,
永山が生まれた時はまだなく,
彼の中では戸籍=住所を証するもの,
という認識だったのかもしれないですね。

終演後,15分程度のアナザーストーリーの上演がありました。
母編と姉編があって,私の行った時は姉編でした。
大学進学を目指して勉強する姉が,
妊娠,中絶を経て,婚約破棄,精神を病んでしまうまでが
姉の一人芝居で描かれていました。
病んだから婚約破棄されたのか,
婚約破棄されたから病んだのか,
そこらへんの前後関係はよくわかりませんでしたが,
痛々しかったです。

流氷に乗って遊んでいた男の子が,
流されていく様が語られる場面があったのですが,
舞台上にあった亀裂は,
網走にやってくる流氷の亀裂を表していたのだろうな,と。
シンプルながら,示唆に富んだセットだなと思いました。

また,いつもと雰囲気の違う作品を観られて良かったです。

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「変わる廃墟展2022」@TODAYS GALLERY STUDIO.

2022-03-16 12:00:00 | 観劇記&鑑賞記

最近Twitterで廃墟写真をアップしているアカウントをフォローしているのと,
いいねを頻繁にしているおかげで,
廃墟率の高いTLになってますw
その中で,廃墟の写真展なんてのがあるのを知り,
行ってきました。



変わる廃墟展2022
数年続いている展覧会のようです。
場所は,浅草橋から徒歩7~8分くらいですかね。
初めて降り立ちました。



向かうまでに,気になる建物がチラホラww
こちら,現役でラーメン屋のようです。



こちらも現役みたい。
何か商売をされていたようです。
この欄干の意匠がとてもステキです。



現役の銭湯!
いいですねーーー。



会場は雑居ビルの5Fにあるスタジオです。
16組のアーティストが,10数点ずつ出展されていました。
平日だったので,他に誰もいなくてゆっくり見られました。

ちょっと残念だったのは,照明が展覧会用にはなってなくて,
パネルに写真を貼っただけ,の感じだったことかなー。
あまり広い会場ではないので,
結構目線の低いところにも作品が展示されていて,
若干見にくい感じもありました。
作品のサイズもほぼ同じだったので,
大きさを変えてメリハリつけて,照明も当たるようにすると
印象が全然違うだろうなー,なんて思ったりも。
まぁそうすると経費がかなりかさむと思いますが…

ポストカードとか,グッズも色々あったので,
ちょこっと買い物してきちゃいました

4/3まで東京でやった後,4/9から名古屋でもやるようです。
廃墟好きの方,是非♪

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愛の戦友*安全地帯

2022-02-28 12:00:00 | 観劇記&鑑賞記

安全地帯が11年ぶりにシングルを発売し,
早速購入しました。



『愛の戦友』
脳梗塞で倒れられたドラムの田中さんが
復帰されたというニュースは聞いていないので,
おそらくまだ闘病中なのかなと。

早速聴きました。
エスニックな雰囲気の出だし。
物悲しいメロディーから転調して,
明るいメロディーとマイナーなメロディーとが交差する,
ちょっと複雑なメロディラインです。
シンプルなアレンジで,玉置さんのヴォーカルとギターとが
際立って聴こえます。

そしてこの曲,歌詞が…ヤバい……。
(以下,抜粋)

この腕がちぎれて この足がとられたってかまわない
愛のせいで 負ったキズなら 這ってでも前に行く
僕が先に倒れて そのまま動かなくなったら
君の心にいるから 置いていけ
消えたものが夜道を照らしてくれる

恋人,家族,友人,そして,同胞…。
色んな「愛」が含まれているように感じます。
田中さんへのエールにも取れます。

そしてさらに,このタイミング…。
ロシアによるウクライナ侵攻。
色んな感情が沸き起こって,泣いちゃいました。。。
政治には疎い方なのですが,
なんか今回のことは遠くの出来事とは思えないんですよね。
なんでだろ。
心が弱ってる時に聴くとダメかもしれません。。。

ウクライナ大使館が寄附金を募っているのを知り,
ちょっと調べたところ,Tポイントで寄付できるところを見つけました。
特定非営利活動法人ADRA Japan
ちょうど,Tポイントを使う場面が無いなぁ…と思っていたこともあり,
早速協力してきました(ささやかですが…)

1日も早く平和が戻ることを祈るばかりです。

****** R4.3.11 加筆 *****
楽天ポイントでも寄付できるようになったので,
こちらも寄付してきました。
楽天クラッチ募金

さすが,「楽天経済圏」なんて言葉もあるように,
寄付金額の伸びが凄いです。。

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「ドライブ・マイ・カー」@TOHOシネマズ日比谷

2022-02-26 13:00:00 | 観劇記&鑑賞記

今年1本目の映画を観てきました。
カンヌに続いてアカデミー賞ノミネートのおかげで
再上映してくれる映画館が増えて,ちょうど良かったです。

原作は村上春樹の短編集「女のいない男たち」に所収されている
同名の作品ですが,とても短い作品なので,
予約する時,上映時間を見て目を疑いました。
179分。
179分?!
3時間です。
あの短い作品から,179分の作品が生まれるのか?!と。

お芝居なら,確実に途中休憩が入る長さです。
これは気合入れて行かないとだな…ということで,
TOHOシネマズにある,プレミアムボックスシートを取っちゃいました。
通常料金+1000円です。
3時間も座るなら,快適な方がいいでしょ,と。
結果として,半分正解,半分失敗でした。
理由は後述します。

村上春樹の同名の作品をモチーフにしていますが,
「シェエラザード」「木野」のエピソードも盛り込まれています。
冒頭の,音が訥々と物語を語る場面で,あ,これ,別のやつで読んだぞ?と。
原作はとても淡々とした作品なので,
膨らませないと,成り立たないですもんね。

ストーリーは色んな所で紹介されているので割愛しますが,
これは「鎮魂と再生」の物語だな,と感じました。
妻の秘密を知ってしまった痛み,
秘密を知っていることを隠したまま妻を亡くした痛み,
妻を亡くした原因にもなってしまっていることの痛み。
親の愛を知らずに育った痛み。
震災で自分は助かり,母を救えなかった痛み。
母を亡くしてむしろホッとしてしまっている心の痛み。
痛みを抱える者同士が,淡々と交流を重ね,
お互いに赦しを得て,再生していく姿が描かれていました。

原作と映画とで,色々変わっている設定がありました。
一番大きいのは場所ですかね。
原作では家福(西島英俊)が事故を起こして免停になったため,
(飲酒もしていたけど,そこはもみ消すという設定)
ドライバーを雇うことにしますが,
映画では広島での演劇祭に演出家として参加する間,
万が一に備えてドライバーのみさき(三浦透子)を付けさせてもらう,という
主催者の意向でドライバーに運転を委ねることになります。
これにより,「飲酒運転」という法律違反を排除できるし,
瀬戸大橋や瀬戸内海といった,広島の風景を楽しむことができます。
工場に雪原まで登場して,視覚的に嫌らしくなく
エンタメの要素が盛り込まれていると感じました。
本当は韓国で撮影する予定だったようですが,
コロナにより変更を余儀なくされたそうです。

劇中劇の出演者が中国や韓国など,9か国語に韓国手話まで飛び交う
多様な顔ぶれになっているのも面白いです。
それぞれの母国語で,舞台上に設置したスクリーンに
字幕を投影するという作品になっていて,
これは実際に観てみたいですね~。

また,原作ではみさきの容姿についての言及が
何度が出てきて,みさき自身も容姿に自信が無いと言う場面がありますが,
映画ではそういった描写は一切排除されていました。
海外では容姿についてどうこう言うのはタブーとされるようですし,
そこまで見越して脚本を書いたのかな,と。
みさきのドライバーとしての矜持も,映画の方が強く感じられました。
原作では,いきなり家福の車の中でタバコを吸うんですよね。
人の車の中で,所有者の許可なしにタバコ吸うのはダメでしょ。。

家福の妻・音(霧島れいか)の情事の相手・高槻が,
中年男性から若い男性(岡田将生)になっているおかげで,
視覚的にも物語的にも良いアクセントになっていましたね。
多分,興業的にも…。

細かいところで,家福の緑内障になった目が,
右目から左目に変更されていたり,
みさきの年齢が24歳から23歳に変更されていたのも気になります。
きっと,理由があると思うんですよねー。
目は,利き目とかそういうアレかな,とか思いますが,
みさきの年齢の1歳の違いは,何だろう…。

音楽も,耳に心地よいだけではないものがあったりして,
映画の世界に合っていたように思いました。

劇中劇で使用される「ワーニャ伯父さん」が,
驚くほどストーリーとうまくリンクしていたのが
また印象的でした。
劇中劇でソーニャを演じるイ・ユナ(パク・ユリム)は
ワーニャの肩越しに,手話で語りかけるのですが,
パクさんの透明感のある優しい表情と,手の動き,
そして,その手の動きを追ってワーニャの視線が前を,上を向く姿に
涙が出てきました。
「赦し」を感じた場面です。
セリフだと,どうしても声色,言い回し,強弱,間合いなど
色んな情報が入ってきますが,
手話だと,手の動きしかないので,
各人の脳内でセリフが再生されることになります。
それがとても効果的な場面だったと思います。

ワーニャ伯父さんを読みたくなりました。
(チェーホフは苦手なのですが…)

さて,+1000円のプレミアボックスシートですが,
座席の左側に手荷物を置くスペースがあり,
また,両側を遮られているので,隣の人を気にする必要が
ほぼありません。
鼻かゆいなとか,肩凝ったなとか,水飲みたいけど今はダメかな…とか
全く気にしなくて良いし,皮張りのシートは座り心地良いし,
手すりは両方好きなように使えるし,快適!
そのおかげもあってか,3時間を全く長く感じませんでした。
これが,半分正解の理由。

半分失敗の理由は,目の前が通路だったこと。
上映時間179分のせいか,途中退席する人の数がハンパなかったんです!
そのたびに,目の前を人が通り過ぎるわけです…。
出てった人が戻ってくるから,1人に2回遮られるんですよね。。。
中には暗い中,キャリーカートを引きながら,
えっちらおっちら出ていくお年寄りいて,足元大丈夫?と
ドキドキしちゃいました。
(そしてそのお年寄りは戻ってこなかった…)
上映時間,確認して,備えておくれよ…っていうのは無理なのか…。

TOHOシネマズ日比谷は,プレミアムボックスシートの前に,
プレミアラグジュアリーシートなる座席があり,
そちらは,+1500円。
その席だと,後ろが通路になるので,視界を遮られることはありません。
今作に関しては,ラグジュアリーシートが正解だったな…と思いました。

気軽に「もう一度行こう」とまでは思えませんが,
観て良かったな,と素直に思える作品でした。

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「白井晟一 入門」@松濤美術館

2022-01-27 12:00:00 | 観劇記&鑑賞記

ネットで見かけて,建物好きとしては行かねば!!!と,
行ってきました。
渋谷区松濤美術館。
神泉から徒歩5分ほどのところにあります。
渋谷からも歩けます。



閑静な住宅街にあります。
あまり圧迫感なく,周囲に溶け込んでいます。



開館40周年を記念した,建物そのものを見せる展覧会です。
本当なら館内建築ツアーがあったのですが,
コロナで中止。。。
そしてこの日は区民無料の日だったので,
結構賑わってました。
ワタクシは,有料ですwww

入口を入ってすぐにあるブリッジからどうぞ~,との案内で,
ドアを開けてブリッジへ。



ブリッジからそらを見上げたところ。
雨が降ったら出づらいですが,それもまた趣ありそう。



ブリッジから見下ろしたところ。



柵に取り付けられた飾り。
「SYOTOH」の文字が見えます。
ヨーロッパな雰囲気を感じます。



楕円形に渦を巻く階段。



エレベーターもありますが,
B1~2Fの小ぢんまりした造りなので,
階段の雰囲気を楽しむにはピッタリです。



壁に写る照明の影も美しい。



1Fの展示室。
楕円のバルコニーと壁の中にある,
開口部の広いガラスが印象的です。



地下にあるお茶室。
普段は物置になってしまってるそう。
勿体ないですねぇ。



地下から,ブリッジを見上げたところ。



確か,配膳口って案内に書いてありました。



2階の展示室は,ちょっとしたサロンのような雰囲気。
調度品も見るからに高級です。



こういった家具類も,開館当初からあったものだそう。



小展示室から,サロン(勝手に命名)を見たところ。



こちらは館長室。
通常,見学会をやっているそうです。
見られなくて残念。



やっぱりヨーロッパな雰囲気。
白い壁に映えます。



円形の廊下。
それだけで絵になりますねぇ。



ブリッジに通じるバルコニー。



ブリッジへの扉はかなり重厚感があります。



1Fにある丸窓。



お庭は,和のテイストです。

出入口の天井もステキだったのですが,
写真を撮れず。。。
瑪瑙を使った天井だそう。



全体的に丸みのある建物なので,
圧迫感を感じないんですね,きっと。



入口前のスペース脇に,こんなものまで。
イタリアで見たようなやーつ!



ラテン語っぽい文字が描かれます。
水が常に出てました。
飲用はできません。



美術館の看板と,下にある謎の窓?



掲示板は面白い形の中に納まってます。



あの円柱の中にブリッジがあるわけですね。

いやー,建物好きとしては最高でした!
コンパクトサイズなのも良いです。
機会があったら,館長室も是非見学したいです!

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「空鉄砲(柿喰う客)」@下北沢ザ・スズナリ

2022-01-25 12:00:00 | 観劇記&鑑賞記

「恋する母たち」でしたか。
仲里依紗さんのゲスな弁護士夫役を演じてらっしゃった,
玉置玲央(たまおきれお)さんが生で見てみたくて,
初めて柿喰う客を観に行ってきました。



とても官能的な雰囲気のチラシで,期待大。
スズナリは補助席も出る盛況ぶりでした。

登場人物は人気作家と人気作家を演じる役者(田中穂先),
そのお気に入りの男娼(玉置玲央)と,作家の息子(永島敬三)の
3人のみ。
セットも何も無い,ガランと殺風景な空間で
小道具もなく,観客の想像力に大きく委ねる作品。
ちょっとアングラちっくな雰囲気もあり。

こちらの劇団は初見なのですが,
野田さんばりにものすごい勢いでセリフが重ねられていくスタイルに,
まず圧倒されました。
リアリズムの対極といった感じ。
ごくたまに,リアルな会話も挟まれますが,
基本的には弾丸のように役者たちの体からセリフが発せられます。

そのセリフも,通常の会話劇とはちょっとことなり,
言葉遊びと掛け合いがすごいスピードで繰り広げられるので,
観る(聴く)方も相当の集中力を要します。
役者たちの動きも,コンテンポラリーダンスのような,
見せる絡みが多く,独特の様式美のある劇団なのだなぁ,と。
歌いだした時には,おぅ…?!となりましたw

ラスト,男娼は銃で自殺して幕切れとなるのですが,
カテコに登場するのは,作家を演じた役者と息子の2人のみ。
会釈も無表情でアンドロイド風な動きで,
いわゆるカテコとは違った趣がありました。
舞台の真ん中には,男娼が着ていたバスローブが。
うん,様式美ですね。

終演後に毎回トークショーをやっていらっしゃるそうで,
3人で振り返りなど。
シャンプーの話で,結婚おめでとうと言われ,照れまくる玉置さん。
(すみません,全く存じ上げず…(^^;)
テレビで見ると,スッとしてかなり背が高い印象があったのですが,
意外と小柄なのですね。
なので,逆にテレビと相性良いのかも。
色白で,とてもキレイに筋肉がついておれらました。
普通の会話劇で拝見してみたいかな~。

なんか,こういうのは久しぶりで,新鮮でした。
今年はいつもと違った観劇ができていて,良い感じです♪

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