行ってきました。
維新派の最終公演。
今年、主宰の松本雄吉さんが亡くなられて、
この公演を持って解散が決まった維新派。
平城京跡地での公演の後、
海外をいくつか回ってから解散、となるそうです。
寂しいですね。。。
前回観た時の記憶がおぼろげなのですが、
この劇団は「ヂャンヂャン☆オペラ」 という、独特の表現スタイルが特徴で、
キャストは歌のようなセリフのような詩のような、
独特の言葉を紡いでいきます。
耳に入ってくる言葉は、言葉としてきちんと理解できます。
そして、多少のセリフもあります。
今回の公演は、後半に、戦後、海外へ移住した人たちが登場しますが、
前半は、ストーリーがあるようでない、不思議な場面が続きます。
M1 なみうちぎわ
M2 桟橋
M3 海の道
M4 漂流
M5 ベンゲット
M6 廃船の劇場
M7 ワタシハ声、ハラマイ、ハラマイ
M8 なみおと
M9 しまのかたち・・・
M10 おかえり
各場面に付けられたタイトルです。
キャストの衣裳は
1 白シャツ+白い半ズボン+白い帽子(白塗り)
2 ノースリーブのワンピース
3 昭和初期のスーツ+ワイシャツ
おおまかに、この3種類です。
ワンピースの姿の女性以外は、白塗り。
スーツ姿以外の人は、寒いんじゃないかと・・・
特にワンピース。
当然、身に着けているのは女性なわけで。
雨天決行の公演ですが、雨降ったら凍えますね・・・。
「あの人が頑張れるんだから、この寒さでも大丈夫」と言い聞かせながら観てました
韻を踏んだ単語の羅列から
「ここから、そこまで、1間、2間」
「そこから、むこうへ、3間、4間」
といった短いセンテンス(うろ覚えです)。
「そこはどこですか?」
「ここは熊本県〇市です」
「そこはいつですか?」
「ここは1904年・・・」と、作品の中では一番セリフらしいセリフ。
そして擬音後を一定のトーンに乗せてリズミカルに発し、
歌っているようにも聞こえます。
とても幻想的で、耳に心地よい・・・
開演は、ちょうど陽が沈むな・・・な頃。
その後、どんどん暗くなっていき、
その途中で空にすーっと1本、光の線ができていたり、
雁がキレイにVの字を描いて飛んで行ったり、
カラスが鳴いたり、虫が合唱したり。
後半は完全に暗闇ですが、逆に照明のスポットがキャストを際立たせたり、
繁華街のネオンを想像させたり。
最後は舞台の後ろの草原に光を当てて、
黄金色に輝く草がとてもキレイ・・・
つい、OZを思い出しちゃいました
麦の黄金色が、1019の金髪のよう・・・というセリフがあって
それを表現しようとして、あちゃ~ってなったことがあったのですが、
ここでやったら鳥肌立つだろうなーなどと。
劇場全体が、船をイメージしていて、
周りに見えるのは、遠くの山と遠くの木だけなので、
本当に大海原にいるかのような空間でした。
よく分からないので、えいや!とダウンを持参して、
膝にかけて観ていたのですが。
途中から、持参したフリースを肩に羽織って観てました。
我慢できないほどではなかったですが、
最初からダウンを着て、フリースを膝にかけておけばよかったかな、と。
でも幸い、お天気は晴天。
風もほとんどなく、かなりの好コンディションの中見ることができました。
最後に観られて、本当に良かった。。。
開演前は会場内も撮影OKです。
刻一刻と、太陽が沈んでいく様子をどうぞ。
16:59
ステージに柵の影ができていて、キレイです。
17:07
まだまだ明るいですが、影ができなくなりました。
17:12
空の高さを感じます。
17:15
かなり陽が沈んできました。
開演直前です。
17:17
最後の、残光。
19:13
終演後。闇夜に光、黄金色の草原。
これから行かれる方。
早めに客席に入って、空の変化を楽しまれると良いかと思います!