(原題:警察故事3 超級警察)92年作品。第95回米アカデミー賞で主演女優賞を受賞したミシェル・ヨーを、最初に見たのがこの映画(当時はミシェール・キングと名乗っていた)。とにかく強烈な印象を受け、アジアには凄い人材がいるものだと驚いたことを覚えている。もちろん本作はジャッキー・チェン主演による人気シリーズの三作目なのだが、主人公よりヒロインの方が目立っているという玄妙な結果には感心するしかない。
麻薬汚染が顕著になってきてた香港の現状を打破すべく、警察当局は中国人民武装警察部隊と手を組み、東南アジアの麻薬シンジゲートの大物チャイバの検挙に乗り出す(この頃の香港は中国への返還前である)。香港警察のチェンは中国捜査当局の女性刑事ヤンと協力して、チャイバの手下で服役中のパンサーを味方のふりをして計画脱獄させ、チャイバの元へ案内させる作戦に出る。だが、行く先々で妨害が入り、特にチェンの恋人メイがヤンとの仲を浮気だと疑ったことから重大なピンチを招いてしまう。
前二作に比べ、舞台が中国本土やマレーシアといった香港以外にも拡大し、スケール感がアップしている。それでいて上映時間は96分に抑えられており、作劇はタイトだ。とはいえスタンリー・トンの演出は相変わらず泥臭く、無理矢理な展開や大して効果的ではないギャグの挿入が目立つ。だが、ことアクションシーンになると目覚ましい求心力を発揮。ひょっとしたら活劇映画史上に残るのではないかと思うほどのヴォルテージの高さだ。
そしてヤンに扮するミシェル・ヨーの身体能力は凄まじい。程度を知らない格闘場面やガン・アクションはもとより、終盤のバイクに乗ったまま走行中の貨物列車の屋根に飛び乗り、そのまま悪者どもとの乱闘場面に突入するというシークエンスに至っては、もはや映画全体がマルチバースに移行したかのような世界が現出する。
対するチェン役のジャッキーも負けてはおらず、飛行しているヘリコプターに縄梯子一つでしがみつき、クアラルンプールの上空を振り回されるという“在り得ないシーン”を提供。スタントマン無し、CG無し、命綱無しの状態で、よくここまで出来るものだと感動を覚えた。メイ役のマギー・チャンをはじめ、トン・ピョウやユン・ワー、ケネス・ツァン、ジョセフィーヌ・クーといった他のキャストも好調。主題歌はもちろんジャッキー自身が担当している。
麻薬汚染が顕著になってきてた香港の現状を打破すべく、警察当局は中国人民武装警察部隊と手を組み、東南アジアの麻薬シンジゲートの大物チャイバの検挙に乗り出す(この頃の香港は中国への返還前である)。香港警察のチェンは中国捜査当局の女性刑事ヤンと協力して、チャイバの手下で服役中のパンサーを味方のふりをして計画脱獄させ、チャイバの元へ案内させる作戦に出る。だが、行く先々で妨害が入り、特にチェンの恋人メイがヤンとの仲を浮気だと疑ったことから重大なピンチを招いてしまう。
前二作に比べ、舞台が中国本土やマレーシアといった香港以外にも拡大し、スケール感がアップしている。それでいて上映時間は96分に抑えられており、作劇はタイトだ。とはいえスタンリー・トンの演出は相変わらず泥臭く、無理矢理な展開や大して効果的ではないギャグの挿入が目立つ。だが、ことアクションシーンになると目覚ましい求心力を発揮。ひょっとしたら活劇映画史上に残るのではないかと思うほどのヴォルテージの高さだ。
そしてヤンに扮するミシェル・ヨーの身体能力は凄まじい。程度を知らない格闘場面やガン・アクションはもとより、終盤のバイクに乗ったまま走行中の貨物列車の屋根に飛び乗り、そのまま悪者どもとの乱闘場面に突入するというシークエンスに至っては、もはや映画全体がマルチバースに移行したかのような世界が現出する。
対するチェン役のジャッキーも負けてはおらず、飛行しているヘリコプターに縄梯子一つでしがみつき、クアラルンプールの上空を振り回されるという“在り得ないシーン”を提供。スタントマン無し、CG無し、命綱無しの状態で、よくここまで出来るものだと感動を覚えた。メイ役のマギー・チャンをはじめ、トン・ピョウやユン・ワー、ケネス・ツァン、ジョセフィーヌ・クーといった他のキャストも好調。主題歌はもちろんジャッキー自身が担当している。