第6話
『感染遊戯』
菊田がバーで飲んでいるところに葉山が来る。
葉山が呼び出したようだ。
菊田に相談を持ちかける葉山。
「強いっていうのはどういうことなんですかね。」
「なんだそれ。」
菊田の携帯が鳴り、姫川から事件の呼び出し。
めった刺しにされた遺体が発見されたとのことで、
現場に向かうことになった。
現場に到着した姫川班。
そこで姫川に声をかけた女性が。
高野真弓と名乗り、葉山と警察学校の同期の刑事だった。
今回は姫川と組むように言われたらしい。
めった刺しの遺体を見て呆然とする葉山。
遺体が履いていたのがサンダルで
スーツ着用だったことから、
帰宅後すぐに呼び出され殺されたとみる姫川。
捜査会議で挙手をし意見を述べる葉山。
今回の事件は何故かやる気があるようだ。
やる気を見せる葉山に高野も負けないと宣言。
そんな葉山のことが気にかかった菊田は、
昨日の相談のことを切り出すも、
その相談はなかったことにと葉山。
今回の事件では必ず自分が手柄を立てると言う。
姫川は高野と捜査のため被害者の自宅へ。
昨晩は雨が降っていて、家政婦は雨戸を閉め、
玄関灯だけつけて8時に帰宅したと言う。
被害者は会社でも真面目で優秀なスタッフだったようだ。
調べを続けても証言は高評価ばかり。
そんな中、被害者には大学から付き合っている彼女がいたと。
別れ話が出ていた話を葉山が強引に聞きだした。
しかしその彼女の森尾は事件当日、
大阪に出張していてシロだった。
今回の事件で葉山の動きが気になる菊田。
心配して電話をするが電話に出ない。
菊田は高野に卒配の頃の葉山の話を聞くことに。
葉山は女は守ってやらなきゃならない存在だと思ってると。
けど卒配後すぐ、殺人事件の現場に出た時、
ナイフで刺された遺体を見て吐いてしまったと言う。
守ってやらなきゃと言いつつこの様で、
笑ってしまったと高野。
しかしそこに引っかかる菊田。
また聞き込みをするが何も出ないよう。
高野はどうすれば捜一に行けるのかと姫川に聞く。
自分も捜一に行きたいと、姫川が目標だと語る高野。
そんな高野に、余計なことは考えず、
目の前の事件に集中しろと言う姫川。
そこへ今泉から電話が。
被害者の服のボタンから犯人のものとみられる
指紋が発見されたとのこと。
では、何故呼び鈴からは指紋が発見されなかったのか・・・
姫川は事件現場に向かい再現してみると・・・
何かに気がついた。
犯人の狙っていたのは被害者ではないと。
殺された息子ではなく、父の長塚利一だと姫川。
長塚は旧厚生省の官僚で、
薬害感染症問題が浮上していた15年前、
薬事課長で非加熱製剤の危険性を認識しながらも、
回収命令を出さなかった張本人だと言われていたと。
かなり大きな事件だったが、長塚は知らぬ存ぜぬを通し無罪。
その後、天下りを繰り返し、多額の退職金を得ているようだ。
その長塚に恨みを持ち、非加熱製剤が原因で
ウイルスに感染死亡したと思われる患者は3人。
その内ひとりは悲観し自殺したらしい。
では、何故息子が殺されたのか。
あの日、帰って来た息子に犯人は父・利一の在宅を確認。
息子は家に確認しに行き、出て来たところを
犯人は利一だと確認せず刺した。
息子に顔を見られているので、殺してしまえば、
また利一を殺すチャンスがやってくると考え、息子をめった刺しに。
それがインターホンに指紋がなかったところから
姫川が導き出した答えだった。
葉山はどうしてもこの非加熱製剤の
感染死亡関係者の捜査で何かさせて欲しいと願い出る。
それを姫川は了承。
菊田は葉山を呼び出し、熱くなり過ぎてないかと、
何を相談するつもりだったと問い詰める。
「強くなりたいんです。」
中2の時に刺殺現場を目撃した葉山。
殺されたのは葉山の家庭教師をしていた大学生だった。
目撃者はいないか現場で問われたが、
名乗り出ることが出来なかったと。
いつか犯人が自分を探して殺しに来るのではないかと、
怖かったから言い出すことが出来なかったらしい。
だから高卒で警察に入り、犯人の影に怯えない人に、
強い警察官になりたいと頑張ってきたと。
でもこのままではまだダメだと言う葉山に、
何も言うことが出来ない菊田。
犯人はきっとまた利一を狙って来るはず。
そこで利一の家を張ることになった葉山。
帰宅して来た利一を狙い、
ナイフを持って襲って来た犯人。
現れたのは矢部という男。
ナイフを見てやはり足がすくんで動けなくなった葉山。
姫川が腕を切りつけられても、犯人を取り押さえようとするも
女の力ではなかなか取り押さえられない。
そしてナイフを突きつけられた高野も、
声を出せず動くことも出来なかった。
そこへ菊田たちが到着。
容赦なく犯人を蹴り倒し逮捕する。
動けなかった葉山を殴る菊田。
犯人を取り押さえたのに、
利一は人の家の前でこの騒ぎはなんだと激怒。
犯人の矢部は非加熱製剤でウイルス性の免疫不全症を発症し、
それが原因で恋人に振られ、
人生を悲観し自殺してしまった女性の元彼だった。
矢部は彼女を信じてやれなかった自分を責めていた。
あれから15年経って、偶然ネットでサイトを発見した矢部。
そこで長塚の住所を知り、
長塚を殺せば彼女への贖罪になると考えたよう。
事件は解決。
葉山は姫川に何か言おうとしたが、
言わなくていいと姫川。
「すいませんでした。」
頭を下げた葉山に、来月の昇任試験頑張れと言う。
姫川と入れ替わりに葉山のところへやって来た菊田。
「俺、なんで菊田さんがあの人についてるか分かりました。」
主任は慰めなかったと葉山。
菊田は慰めて欲しかったのか?と。
慰められてたらきっと自分は刑事を辞めていたと言う。
「分かってんだよ、主任には。 俺たちのこと丸ごとな。」
「敵いませんね。」
「全くだ。」
あいつ殺されちまえば良かったのに・・・(ー'`ー;)
と思ったのはあたしだけじゃないはず。
息子が不憫でなりませんね。
あいつには罰はないのか?
葉山の闇が見えましたね。
姫川にも闇があるからなんとなく葉山のこと
理解出来たんでしょうかね。
しかし菊田は今回かっこよかったっすね。
スペシャルドラマ 『ストロベリーナイト』
姫川シリーズ第1弾 小説 『ストロベリーナイト』
姫川シリーズ第2弾 小説 『ソウルケイジ』
姫川シリーズ第3弾 小説 『シンメトリー』
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