自分にダメ出ししない

安や心配がこじれると、
自分への「ダメ出し」が始まります。

これが固着すると負の感情が連鎖してしまいます。

ほんの小さなミスにまで
「だから自分はダメなのだ」と
思い込むようになります。

ダメ出しを回避するための方策として、
自分が読んだもの、
伝え聞いたこと、
あるいは自身の体験でもかまいませんが
「あれと比べたらまだまし」と思えるようなことを想像する、
という方法もあります。

一見するとマイナス思考に思えるかもしれませんが、
ダメ出しをするくせが消えるのであれば活用する余地があります。

たとえば、
何らかのトラブルに巻き込まれた場合、
まるですべてを奪われるような気がするかもしれませんが、
いろいろなものを手放すことで
死ぬことはありません。
命までは奪われません。

身の丈以上に抱えてしまった余計なものがなくなるだけのことです。

私たちは想像する以上に強い意識を持っています。
たいていのことは我慢できます。
雨風の心配がいらない、
ご飯の心配がいらない、
そう考えるだけで心配事のほとんどは消えます。
万が一、その心配が出てきたとしても命がある、
から授かった命があるのです。

極限状態をあえて自分から経験する人もいます。
限界状況で自分がこの世に生きていることを確認したい
ということなのですが、
そういう体験が日常生活のトラブルや悩みで
「あれに比べたら」というネガティブ・コントロールとして
作用することもあります。

生死をかけた体験をしろというわけではありませんが、
何かに追い詰められた状況にあっても
「この状況があとから役に立つ」と
自分を客観視できるようになれば、
その人は本当の強さを手に入れることができます。