新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
孫たちの将来に禍根を残さないよう、よき日本を「取り戻したい」。

無免許で外遊し恥を晒した菅義偉

2020年10月22日 11時28分33秒 | 菅義偉

初めて自動車免許を取得するには、多くの人が自動車教習所に通うことになる。
 
そこで基礎技術を会得して一定の水準に達すれば「仮免許」を与えられ路上での教習となる。
 
そして規定時間の路上教習で教官から合格点をもらえば路上での「卒業試験」を受けて合格すれば教習所を卒業する。
 
その後は指定された試験場で筆記テストを受けて合格点ならば免許証を得ることができる。
 
以上はオジサンが学生の頃に免許証を得るまでの流れであったが、40年以上経った現在の流れは残念ながら調べていない。
 
前置きが長くなったが、自民党の総裁選挙で選ばれた菅義偉は、いわば所内テストで合格したに過ぎず仮免許レベルであり、その後は路上教習という、国会の場での「所信表明」やそれ対する与野党からの代表質問に答えなくてはならないにもかかわらず、一気に外遊に行くという無謀なことをやらかした。
 
昨日、1週間ぶりに自宅に帰る途中、菅義偉のベトナムでの記者会見を車中で聴いて驚いてしまった。
 

日越大学における菅総理政策スピーチ 2020年10月19日(月)
 
どうやら驚いたり呆れた人はオジサンだけではなかったようである。
 
菅首相のベトナムでのスピーチが幼稚で恥ずかしすぎる! 静岡県知事の指摘「菅首相に教養がない」は事実だ
        

学術会議任命拒否問題の説明をせず、国会を開いて所信表明すらせず、外遊に出かけていった菅首相。しかし、初外遊でもさっそくそのポンコツぶりを露呈している。
 たとえば、ベトナム・日越大学でスピーチを披露したのだが、それがひどかった。

 冒頭ベトナム語でリップサービスしたのだが、その内容が「私はベトナムが好きです」「私はASEANが好きです」。現地の言葉で挨拶するのはいいが、芸能人の海外公演でももうちょっと気の利いたことを勉強してくるだろう。だいたい「ASEANが好き」って、意味がわからない。
言うまでもなく「ASEAN」とは「東南アジア諸国連合」という地域協力機構のことだが、菅首相は「ASEAN」を「ヨーロッパ」みたいな地域名か何かと勘違いしているのだろうか。今度はパリに行って「OECDが好き」とか、ブリュッセルに行って「NATOが好き」とか言い出すんじゃ……と心配になってくる。
 そのあとは日本語でスピーチしたのだが、例の「雪深い秋田で私は農家の長男としてとして?」という総裁選でも繰り返していた叩き上げ話を、出来の悪いロボットのように繰り返す。いちおう自身の立身出世譚を、日本の発展、そしてベトナムの発展になぞらえたりもしていたが、それにしても浅すぎるだろう。ベトナムについて、「世界の成長センター」という認識しかなく、ベトナムの文化や歴史に対する理解も興味もまったく感じられない。
 おまけに「ASEAN(アセアン)」と言うべきところを「アルゼンチン」と言い間違える始末。機構名と国名でそもそもレイヤーが違うし、わざわざ「ASEANが好き」とか言っておいて、「ア」しかあってない。
 ハッキリ言って、これは外交儀礼以前のレベルで、一国の総理大臣としてあまりにお粗末だ。恥ずかしすぎる。
 しかも、菅首相の外交でのポンコツぶりはこれだけではない。たとえば、トランプ大統領がコロナに感染したときのツイートもひどかった。
〈Dear President Trump, I was very worried about you when I read your tweet saying that you and Madam First Lady tested positive for COVID-19.〉
 この英語が稚拙だと話題になっていたが、実は同時に投稿していた日本語バージョンはもっとひどかった。
〈親愛なるトランプ大統領へ、貴大統領とメラニア夫人がコロナに感染したとのツイートを見て心配しました〉
 英語ツイートはまるで自動翻訳しただけみたいなどと指摘されていたが、日本語バージョンは「親愛なるトランプ大統領へ」「貴大統領とメラニア夫人」とか自動翻訳でもこうはならない。どうやったらこんな日本語が書けるのかというような、珍妙きわまりないものだったのだ。
 もちろん、菅首相本人がすべてのスピーチを自分で考えたり、ツイートを投稿しているわけではないだろうが、菅首相自身がスタッフを決定し、このクオリティで問題ないと判断しているのだから、これはイコール菅首相に知性のかけらもないということだ。
■総理大臣に学歴は必要ないが、教養は絶対に必要だ!無教養な為政者が生む政治の恐怖
 本サイトでは総裁選中からいち早く菅首相のトークのポンコツぶりについて指摘していたが(https://lite-ra.com/2020/09/post-5621.html)、それは単に口下手だとか滑舌が悪いだとかそういうことではなく(政治家なのに口下手というのもそれはそれで問題だが)、問題はその内容のなさ、知性のなさだった。対立候補だった石破茂氏や岸田文雄氏と比較しても、その知性のなさは際立っていて、政策などに対する理解もボキャブラリーも論理性も圧倒的に劣っていた。むしろ滑舌の悪さで、その知性のなさがごまかされているくらいだ。
 菅首相については、日本学術会議の任命拒否問題をめぐって、静岡県の川勝平太知事が「菅首相の教養レベルが図らずも露見した。学問をされた人ではない。単位を取るために大学を出た」と発言して批判を浴び、撤回した。しかし、この菅首相のスピーチをきちんと聞けば、川勝知事の指摘が決して間違いでないことがよくわかる。
 菅首相は、学歴とか地頭とかの問題ではなく、教養が圧倒的に欠けているのだ。
 総理大臣に学歴は必ずしも必要ではないが、教養は絶対に必要だ。もちろん教育格差が広がる現在の日本社会では、家庭環境などから幼少の頃に教養を身につけられる環境になかった人も少なくなく、そうした人が教養のなさだけで不当な扱いを受けることはよくない。しかし、少なくとも政治家になり一国の総理大臣になるような人間はその過程で自ら教養を身につける努力をするべきだ。
 外交だけの問題ではない。総理大臣は、いま現在起きている問題に場当たり的に対応するのでなく、人類の歴史や文化を俯瞰し、その背景や本当の問題を見出し、歴史の検証に耐えうる施策をとらなければならない。それには、教養が必要だ。
 菅首相が、自分たちの政権に楯突いたというだけでその学者の研究や実績なども知らず学術会議から排除したり、とっくに破綻が明らかになっている新自由主義政策をいまさら掲げたり、「携帯電話料金の値下げ」「不妊治療の無料化」など場当たり的な政策だけをアピールするのも、教養のなさとも無関係ではない。
 しかし、今回の初外遊を報じるニュースでも、真理子夫人のふるまいを盛んに取り上げたり、せいぜい外遊先がなぜベトナムとインドネシアだったのかを解説するくらいで、肝心の菅首相の言動については、「無難な初外遊」というもの。
 外遊も終え、ようやく来週から国会が始まる。所信表明や国会答弁でも露呈するであろう菅首相ポンコツぶり、教養のなさを、メディアはきちんと批判・検証してもらいたい。




こんな悪評高いスピーチに対しては、こんな見方をする人もいた。
 
本来、この手のスピーチは外務省の職員が原稿を書くはず。
 まず日本語の原文を書き、その原稿を外国語に翻訳し易いように手直し、それから外国語訳して、その上で日本語原文の趣旨と相違が出ないように、場合によってはネイティブスピーカーにチェックしてもらった上で最終的なスピーチ原稿を仕上げるはずである。
 外務省の職員が原稿を書いたとするならば、あんなお粗末なものにはならないと思われる。
 ひょっとしたら、外務省の職員がガースーに恥をかかせようとしてあんなスピーチの原稿を用意したのかもしれない。
 人事権で脅すというやり方で威張っているガースーをコケにしているのかも。
 もともとエリート意識の高い官僚は、低学歴で無教養の大臣や議員を馬鹿にしているからね。
 ましてや外務省の職員はエリート意識やプライドが高いからね。

 
さて、こんな無教養の菅義偉が内閣人事局によって霞が関官僚を掌握した成功体験によって、「特別公務員」の学術会議が推薦した学者たちの中で政府に盾突く学者6人の任命を拒否した問題は、相変わらず収束の兆しが見られないが、最近はやたらと菅義偉を持ち上げている橋下徹が、浅薄な知識を振りかざして学術会議に噛みつき、任命拒否問題の論理のすり替えを精力的に行っていた。
 
 
「日本学術会議の会員任命拒否に対して多くの学会が一斉に抗議の声を上げた。この事案は、そもそも日本学術会議法違反であること、従来の政府の法解釈と齟齬していること、任命拒否の理由を開示しないこと、誰が任命拒否の責任者であるかを明らかにしないこと、ネットを使って論点ずらしと学術会議への攻撃を始めたことなど、政府対応の知的・倫理的な低劣さは眼を覆わんばかりである。」と批判している哲学者の内田樹がこう喝破していた。
 
たしかに安倍政権は久しく政権との親疎(というより忠誠度)に基づいて政治家、官僚、ジャーナリストを格付けしてきた。権力者におもねる者は累進を遂げ、苦言諫言をなす者は左遷された。国民はもうそれに慣れ切ってしまった。「能力ではなく忠誠度で人を格付けすることができるほどの権力者には服従する他ない」という無力感と諦念のうちに日本国民は浸っていた。だから、官邸は今度は学者を相手に同じことをしようとした。日本学術会議は若干の抵抗はするだろうが、最終的には任命拒否を受け入れる。官邸はそう予測していた。過去に成功体験があったからである。
 2014年の学校教育法の改正で大学教授会はその権限のほとんどを奪われた。「教授会自治」というものはもう日本には存在しない。いま大学は限りなく株式会社に近い組織に改変された。でも、その事実を多くの国民は知らない。大学人たちが組織的に抵抗しなかったからである。法改正に反対して職を賭して戦った大学人のあることを私は知らない。みな黙って権利剥奪を受け入れた。そのとき、官邸は「学者というのは存外腰の弱いものだ」と知った。
 だが、彼らは「大学人」と「学者」は別ものだということを知らなかった。大学人は大過なく定年まで勤めることを切望している「サラリーマン」である。学者は違う。学術共同体という「ギルド」で修業を積んできた「職人」である。どれほどの「腕前」であるかがギルド内の唯一の査定基準である。そのものさしを棄てたらもうギルドは存在理由を失う。政府は「サラリーマン」を支配したのと同じ手で「職人」を支配しようとした。そして思わぬ抵抗に遭遇した。私はそう見立てる。

すでに菅義偉内閣の支持率は当初のお祝儀相場からかなり激減している。
 
来週から始まる臨時国会を無難に乗り越えれば当面はしのげるだろうが、「トークのポンコツぶり」が国民の前に晒されれば「一寸先は闇」状態になるだろう、とオジサンは思う。
 
【参考】
 


IOCが東京五輪中止を日本に通達!政府関係者と大手広告代理店関係者から内部情報あり。後はいつ発表するかだけの状況。元博報堂作家本間龍さんと一月万冊清水有高。   
  
 

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