DAISPO WORLD BOXING EXPRESS

今年もやってるやってる~

体重差もなんのその、ヤファイが快勝(WBAスーパーフライ級)

2018年06月10日 00時44分19秒 | 世界ボクシング
先月26日、米国・カリフォルニア州で行われた試合結果です。
WBAスーパーフライ級戦:
王者カリ ヤファイ(英)TKO7回終了 挑戦者ダビ カルモナ(メキシコ)

*今年に入り、毎月のように起こっている体重超過という世界戦での計量失敗事件。このスーパーフライ級戦では、挑戦者カルモナがスーパーフライ級はおろか、一階級上のバンタム級のリミットを超す体重で前日計量に登場しています。

当然の如くこのメキシカンに世界ベルトを争う資格はありません。しかし行われ試合では、ヤファイがうっ憤を晴らしてくれました。初回からダウンを奪うことに成功した英国人は、4回、そして5回には2度のダウンを奪い、最終的にはカルモナを降参させることに成功。保持する王座の3度目の防衛に成功するとともに、自身の米国・デビューにも成功しました。しかしこの試合を最後に、計量に失敗するという選手は出現しないでほしいですよね、本当に。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今週末の試合予定

2018年06月09日 00時03分18秒 | 世界ボクシング
2018年6月第2週末の試合予定です。

9日 土曜日
英国
WBOスーパーライト級王座決定戦:
テリー フラナガン(英)対 モーリス フーカー(米)

米国・ネバダ州
WBOウェルター級戦:
王者ジェフ ホーン(豪)対 挑戦者テレンス クロフォード(米)

米国・カリフォルニア州
WBAフェザー級王座統一戦:
スーパー王者レオ サンタ クルス 対 レギュラー王者アブネル マレス(共にメキシコ)

WBCスーパーウェルター級戦:
王者ジャーメル チャーロ 対 挑戦者オースティン トラウト(共に米)


14日 木曜日
後楽園ホール
WBOアジア太平洋・バンタム級戦:
王者勅使河原 弘晶(輪島スポーツ)対 挑戦者帝里 木下(千里馬神戸)

*地域王座戦ですが、好カードですね。

日本ライト級戦:
王者吉野 修一郎(三迫)対 挑戦者前田 絃希(グリーンツダ)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

チュー2世、2つ目の王座獲得へ(色々:06‐08‐18)

2018年06月08日 01時32分12秒 | 世界ボクシング
最近(2018年6月8日ごろ)のニュースです。

1)元統一スーパーライト級王者コンスタンチン チュー(露/豪)の実子ティム(豪)が8月3日、同国人サムエル コロンバンの保持する豪州スーパーウェルター級王座に挑戦します。この試合がちょうどプロ10戦目となるチュー。いいペースで試合経験を積んでいっています。コロンバンのこれまでの戦績は25勝(11KO)10敗(1KO負け)1引き分け。これまでにWBOオリエンタル、マイナー団体WBFのウェルター級、豪州ビクトリア州、豪州国内スーパーウェルター級王座を獲得してきた選手。現在のチューにとって、ちょうどいいレベルの選手ではないでしょうか。

2)本来なら今週末9日に行われる予定だったWBOミドル級王者ビリー ジョー ソーンダース(英)の防衛戦、対マーティン マレー(英)の一戦は、王者の怪我のために中止。一部の噂では、ソーンダースは3団体統一王者ゲナディー ゴロフキン(カザフスタン)との4団体統一戦に向け動き出しているようです。

3)そのゴロフキンとの再戦を目論んでいるサウル アルバレス(メキシコ)。9月にゴロフキンとのリマッチが実現しない場合、ゴロフキンのWBA王座挑戦権を保持している前WBA王者ダニエル ジェイコブス(米)と対戦する可能性があるそうです。結構興味が沸きます、この対戦カードには。

4)先週末2日、メキシコでスーパーバンタム級の上位ランカー同士による対戦があり、エマヌエル ナバレッテ(メキシコ)がホセ サンマルティン(コロンビア)を最終12回に仕留めています。当初この試合は、WBAスーパーバンタム級の暫定王座決定戦で行われると発表されていましたが、あくまで挑戦者決定戦として決行されました。良いことです。

5)本来なら約1ヶ月前に行われる筈だった4団体クルーザー級の王座統一戦、IBF/WBA王者ムラト ガシエフ(露)対WBO/WBC王者アレクサンデル ウシク(ウクライナ)の新たな日程は現在までに発表されていません。

6)トーナメントの決勝として予定されているガシエフ対ウシク戦ですが、本来なら今月行われる予定だったスーパーミドル級トーナメントの決勝戦、WBAスーパー王者ジョージ グローブス(英)対カシム スミス(英)の新たな日程も未だに決定していません。早く行われてほしいですね、この2試合。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

末吉、順当に勝利(日本スーパーフェザー級)

2018年06月07日 02時27分47秒 | 日本ボクシング
先月末30日、後楽園ホールで行われた試合結果です。
日本スーパーフェザー級戦:
王者末吉 大(帝拳)判定3対0(98-91x3)挑戦者東上 剛司(ドリーム)

*試合開始早々、元気よく打ち合いに持ち込んだのは挑戦者東上。しかしキャンバスに転がったのは末吉ではなく挑戦者の方でした。その後も挑戦者が奮戦も、優位に試合を進めていったのは王者。気がつけば大差の判定で王者が防衛に成功。しかし採点ほどは差のない一戦だった模様です。

昨年10月に王座決定戦に出場し現在の地位を手に入れた末吉。2度目の防衛に成功。今後はどのような路線を歩みながら上を目指していくのでしょうか。注目です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

この階級、この選手(テリー ノリス:スーパーウェルター級①)

2018年06月06日 02時01分11秒 | ボクシングネタ、その他雑談
1990年代初頭からこれまでの約四半世紀、それぞれの階級で印象に残った選手を各階級3人ずつ挙げていっています。記載上のルールは各選手、登場するのは1階級のみ。また、選んだ選手がその階級の実力№1とは限りません。個人的に思い入れのある選手、または印象に残った選手が中心となります。

この「この階級、この選手」を始めるとき、「この選手については絶対に書こう!」と決めていた選手が何人かいますが、今回登場する選手はそんなボクサーの一人になります。

今回から新しい階級スーパーウェルター級になります。私(Corleone)にとってスーパーウェルター級といえば、この人、テリー ノリス(米)。1990年代に同級で3度、合計4つの世界王座を獲得し、一つの時代を築いた名選手でありました。

ノリスのニックネームは「Terrible/テリブル」、ここでは「恐怖」という意味になりますが、私がボクシングに興味を持ち始めた1990年代初頭のノリスは、まさしく恐怖の男でした。


(今回の主人公「テリブル」テリー ノリス)

1990年代初頭がどういった時代であったかというと、世界ヘビー級の頂点にはクルーザー級上がりのイベンダー ホリフィールド(米)が君臨。そのガッツあふれるファイトは好感を呼んでいましたが、「ヘビー級王者としては如何せん小さすぎる」というレッテルを貼られていました。ホリフィールドがヘビー級で本領を発揮したのは1990年代の半ばから後半にかけて。当時は老兵ジョージ フォアマン(米)やラリー ホームズ(米)に苦戦する頼りないヘビー級王者でした。

マイク タイソン(米)はというと、ヘビー級王座転落後順当に再起路線を歩み、ホリフィールドとの挑戦まで漕ぎつけました。しかし試合開催直前に自身のケガのために延期、そして婦女暴行疑いのために逮捕、刑務所送りとなってしまいました。結局ホリフィールドとタイソンの対戦が実現したのはタイソン復帰後。タイソンの全盛期が過ぎ去って数年後の事でした。

バルセロナ五輪で金メダルを獲得し、その後プロでスーパースターの座を築いたオスカー デラホーヤ(米)はまだまだアマチュア選手。その一時代前のスーパースター達、シュガー レイ レナード(米)、トーマス ハーンズ(米)等は引退寸前の時期。ではこの時代、だれがボクシング界の頂点に立っていたかというと、メキシコが生んだ生きた伝説フリオ セサール チャベス(メキシコ)になります。

チャベスは1980年代中盤から1990年代前半にかけ、スーパーフェザー級、ライト級、そしてスーパーライト級の王座を次々に獲得、そして吸収していきました。2018年現在、数名のボクサー達がプロデビューから50連勝を飾ったのがどうだのと騒がれていますが、チャベスのそれはその倍に近いものまで伸びていきました。一言でいえば怪物。その怪物の対抗馬筆頭に挙げられたのが、チャベスから見て2階級上のノリスでした。

当時は誌面で両選手の対戦が大きく上げられていました、「ノリスこそが無敵チャベスをストップできる選手だ」と。しかし冷静に考えてみると、両者が対戦するというのにはかなり無理がありましたね。理想的なスーパーウェルター級のノリスとライト級で全盛期を迎えたチャベス。実現が可能だったら対戦していたでしょう。しかし現実にはその試合実現への動きすらありませんでした。

さて、本題のノリスに話を向けます。ノリスがどんな選手だったかというと、とにかく動きが早くてパンチがシャープ。しかし打たれ脆いため、時々とんでもないポカ負けをする。勝っても負けても非常に印象に残る試合を見せる選手でしたね。

1986年の8月にプロデビューを果たしたノリス。米国・カリフォルニア州出身のノリスは、米国・西海岸を中心に順当に勝ち星を伸ばしていきます。デビュー2年後の夏には、当時出世争いをしていたデリック ケリー(米)に判定負け。その2戦後にはダウン中のジョー ウォーカー(米)にパンチを放ってしまい反則負け。この2敗はノリスにとっていい教訓になったでしょう。ただ、ダウンをしている相手にパンチを放ってしまう癖は、その後も彼について回ることになります。

世界王座獲得前のノリスが対戦した主だった選手には、後にWBCミドル級王座を獲得するクインシー テーラー(米)や、WBAスーパーミドル級王座を獲得するスティーブ リトル(米)が含まれており、ノリスは世界王者になる前からその実力を発揮していたことが分かります。それもその筈。ノリスのアマチュアでの戦績は291勝4敗という化け物のような結果を残してきたのですから。

ノリスが初めて世界戦のリングに立ったのは1989年7月30日。強打が売り物のWBAスーパーウェルター級王者ジュリアン ジャクソン(バージン諸島)に挑戦しました。初回はボクシング史に残る強打者をスピードで圧倒したノリス。しかし続く2回、ジャクソンの右に捕まってしまいました。ダウンを喫したノリスはカウント内に立ち上がるも、主審は試合続行を許さず。ノリスの世界初挑戦は僅か4分33秒で失敗してしまいました。その後元WBCウェルター級王者ホルヘ バカ(メキシコ)との敵地でのサバイバル戦に勝ち抜いたノリス。ジャクソン戦後3連勝(1KO)し再び世界戦のリングに立つチャンスに恵まれます。

ノリスの2度目の世界挑戦が実現したのは1990年3月31日。相手は1986年に当時無敵の世界統一ミドル級王者マービン ハグラー(米)に挑戦し、大善戦したジョン ムガビ(ウガンダ)。将来のスーパースター候補生が歴戦の勇に挑戦するという、ファンからすれば涎ものの試合が実現しました。そのファン待望の試合結果はどうだったかというと、ノリスが2分47秒の間に、そのシャープなパンチで古豪をバッタバッタと倒しまくりKO勝利。圧倒的なボクシングを見せ、世界のベルトを腰に巻くことに成功しました。

「恐怖の男」が、本当の世界の頂点の選手として認知されるのは、何といっても翌年1991年と1992年の大活躍の結果でしょう。その数年のノリスの活躍を4半世紀後に振り返って見ても、まったくもって素晴らしいの一言。まず1991年2月に、ニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデンであの伝説のシュガー レイ レナード(米)を、スピードで圧勝し保持する王座の2度目の防衛に成功。6月にはカリフォルニア州で、ウェルター級で一時代を築いたドナルド カリー(米)に何もさせずに中盤TKO勝利。その年の師走には、パリのリングで後のWBAミドル級王者ホルヘ カストロ(亜)に大差判定勝利。1992年2月には後のWBAスーパーウェルター級王者カール ダニエルズ(米)を9回で切り捨て、5月には3階級制覇を狙っていたスピードスター、メルドリック テーラー(米)をスビードとシャープさで上回り序盤でTKO勝利。この時期のノリスの活躍を振り返って見ると、なぜ彼が当時のパウンド フォー パウンドの上位ランカーの常連であったか納得出来ます。


(レナード対ノリス戦のポスター)

  
(英雄ノリス、新鋭ノリスに歯が立たず)

   
(カリー、カストロにも圧勝したノリス)

その無敵ノリスにも、敗れる日が訪れてしまいました。1993年師走に行われた元IBF/WBCウェルター級王者サイモン ブラウン(米)を迎えての11度目の防衛戦。ブラウン戦から見て過去数戦、自分のパンチの威力に自信を持ち過ぎていたノリスは、自身の打たれ脆さという弱点を軽視していた場面が見られるようになりました。その弱点を見事につかれたノリス。ブラウンの強打の前に沈み、4年近く守っていたベルトと決別することになりました。

しかし翌年5月に行われた両者の再戦では、ノリスが本来のスピーディーかつ安定したアウトボクシングを披露し、大差判定勝利。僅か5ヵ月で世界の頂点に返り咲きます。しかしそれから約1年半、ノリスはとんでもない疫病神にまとわりつかれることになってしまいました。その疫病神の名前はルイス サンタナ(ドミニカ)。一階級下のウェルター級の地域王座を取ったり取られたりしていた、安全パイ的な選手でした。

1994年11月、1995年4月、そして同年8月と3試合続けて対戦したノリスとサンタナ。今となれば笑い話ですが、ノリスからすればとんでもない失敗の連続でした。初戦では後頭部へのパンチでサンタナをKOしてしまったノリス。もちろんノリスの失格負け、王座転落です。再戦では3回終了時のゴング後のパンチでドミニカ人をKOしてしまったノリス。ここでも当然の如くノリスの失格負け。サンタナに初防衛を献上してしまいました。第3戦ではようやく冷静なボクシングを展開でき、2回TKOで無事勝利を収めることが出来たノリス。この第3戦目の試合内容こそ、2人の実力を表すものでした。ノリスにとってまさに道草以外の何物でもありませんでした。


ノリスが獲得した王座(獲得した順):
NABFスーパーウェルター級:1988年12月9日獲得(防衛回数2)
WBCスーパーウェルター級:1990年3月31日(10)
WBCスーパーウェルター級(2度目):1994年5月7日(0)
WBCスーパーウェルター級(3度目):1995年8月19日(6)
IBFスーパーウェルター級:1995年12月16日(4)
(*2団体王座の統一)


サンタナ戦後、ようやく再起動に乗ったノリスのキャリア。WBC王座の防衛回数を伸ばしていくと同時に、IBF王座を吸収することに成功。1997年師走に、伏兵キース ムリングス(米)にまさかのTKO負けを喫し世界王座と決別。その後、WBA王座に挑戦し世界王座3度目の返り咲きを目指しましたが失敗。その試合を最後に現役からの引退を発表しています。終身戦績は47勝(31KO)9敗(4KO負け)。全56試合の内、メキシコで4試合、フランスで3つの試合を行っています。ノリスのキャリアを振り返って見ると、ノリスとの対戦以前に世界王者だった選手や、ノリスと対戦した後に世界王者になった選手が大勢いますね。常に実力者と拳を交えていたノリス。偉大な選手としての証です。


(キャリア後半にIBF王座も吸収したノリス)

引退後は2005年に当然の如く国際ボクシングの名誉の殿堂入り。現在は奥さんとともに、カリフォルニア州のハリウッドでスポーツジムを運営しているそうです。そのジムですが、中々評判が良いみたいです。


(かつて拳を交えたレナードと)

ノリスには2歳年上のオーリンというお兄さんがいますが、オーリンはWBAクルーザー級を獲得。同時にヘビー級の第一線で戦っていた中々の実力者でもありました(あのマイク タイソンとも対戦)。


(ノリス兄弟。兄のオーリンはズングリした体格の技巧派ボクサーでした)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ラクィネル、日本で2連勝(OPBFフライ級)

2018年06月05日 00時23分56秒 | 世界ボクシング
先月27日、和歌山ビックウェーブで行われた試合結果です。
OPBF(東洋太平洋)フライ級戦:
王者ジェイアール ラクィネル(比)KO4回 挑戦者小坂 駿(真正)

*3月に後楽園ホールで中川 佳祐(ワタナベ)を9回KOで下し、同王座を獲得しているラクィネル。王座獲得から2ヶ月半のインターバルで和歌山のリングに登場。中堅選手小坂に圧勝し、保持する王座の初防衛に成功するとともに、無敗記録を10(7KO1引き分け)の伸ばしています。

フライ級ですから当然の如く日本人選手が多数ランクインしているOPBFフライ級戦線。1位で日本国内王者の黒田 雅之(川崎新田)、9位のWBOアジア太平洋王者坂本 真宏(六島)が虎視眈々と比国人の王座を狙っています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロマチェンコ他(色々:06‐04‐18)

2018年06月04日 00時02分43秒 | 世界ボクシング
最近(2018年6月4日ごろ)のニュースです。

1)先月12日、ホルヘ リナレス(ベネズエラ/帝拳)を破りWBAライト級王座を獲得したワシル ロマチェンコ(ウクライナ)。リナレス戦で痛めた右肩の手術が無事終了し、年内にもリング復帰戦を行う予定です。

2)ロマチェンコはこれまでにWBOフェザー級、同スーパーフェザー級を獲得。WBAライト級を奪取したことで、3階級制覇を遂げたことになります。今後ライト級を主戦場にしていく意向のロマチェンコ。WBOスーパーフェザー級王座はすでに返上しており、その空位の王座決定戦も決定しています。

来月28日に米国・フロリダ州で行われるその戦い。出場するのはクリストファー ディアス(プエルトリコ)と伊藤 雅雪(伴流)。さあ、伊藤はこのスーパーフェザー級のベルトを日本に持ち帰ることが出来るのでしょうか。

3)偶然でしょうか、ロマチェンコの後継者争いが行われる7月28日、彼の対抗王者であるWBCライト級タイトル・ホルダーのマイキー ガルシア(米)とIBF王者のロバート イースター(米)がそれぞれの王座を賭けた王座統一戦を行います。この試合は米国・カリフォルニア州で開催されます。

4)キース サーマン(米)の返上により、現在空位となっているWBCウェルター級タイトル。その王座決定戦が8月25日、米国・ニューヨーク州で行われます。この王座決定戦に出場するのは元WBC王者ダニー ガルシア(米)と元IBF同級王者のショーン ポーター(米)。両者とも元王者とはいえ、まだまだ実力をキープしているため好試合になるでしょう。

5)これまでにミニマム級、フライ級、ライトフライ級の順で世界王座を獲得してきた八重樫 東(大橋)。3月に再起戦を行いましたが、世界4階級制覇に向け無難な勝利を収めています。その八重樫が8月17日、後楽園ホールでこれまでにWBOアジア太平洋のスーパーフライ級王座を2度獲得してきた向井 寛史(六島)と無冠戦10回戦で対戦することが発表されています。向井はこれまでにフライ級とスーパーフライ級で1度ずつ世界挑戦の経験があり、バンタム級では日本王座に挑戦したこともあります。今後の八重樫の方針を占うには、絶好の相手と言えるでしょう。また向井にとっても名前のある実力者だけに、3度目の世界挑戦を目指すには、打って付けの相手と言えるのではないでしょうか。

6)「八重樫対向井」戦が行われる同じ興行で、OPBF(東洋太平洋)フェザー級王者清水 聡(大橋)も登場。河村 真吾(堺東ミツキ)を相手に保持する王座の3度目の防衛戦を行います。

7)先月24日、OPBFウェルター級王者ベン サバ(豪)が地元のリングに登場。同国人のカイロン ドライデンに大差判定勝利を収め、昨年10月に獲得した王座の初防衛に成功しています。現在同3位には別府 優樹(久留米櫛間)が、5位には小原 佳太(三迫)が、7位には矢田 良太(グリーンツダ)が君臨しており、サバと日本人選手の対戦が近い将来見られるかもしれませんね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ステベンソン、生き残る(WBCライトヘビー級)

2018年06月03日 00時24分00秒 | 世界ボクシング
先月19日、カナダで行われた試合結果です。
WBCライトヘビー級戦:
王者アドニス ステベンソン(カナダ)引き分け(0対1:114-114x2、113-115) 挑戦者バトゥ ジャック(スウェーデン)

*偶然というのでしょうか、このWBCライトヘビー級戦が行われた日、別会場でWBCフェザー級戦も決行されています。フェザー級戦では2015年以降年1回の試合出場のみの王者ゲーリー ラッセル(米)が勝利。保持している王座の3度目の防衛に成功しています。

ライトヘビー級のWBC王座保持者もフェザー級のそれと同様、実力は認められていながらもここ数年、試合枯れが目立ちます。2015年に2度の防衛に成功したカナダ人ですが、昨年、一昨年はそれぞれ1試合の登場のみ。ラッセルは明後日の5日に30歳の誕生日を迎えますが、ステベンソンは9月に41歳の誕生日を迎えます。キャリアのここにきて大きなダメージもないのに試合間隔が空いてしまうのは痛いですね。

対する挑戦者のジャック。これといった強みのある選手ではないのですが、全体的にまとまった中々の選手。また、それほど試合を多くこなす選手ではありませんが、ここ数年は年平均2試合の間隔でリングに登場しています。ジャックはこれまでにWBCスーパーミドル級、WBAライトヘビー級のレギュラー王座を獲得してきた選手なだけに過小評価は出来ない選手でしたが、それでもステベンソンの防衛は固いだろうと思われていた一戦。引き分けで9度目の防衛に成功したステベンソンですが、大苦戦だったといっていいでしょう。

これまで長い間同級の1位にランキングされていたエレイデル アルバレス(コロンビア)がWBO挑戦の鞍替えを表明。ということはステベンソンとジャックによる再戦が年内に実現するかもしれません。ただ、同新暫定王者としてアレクサンデル ゴスディク(ウクライナ)という新怪物候補が君臨中。今回のステベンソンの予想外の苦戦が同級戦線を活気づけたことに間違いありません。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今週末の試合予定

2018年06月02日 00時11分03秒 | 世界ボクシング
2018年6月第1週末の試合予定です。

2日 土曜日
メキシコ
WBAスーパーバンタム級王座決定戦(暫定王座):
エマヌエル ナバレッテ(メキシコ)対 ホセ サンマルティン(コロンビア)

*今週末の主な試合はこの一試合のみ。少々さみしいですね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ラッセル快勝、次戦はいつ?(WBCフェザー級)

2018年06月01日 00時31分21秒 | 世界ボクシング
先月19日、米国で行われた試合結果です。
WBCフェザー級戦:
王者ゲーリー ラッセル 判定3対0(117-111x2、115-113)挑戦者ジョセフ ディアス(共に米)

*ラッセルがジョニー ゴンザレス(メキシコ)からこの王座を奪取したのが2015年の3月末。初防衛戦は翌年の4月で、2度目の防衛戦は昨年5月。それから1年後に今回の3度目の防衛戦を迎えました。

ラッセルが世界戦に初登場したのは4年前まで遡ります。その時は当時空位だったWBO同級王座をあのワシル ロマチェンコ(ウクライナ)と争い0対2の判定負け。その試合がロマチェンコにとってプロ僅か2戦目の試合でしたが、ラッセルの実力が伺える試合でもありました。その後出場した世界戦、3試合とも規定ラウンド以内で終わらせているラッセル。今回の指名挑戦者ディアスとの防衛戦も、判定決着となってしまいましたが、安定した戦いを見せ防衛回数を伸ばしています。

その実力は認めていられながらも、年1回の試合出場のために影の薄い存在に甘んじているラッセル。まったくもって「もったいない」の一言に尽きてしまいますね。

さて、ラッセルが一角を占めるフェザー級戦線の王者たちの顔ぶれを見てみましょう(2018年6月1日)。

WBA(スーパー):レオ サンタ クルス(メキシコ/防衛回数1)
WBA(レギュラー):アブネル マレス(メキシコ/1)
WBA(暫定):ヘスス ロハス(プエルトリコ/0)
WBC:ラッセル(米/3)
IBF:ジョシュ ワーリントン(英/0)
WBO:オスカー バルデス(メキシコ/4)
WBO(暫定):カール フランプトン(英:0)
OPBF(東洋太平洋):清水 聡(大橋/2)
WBOアジア太平洋:リチャード プミクピック(比/1)
日本:源 大輝(ワタナベ/0)

ラッセルが他の世界王者たちより劣っていないということは明らかなこと。やはりもっと頻繁に試合を行うということが必要なようです。そしてこれらの世界王者たちに、清水がどこまで接近出来るかどうか。今年後半の見どころになるでしょう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする