ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績[4月6日(金)~8日(日)]

2012-04-10 19:13:38 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 先週観た「ルート・アイリッシュ」「山びこ学校」「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」はどれも良かった! 「ルート・アイリッシュ」は5月5日からシネマ・ジャック&ベティで上映されることを知っていたものの待ちきれず。(「アリラン」は今上映中。) ケン・ローチ監督は期待を裏切りません。ただ、今回の主人公は短気すぎて感情移入できませんでしたが・・・。しかし、なんで民間軍事会社なんて犯罪的なものが存在するんだ? 批判すべきは北朝鮮のミサイルだけじゃないぞっ! (日本人にもブラック・ウォーターに雇われてイラクに行った人がいるんですね。(→コチラ。) イラクの子供に睨まれて「この世界の、不条理さを身をもって体験」して止めたということですが・・・。
 「山びこ学校」(1952)、音声は聴き取りにくかったてすが、私ヌルボが好きな木村功主演。いかにも今井正監督、いかにも戦後民主主義。貧困のため修学旅行に行けない級友のために生徒たちが杉皮運びをしてその費用を作る、なんてのは今はストップがかかるでしょう。生活綴り方からしてプライバシー保護の観点から否定されそう・・・。教育の場から失われたものが多すぎます。無着成恭先生の「全国こども電話相談室」は1992年までやっていたのか・・・。
 「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」は主演の少年(トーマス・ホーン)に注目。おじいさん(マックス・フォン・シドー)がドレスデン空襲の被災者だったというのは大きな意味があると思いますが、その点をもっと詳しく描いてもよかったかも・・・。日本人の多くはよく知らないのでは? この映画の韓国題は「엄청나게 시끄럽고 믿을 수 없게 가까운」なんですが、えっ、まだ公開されていないの? なにかわけがありそう・・・。

 4月7日のKBS2「영화가 좋다(映画が良い)」では「ステキな金縛り」を詳しく紹介していました。韓国題は「멋진 악몽(ステキな悪夢)」なんですね。4月19日公開だそうです。また5月3日公開の「KOREA」出演のハ・ジウォンも出てましたねー。(これも北朝鮮への片思い映画?)

         ★★★ Daumの人気順位(4月10日現在上映中映画) ★★★

【ネチズンによる順位】

①かたつむりの星(韓国)  9.6(44)
②タイタニック 3D 9.6(2309)
③語る建築家(韓国)  9.5(25)
④オペラ座の怪人 25周年特別公演  9.4(109)
⑤最強のふたり  9.2(623)
⑥偕老(韓国)  8.9(31)
⑦スタンリーのお弁当箱  8.9(125)
⑧アーティスト  8.9(211)
⑨マリリン 7日間の恋  8.6(48)
⑩建築学概論(韓国)  8.6(1338)

 新登場は②だけ。日本でも先週(7日)から公開されています。韓国題は「타이타닉」。

【専門家による順位】

①タイタニック 3D  10.0(2)
②ニーチェの馬  8.5(2)
③2本の線(韓国)  8.0(1)
④アーティスト  7.8(6)
⑤ファミリー・ツリー  7.8(5)
⑥ティラノサウルス  7.5(4)
⑦犯罪との戦争:悪いやつらの全盛時代(韓国)  7.3(6)
⑧ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女(2009)  7.3(3)
⑨さすらいの女神たち  7.2(4)
⑩建築学概論(韓国)   7.1(6)

 ①と⑨が新登場です。①は上述。
 ⑨「さすらいの女神たち」は、めずらしく日本の方が早く2011年9月公開。そんなに話題にならなかったような・・・。ヌルボも未見です。韓国題は英語題をとって「온 투어(On Tour)」。

   ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[4月8日(金)~10日(日)] ★★★

         「建築学概論」が3週連続トップで200万人を超える

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・建築学概論(韓国) ・・・・・・・・・・・・・3/22 ・・・・・・・・・・・・・454,426 ・・・・・・・・・2,332,691・・・・・・・・17,394・・・・・・・555
2(23)・・ハンガー・ゲーム ・・・・・・・・・・・・・4/05 ・・・・・・・・・・・・・273,796 ・・・・・・・・・・・317,387・・・・・・・・・2,375・・・・・・・511
3(3)・・最強のふたり ・・・・・・・・・・・・・・・・・3/22 ・・・・・・・・・・・・・216,277・・・・・・・・・・1,291,240・・・・・・・・・9,622・・・・・・・343
4(4)・・死体が帰ってきた(韓国)・・・・・・・・3/29 ・・・・・・・・・・・・・195,508 ・・・・・・・・・・・704,947・・・・・・・・・5,301・・・・・・・353
5(2)・・タイタンの逆襲 ・・・・・・・・・・・・・・・・3/29 ・・・・・・・・・・・・・163,419 ・・・・・・・・・・・836,225・・・・・・・・・7,176・・・・・・・402
6(新)・・タイタニック 3D ・・・・・・・・・・・・・・・4/05・・・・・・・・・・・・・・119,786 ・・・・・・・・・・・140,131・・・・・・・・・1,702・・・・・・・271
7(5)・・火車(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/08・・・・・・・・・・・・・・・27,172・・・・・・・・・・2,406,957 ・・・・・・・18,244・・・・・・・163
8(新)・・コナン・ザ・バーバリアン ・・・・・・・4/05・・・・・・・・・・・・・・・19,048 ・・・・・・・・・・・・23,997・・・・・・・・・・・188・・・・・・・198
9(8)・・宇宙犬物語 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/22・・・・・・・・・・・・・・・・4,709 ・・・・・・・・・・・・40,929・・・・・・・・・・・271・・・・・・・・41
10(新)・・姦通を待つ男(韓国) ・・・・・・・・・・4/11・・・・・・・・・・・・・・・・4,178 ・・・・・・・・・・・・・8,554・・・・・・・・・・・・58・・・・・・・・11
       ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 今回の新登場は2・6・8・10位の4作品。
 2位「ハンガー・ゲーム」はスーザン・コリンズの同名小説(翻訳書あり)の映画化。近未来のSFサスペンスで、13の地区から選抜された24人の少年少女たちが殺し合って、ただ一人だけが勝者となる過酷なゲーム、というアメリカ版の「バトル・ロワイヤル」です。日本公開は今年秋の予定。
 6位「タイタニック 3D」は説明省略。
 8位「コナン・ザ・バーバリアン」は、コナンといっても名探偵の方ではなく、ロバート・E・ハワードの小説「英雄コナン」シリーズを映画化したもの。アーノルド・シュワルツェネッガーの出世作「コナン・ザ・グレート」のリメイク版。有史前を舞台に、勇者コナンが父の仇を討つまでのアクション・ファンタジー。韓国題は「코난:암흑의 시대(コナン:暗黒の時代)」。
 10位、原題の「간기남(カン・ギ・ナム)」は「간통을 기다리는 남자(姦通を待つ男)」の略語。韓国では広く知られているように(?)姦通罪があるんですねー。姦通現場に踏み込んで謎の殺人事件に巻き込まれ、有力容疑者にされた姦通専門刑事(パク・ヒスン)が、殺人事件の真実を暴くために孤軍奮闘する過程を描く・・・。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(2)・・語る建築家(韓国) ・・・・・・・・・・・・・3/08 ・・・・・・・・・・・・・・・1,493 ・・・・・・・・・・・・・23,035 ・・・・・・・・182・・・・・・・・・・11
2(3)・・彼女が去る時・・・・・・・・・・・・・・・・・3/29 ・・・・・・・・・・・・・・・1,050 ・・・・・・・・・・・・・・4,118・・・・・・・・・・31・・・・・・・・・・13
3(1)・・かたつむりの星(韓国)・・・・・・・・・・3/22 ・・・・・・・・・・・・・・・1,003 ・・・・・・・・・・・・・12,829 ・・・・・・・・・88・・・・・・・・・・22
4(9)・・オモニ(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・4/05・・・・・・・・・・・・・・・・・459 ・・・・・・・・・・・・・・1,512・・・・・・・・・・・9・・・・・・・・・・19
5(9)・・ミレニアム2 火と戯れる女・・・・・・・3/22・・・・・・・・・・・・・・・・・377 ・・・・・・・・・・・・・・1,817・・・・・・・・・・13・・・・・・・・・・・6
                                      
 先週の記事で1995年の青龍映画賞最優秀作品賞の「美しき青年-全泰壱(チョン・テイル)」のことを少し書きましたが、4位「オモニ」は、その全泰壱の母・李小仙(イ・ソソン)さんの最後の2年間を撮ったドキュメンタリー。長男全泰壱の焼身自殺後、彼女自身も逮捕・投獄される目に遭いながら息子の意思を引き継いで労働運動に関わるようになった、とのことです。
 5位「ミレニアム2 火と戯れる女」、日本では2010年に公開されました。韓国題は「밀레니엄:제2부 불을 가지고 노는 소녀」。
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