愛する犬と暮らす

この子たちに出逢えてよかった。

10年いっしょに生きてきた

2021-07-04 14:17:52 | ルイとの日々


 朝からの雨は、記憶が間違っていなければ、4日連続となる。ようやく乾いたカッパをルイに着せて、鬱陶しく濡れた町へと出ていく。ほかに2着のカッパがあるが、着せるのが簡単ないつものカッパをもっぱら使っている。

 雨だからほかのワンコに出逢うことはほとんどないが、今朝は珍しく元気なゴールデン・レトリバーと遭遇した。中年の奥さんを引きずるようにしてやってきた。ルイを見つけると、数歩の距離まできて立ち止まった。

 ルイがフレンドリーなワンコだと見きわめるや、ダッシュした。太いリードに別のロープを結び、それを胸にまいた奥さんが倒れ込むようにぼくにぶつかってきた。その身体をあわてて抱きとめる。飼い主は、それこそ命がけの散歩である。

 レトリバーは2歳半だという。元気なはずだ。ルイは形だけ相手をして、奥さんのほうにいって愛想を振りまいている。遊びたいレトリバーは、ルイのまわりを跳ねまわる。奥さんは何度も呪いのような言葉を呟きつつ、とにかく、レトリバーを抑えるのがやっとだった。

 早々に別れ、別の道をいく。2歳半のころのルイも、レトリバーほどの苦労はしなかったが元気いっぱいだった。こちらもまだ60代のなかばだったからしっかり相手ができた。いっしょに年をとって、いまは支えあって生きている。

 10年なんてあっという間だった。お互いが元気だったころが懐かしいけど、10年経ったいまだって別の意味で味わい深い。残りの日々を味わいながら濃厚に生きていきたい。
 ルイ、頼むぜ。