日景温泉

日景温泉に入ってきた。

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ここは、お肌にとっても良い温泉。（効能は人によると思いますが）

湯につかりながら、ぼーと眺めていたら

お相撲さんの様な体型の人が入ってきた。

大体お風呂のイスと言うのは必要最小限の大きさで

自転車のイスを一回り大きくしたようなサイズである。

そのお相撲さん（もどき）が体を洗い始めたんだけど

イスが見えないんですよ。

大きすぎるお供え餅をのせちまった感じ。

この人、湯に入ったら溶けちゃうんじゃないか？

それとも、クラゲのように広がるか？

ぼーとしながら、妄想はふくらむ。

総ヒバ作りの風呂場の天井を眺めると

温泉の成分で黄色く結晶が広がっている。

窓から見えるのは、秋田杉と山ばかり

なんだか、周りにいる人達が

人のようで人でない

山の精や動物の化けたのに思えてきた。

さっきのフロントのおじさんは狐のような感じでもあった。

気が付くと、脱いだ服がそっちの木の枝にひっかかっていたり

あっちの木の枝にパンツがぶら下がっていたりして

おれは、川に浸かっているのではあるまいか？

木の上から猿が眺めて指さして笑ってるかもしれない。

貴重品の入ったバッグをフロントに預けてきてしまったぞ。

大丈夫かな？

ももをつねってみたら、痛かった。

化かされてはいないようだ。

でも、ちょっとなら化かされても良いかな・・・とも思ってみた。

帰りの車の中でバッグの中身を確認してみた。

だって葉っぱがギッシリと詰まっていたら困るでしょ。