今回は、「染付 鷺・流水文 変形小皿(一対)」の紹介です。
これは、平成8年に手に入れたものです。
表面(一対)
側面(一対)
裏面(一対)
表面(代表の一枚)
側面(代表の一枚)
裏面(代表の一枚)
生 産 地 : 肥前・有田
製作年代: 江戸時代前期(1650~1670年代)
サ イ ズ: 口径;16.1×12.5cm 高さ;3.2cm 底径;9.7×6.2cm
入手時点では、これが図録等に載っていることなどを知りませんでしたが、後になって、柴田コレクションⅠ(佐賀県立九州陶磁文化館 平成2年発行)の図105に同じようなものが掲載されていることを知りました。
もっとも、この柴田コレクションⅠは平成2年に発行されているわけですから、私がこの変形小皿を手に入れた平成8年の時点では既に存在していたわけですが、私は、まだこの柴田コレクションⅠの存在を知らなかったのかもしれません。或いは、その存在を知ってはいましても、まだ、それを入手していなかったのかもしれません(~_~;)
なお、この柴田コレクションⅠの図105に掲載されている変形小皿は、柴田コレクション総目録(佐賀県立九州陶磁文化館 平成15年発行)の図0598にも登載されていますので、次に、それを転載いたします。
柴田コレクション総目録から転載
また、この「柴田コレクションⅠの図105」及び「柴田コレクション総目録の図0598」に登載されている変形小皿は、「世界をときめかした 伊万里焼」(矢部良明著 角川書店 平成12年初版発行)でも紹介されています。
私は、この「世界をときめかした 伊万里焼」を読んでいて、初めて、この変形小皿が図録に載っていることを知ったわけで、大変な喜びを感じました(^-^*) 手に入れてから4年後のことでした(^_^)
「世界をときめかした 伊万里焼」の138ページでは、この手の変形皿を次のように紹介していますので、次に、それを転載いたします。
ここに変形皿の妙品を紹介したい。日本人が好む不定型の面白さを形にも流水意匠にも応用し、日本人が好んだ白鷺の図が白抜きで表される。和様の典型作である。
「世界をときめかした 伊万里焼」138ページから転載
なお、この変形小皿につきましては、かつての拙ホームページの「古伊万里への誘い」の中でも既に紹介しているところですが、次に、その紹介文も、参考までに紹介いたします。
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<古伊万里への誘い>
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*古伊万里ギャラリー27 古伊万里様式染付鷺・流水文変形小皿 (平成14年3月1日登載)
なんと日本的な情景だろうか。なんと大胆な発想だろうか。なんとインパクトのある皿だろうか。どうしたら、このような発想が生まれるのだろう。一度見たら決して忘れさせないほどの強い印象を、見る者に与える皿である。
流水は、時に渦を巻き、時に波を打ち、思いのままに流れ、生々流転の世界へと誘う。
その中にあって鷺たちは、思い思いの姿態でくつろぎ、お互いに何かを話し合っているかのようだ。
動と静、悠久の一瞬を切り取ったかのような図であろう。
鷺たちには、表情さえみられる。なんと達者な表現力であろう。真ん中の鷺など、笑っているように見えるのは、私の気のせいだろうか。
高台は、糸切細工の付け高台で高く、松ヶ谷手といわれたものを思わせ、品格高く、格調高い。
買った時は、図録に載っていることなど知らなかったが、後に、「柴田コレクションⅠ」(佐賀県立九州陶磁文化館発行)に載っていることを知り、更に、「世界をときめかした 伊万里焼」(矢部良明著 角川書店)にも載っていることを知る。どんどん有名になってくる、嬉しい小皿である。
江戸時代前期 長径:16.1cm 短径:12.5cm
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