最近環太平洋連携協定(TPP)について様々なところで論じられています。今回の議会にも農業団体から請願が出されています。そんな中、先日の信濃毎日新聞の「やさしい経済ゼミ」というコラムでわかりやすく解説されていましたので掲載します。
環太平洋連携協定(TPP)-国内農業に影響懸念(信濃毎日新聞より)
政府が環太平洋連携協定(TPP)の協議入りを決めるなど貿易自由化への動きが強まる中、国内農業への影響を懸念する声も強まっている。テレビのニュースを見ていた中学生の慎二君は大学で経済学を学ぶ兄の良一さんに聞いてみた。
■慎二 TPPって何のこと。
■良一 海外からの商品には輸入の際に関税がかかり、その分値段は割高になる。国内で同じ商品を生産している産業を守っているんだ。だけど、そんな状態を続けるより、それぞれの国で得意な分野を伸ばした方が世界全体では効率的だ。途上国の産業を活性化することにもつながる。貿易を活発にして互いに成長するため、関税をなくしていこうという機運が高まったんだ。その中でも、太平洋に面した複数の国の間で関税の全面撤廃を取り決めしようというのがTPP。得意の自動車や家電を輸出しやすくなるから産業界は賛成なんだ。
■慎二 農家は反対だってね。
■良一 日本はコメを中心に特定の農産物に高い関税をかけて、安い海外の農産物から国内の農業を保護してきた。これまでもタイやメキシコなどとの経済連携協定(EPA)で市場開放を進めてきたけれど、コメなどは例外扱いだ。
■慎二 今回も例外扱いできないの。
■良一 TPPは原則、例外なしが前提だ。先行する国々の間の協定で、一部例外扱いが認められたこともあるけど、かなり難しいみたいだ。
■慎二 TPPに参加したら日本の農業はどうなるの。
■良一 海外の安い農産物が今よりも入ってくる。例えば外国産米の価格は、日本のコメの4分の1程度。国は関税の代わりに農家に直接、補助金を支払ったり、生産の効率化を進めて経営を強化するつもりだけれど、おいしさや安心して食べられる安全性などで独自性を出せないと、先行きは厳しそうだ。
■慎二 そういう懸念にもかかわらず、議論が始まったね。
■良一 日本は優れた工業製品を海外に輸出することで成長を続けてきた貿易立国。ところが強力なライバルの韓国などは日本の得意先の欧米などとの貿易自由化交渉を進めている。さらに米国などがTPP交渉への参加を表明、日本は後れを取ってしまうと心配しているんだ。
■慎二 どうすればいいのかな。
■良一 慎二も毎日ご飯を食べるだろう。農産物は単なる商品じゃなく、生きていく上で欠かせない。国内で一定量の生産を確保する必要があるとされているよ。TPPに参加する場合、農業支援に巨額の予算が必要だけど財源をどうするのか。将来の日本のあるべき姿についての国民的な議論が必要なんだ。
環太平洋連携協定(TPP)-国内農業に影響懸念(信濃毎日新聞より)
政府が環太平洋連携協定(TPP)の協議入りを決めるなど貿易自由化への動きが強まる中、国内農業への影響を懸念する声も強まっている。テレビのニュースを見ていた中学生の慎二君は大学で経済学を学ぶ兄の良一さんに聞いてみた。
■慎二 TPPって何のこと。
■良一 海外からの商品には輸入の際に関税がかかり、その分値段は割高になる。国内で同じ商品を生産している産業を守っているんだ。だけど、そんな状態を続けるより、それぞれの国で得意な分野を伸ばした方が世界全体では効率的だ。途上国の産業を活性化することにもつながる。貿易を活発にして互いに成長するため、関税をなくしていこうという機運が高まったんだ。その中でも、太平洋に面した複数の国の間で関税の全面撤廃を取り決めしようというのがTPP。得意の自動車や家電を輸出しやすくなるから産業界は賛成なんだ。
■慎二 農家は反対だってね。
■良一 日本はコメを中心に特定の農産物に高い関税をかけて、安い海外の農産物から国内の農業を保護してきた。これまでもタイやメキシコなどとの経済連携協定(EPA)で市場開放を進めてきたけれど、コメなどは例外扱いだ。
■慎二 今回も例外扱いできないの。
■良一 TPPは原則、例外なしが前提だ。先行する国々の間の協定で、一部例外扱いが認められたこともあるけど、かなり難しいみたいだ。
■慎二 TPPに参加したら日本の農業はどうなるの。
■良一 海外の安い農産物が今よりも入ってくる。例えば外国産米の価格は、日本のコメの4分の1程度。国は関税の代わりに農家に直接、補助金を支払ったり、生産の効率化を進めて経営を強化するつもりだけれど、おいしさや安心して食べられる安全性などで独自性を出せないと、先行きは厳しそうだ。
■慎二 そういう懸念にもかかわらず、議論が始まったね。
■良一 日本は優れた工業製品を海外に輸出することで成長を続けてきた貿易立国。ところが強力なライバルの韓国などは日本の得意先の欧米などとの貿易自由化交渉を進めている。さらに米国などがTPP交渉への参加を表明、日本は後れを取ってしまうと心配しているんだ。
■慎二 どうすればいいのかな。
■良一 慎二も毎日ご飯を食べるだろう。農産物は単なる商品じゃなく、生きていく上で欠かせない。国内で一定量の生産を確保する必要があるとされているよ。TPPに参加する場合、農業支援に巨額の予算が必要だけど財源をどうするのか。将来の日本のあるべき姿についての国民的な議論が必要なんだ。