飯田市役所で太陽光発電のゼロ円システムのお話をお聞きしました。
飯田市が中電と始めたメガワットソーラーシステムを見学しました。
9月7日は私の住んでいる滋野地区の活性化委員会の視察でした。視察先は福島原発事故から自然エネルギーへの関心が高まっていることもあり、以前から環境問題に取り組んできている飯田市です。その中でも初期費ゼロ円で太陽光パネルを設置できるという極めてユニークな「おひさまゼロ円システム」についてお聞きするためです。これは4月にNHKでも紹介されています。
ゼロ円システムには興味がありましたのでお願いして、私たち「太陽と風の会」のメンバーも同行させていただきました。
飯田市は日照時間が長く以前から太陽光発電に積極的に取り組んできています。2004年には飯田市を中心とした南信州での地産地消のエネルギーを目指してNPO法人を立ち上げ、市民から出資を募り保育園や公民館など37ヶ所に太陽光パネルを設置してきています。
市民からの出資で太陽光パネルを設置するという取組みには驚かされます。現在出資者は1400名、出資額は7億6千万円あまり。出資金への分配もきちんと行われているそうです。
そうした取組みの一方市民の中で太陽光発電の普及が広がらないという状況がありました。すなわち「環境貢献として太陽光パネルを設置したいが、預貯金を取り崩したり、ローンを組んでまで設置することに踏み切れない人々」の存在がクローズアップされてきたのです。
そこで考え出されたのが「おひさまゼロ円システム」でした。まず一般家庭にゼロ円で太陽光パネルを設置します。設置した方は太陽光で発電した電気を中部電力に売ることができます。一方で9年間月々の定額料金をおひさまファンドに支払います。省エネに努力すれば月々の負担を減らせます。そして10年目には太陽光パネルはおひさまファンドから譲渡されご自分のものになります。
この「おひさまゼロ円システム」は2010年1月には募集を開始し、64人の方から申し込みがあり26件設置、2010年11月には22件設置したとのことでした。今年も引き続き取り組んで行くそうです。
「市民の出資で太陽光発電を」というおひさま進歩の取り組みには頭の下がる思いです。とりわけ出資者を募るということは並大抵の努力でできることではありません。市民の方にしてみれば信頼がなければ大切なお金を出せるものではありません。おひさま進歩は地域で絶大なる信頼を集めているのだと感じました。担当者の方は行政との緊密な関係が欠かせませんとおっしゃっていました。
午後はメガワットソーラー事業を見てきました。天竜川を見下ろす山腹に1メガワットのソーラーパネルが一面に設置されていました。
滋野地区活性化の皆様、飯田市の皆様、今回は視察に同行させていただきましてありがとうございました。東御市における太陽光発電事業の普及に役立てたいと思いました。