防災拠点をどのように考えるか?

2012-01-21 20:54:15 | 議会活動
引き続き舞台が丘整備計画を考えます。今回は防災計画との関係で考えてみたいと思います。舞台が丘整備計画の中で市は以下のように述べています。

各施設の耐震改修を行うとともに、災害対策本部となる市役所や東御清翔高校を含め広域避難場所となる各施設の連携を強化し、舞台が丘地区全体を一体的な災害時の拠点とするため、新たに市道県・東深井(あがた・ひがしふかい)線の延伸計画を進めることとしました。

それでは大規模災害が起きた場合どのような被害が想定されているのでしょうか。市で作成したハザードマップを見てみましょう。下記はハザードマップの一部です。薄茶色の斜線は土石災害警戒区域です。川沿いの緑色の部分は浸水想定区域です。



この地域でもし大規模災害が起きるとすれば北側の山の崩落による土石流です。江戸中期、寛保2年(1742年)8月1日に発生した「戌の満水」(いぬのまんすい)と呼ばれる大災害では所沢川(しょざわがわ)が山崩れによる鉄砲水で大氾濫し、祢津で60人、金井で113人が流死しています。

祢津小学校の東側、所沢川近くの農地に「八間石」と呼ばれる巨石があります。これはそのときのなごりで500m流されたとされています。また金井では犠牲者を弔うため火祭りが行われています。土石流は常田・田中宿を直撃し、本陣など100軒以上の建物を押し流しました。田中宿の壊滅で、海野宿が本宿機能を持つようになり、田中宿の回復には20年以上かかったとされています。

ハザードマップをもう少しよく見てみましょう。土石災害警戒区域は市役所のすぐ上まで伸びています。針の木川、求女(もとめがわ)川では河川の浸水が想定されています。一方東御中央公園や武道館、体育館、東部中学校などは土石災害警戒区域外となっていることがわかります。確かに中央公園周辺は高台になっています。



こうしたことを考えた場合、防災拠点をすべて市役所周辺に集約することは必ずしも適切ではないのではないでしょうか。ここには求女川、針の木川が集中し、ここからの浸水も考えられます。防災拠点を一ヶ所に集中することは作業効率上はいいかもしれません。しかし防災拠点が被害にあった場合には動きがとれなくなります。リスク分散は防災の鉄則です。

市役所は重要な防災拠点ですが、それとともにより安全な中央公園周辺も防災拠点としての機能を持たせるべきです。中央公園はサンライン、グリーンパーク道路に接し、高速のインターチェンジにも近く、芝広場は緊急時のヘリポートにも指定されています。中央グラウンドは緊急車両の駐車場として活用できます。

東御清翔高校を通る道路が防災に役立つことは否定しませんが、それはあくまでも市全体の防災対策の一つに過ぎないことを認識すべきです。全体としての防災計画の一つの選択肢に過ぎません。道路をつくることが何か防災にとって必要欠くべからざる施設のように言うのは何か違和感を覚えます。

そして私が気になっているのは市民病院と助産所のことです。市民病院や助産院は土石流が発生した所沢川沿いにあります。この地域はハザードマップでも緑色で示された浸水想定域となっており、市民病院の北側の保健センターの東側は天井川になっています。確かにハザードマップでは洪水被害は川の東側となっていますがはたしてそれでいいのでしょうか。

3・11の大災害で私たちは想定外という言葉を何度も聞きました。そして自然が人間の想定をはるかに凌駕し大きな被害をもたらしました。人間の小ささ、自然の強大さを思い知らされました。そうしたことを考えるとさらなる見直しが必要ではないかと思うのです。

ハザードマップでは高速道路が堤防の役割を果たすことが期待されているようです。高速道路より北側はすべて土石流警戒区域となっていますが、南側は高速道路の土手の開口部からの土石流を想定しています。しかし土石流が高速道路の土手を乗り越えてくることはないのでしょうか。土手を崩して流れ下るということはないのでしょうか。最近の雨の降り方の激しさや山が一気に崩落する災害も起きていることを考えると気になります。

舞台が丘における駐車場問題を考えます

2012-01-21 08:09:06 | 議会活動
引き続き舞台が丘整備計画における駐車場問題を考えます。市は東御清翔高校を通る道路の新設の目的の理由に、不足する駐車場への対応と中央公民館を通り抜ける車両対策をあげていました。

これに対し私は先日のブログで駐車場問題はキャパシティの問題ではなく使い勝手の悪さにあると指摘しました。このことについてご説明いたします。下の図をご覧ください。現在駐車場はそれぞれの施設に付随したものとして設けられ5ヶ所に分散し、それぞれの連携はとられていません。


こうした状況だとたとえば中央公民館の駐車場が満車になった場合、赤い矢印のようにいったん下ってさらに上り返す必要があります。入ってくる車もあり駐車場はさらに混雑します。これは現在の駐車場設置思想の中に連携と言う考え方がないからです。


これに対し私は市庁舎前の駐車場と中央公民館前の駐車場をつなげて一体的な駐車場を建設することを提案します。ちょうど上下水道庁舎が撤去が決まっています。基本構想にあるようなモニュメントの建設ではなく大規模な駐車場の建設をすすめたらいかがでしょうか。


詳細イメージは上記の通りです。こうした駐車場を建設することにより通過車両問題も解決します。すなわち通過車両問題とは中央公民館と本庁舎館間の車両の移動のことです。現在のままではそれぞれいったんくだり上りかえすという動作が繰り返されることになります。これは新しい道路をつくったとしても解消されるものではありません。

一体的な駐車場建設こそこの問題を解決することができると思うのですがいかがでしょうか。こうすれば15億円もかけなくても問題の解決が可能です。

お手紙を頂戴しました(その5)

2012-01-21 07:05:08 | 議会活動
いただいたお手紙に対するご返事が遅くなっております。最初のお返事をお書きしたのは1月15日でした。ご質問は3つありそれぞれお答えしてきました。さてご質問の3番目は、この問題について議員それぞれが発行している「議会報告」で説明したり、地域で説明会や議会報告会を行ってほしいというものでした。

この問題については12月議会の一般質問で多くの議員さんが取り上げていました。この内容につきましては2月発行の「市議会だより」に掲載されますのでそちらをご覧ください。現在編集を進めているところです。

また舞台が丘整備事業第2期工事につきましては市が市民説明会を開催いたします。2月1日の田中地区説明会をかわきりに市内5ヶ所で行われます。どなたでも参加できますのでご出席いただければと思います。開催予定は下記の通りです。

・2月1日(水)田中地区説明会 中央公民館 PM6:30より
・2月2日(木)滋野地区説明会 滋野コミュニティセンター PM6:30より
・2月6日(月)祢津地区説明会 祢津コミュニティセンター PM6:30より
・2月7日(火)和地区説明会  和コミュニティセンター  PM6:30より
・2月8日(水)北御牧地区説明会 北御牧コミュニティセンター PM6:30より


議員が発行している「議会報告」などへの掲載については、私は1月発行の「議会だより」で行っています。また説明会の開催については今後の推移を見ながら考えて行きたいと思っています。

以上、いただいたお手紙に対して私の立場ですべてお答えいたしました。これからも舞台が丘問題について注視していただき、ご意見をお寄せいただくことを期待しています。

かやぶきの里の視察と財政研修でした

2012-01-21 00:01:30 | プロフィール
18日から会派「太陽と風の会」の4名の議員で京都府南丹市美山町のかやぶきの里を視察しました。南丹市は昨年秋に議会広報誌の視察で東御市においでいただきました。今度は私たちがかやぶきの家を生かした地域活性化の取組みについてお聞きしました。

その後滋賀県大津市で行われた自治体財政の研修会に参加しました。全国から200名近い議員さんが集まり、2日間にわたる密度の濃い研修を受講しました。とりわけ演習では財政指標をもとに実際の市町村を分析し、課題を探り、その解決策を考えました。早速東御市のデータで分析をしてみようと思いました。

こうした研修では全国の市町村の議員さんと交流できとても刺激を受けます。おなじ議員同士、ともに語り合い学びあう中でエネルギーをもらいました。自分達の街を良くして行きたいという気持ちには通じ合うものがあります。とても充実した視察・研修でした。


雪の中にかやぶきの民家が数十軒立ち並んでいました。まさに日本の原風景です。


ご案内いただいた南丹市の職員の方を囲んで写真を撮りました。
左から阿部議員、蓮見議員、そしてポスト。次に桜井議員。私は右端。


研修会場でのスナップです。多くの議員さんから元気をいただいてきました。
私の左後ろは阿部さん、右端は沼津市のエネルギッシュな女性議員さん。

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