加山到のハマッ子雑貨飯店

おもちゃ箱をひっくり返したような楽しい雰囲気が伝われば嬉しいなっと。08年11月6日開店!

続・広島みやげはレコード

2017-09-27 | レコード
広島に行ってからもう一月以上経ったんですなぁ・・・。早やっ!

その広島の中心街で見つけた中古レコード店「STEREO RECORD」。ワクワクして店に入りガサゴソと探して見つけたのがこちら。



「大烏が地球にやって来た日」ストロベリー・パス(再販盤1977年・フィリップス/原盤は1971年リリース)

店頭でジャケットを見た時には別に・・・って感じだったんです。帯を見ても“成毛シゲル つのだひろ”って記載されていて、「ふーん、この2人は一緒にやっていたんだ・・・」なんて思った程度でした。60年代後半のGSブームの一方、日本ではニューロックと称するジャンルが台頭し始めてきて様々なミュージシャンやバンドが出てきたんですよね。で、解散したりメンバーチェンジがあったり、70年代に隆盛を誇って、その頃に青春時代を送っていた僕らの前にテレビを通じていろんな人が現れました。
だから、僕らが知った○○バンドの□□というメンバーは、以前には▽▽というバンドで◎◎と一緒に演奏していた・・・なんてことが後からわかるんですよね

僕が成毛シゲルを知った時にはスーパーギタリスト成毛滋として、つのだひろはJAP'S GAP'Sのメンバーでした。このふたりが「ストロベリーパス」として一緒にレコードを出していたんだ~と、日本ロック界の歴史を垣間見た気がして、大枚はたいて買うことにしました。でもってその後、自宅にあった音楽誌を何気なく読んだらこのアルバムの事が書かれていて、「ストロベリーパスは、この2人と柳ジョージが3人で結成していたジプシーアイズがその前身」と紹介されていました。
ストロベリーパス唯一のこのアルバムには、1曲だけ柳ジョージが歌っています。A面最初の「I GOTTA SEE MY GYPSY WOMAN」。カッコいいっす。ジプシーアイズを知っている人にはサプライズ的な演出だったのでしょうね。



全体としては、インストと英語歌詞の歌物がほぼ半々。ボーカルはつのだが担当していますが、つのだひろのヒット曲「メリージェーン」の初出はここだったらしいですね。
乾いたサウンドのアメリカンニューロックを彷彿させるかと思えば、プロコルハルムの影響大と思えるオルガンをフィーチャーしたインストがあったり、楽しめます。
僕ら世代がイメージするであろう、“長髪を振り乱しベルボトムジーンズをはいたヒッピーファッションの若者が奏でる70年代ジャパニーズロック、ここにあり!”の1枚です。
カッコいい

よく「はっぴいえんど」は日本ロックの原点と称されていますが、僕は「はっぴいえんど」のあの叙情的で物静かで和風の香りがするサウンドは、どちらかというとフォークの源流のような気がしていました。それよりもこのストロベリーパスこそ日本ロックの礎を築いたバンドのひとつではないかと思います

ちなみにジャケットのカラスは石森章太郎が描いたとのことです

残念だったのはライナーノーツがなかった事。店が買取した時点ですでになかったんでしょうね
コメント (2)
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