YouTubeで見つけました 宮内淳主演の青春ドラマ「あさひが丘の大統領」(1979年~1980年/日本テレビ)
「太陽にほえろ!」に登場した新人刑事が時が来て殉職すると、それまで「太陽!」を盛り上げた功績に対するご褒美と、主役として演じられる力を持ったその証として、同じ日本テレビ&関連プロデューサーによる主演ドラマが作られる慣例がありました。 マカロニ刑事/萩原健一「傷だらけの天使」、ジーパン刑事/松田優作「俺たちの勲章」、テキサス刑事/勝野洋「俺たちの朝」・・・そして4代目新人刑事として登場し殉職したボン刑事/宮内淳のために作られたのが「あさひが丘の大統領」でしたね (ちなみに青春学園ドラマ「われら青春!」でデビューし、人気を不動にした中村雅俊もその後に松田優作とダブル主演で「俺たちの勲章」に出ていましたね)
ただ、お気づきの方も多いでしょうが、これは望月あきら原作の漫画をもとにドラマ化され大ヒットした前作の「ゆうひが丘の総理大臣」(中村雅俊主演)の二番煎じといったネーミングであり、しかも「あさひが丘~」はオリジナルだったにもかかわらず、二匹目のどじょうを狙った感があって、なんとも腑に落ちない気がしました。ボン刑事として「太陽!」を盛り上げた宮内淳のために、純然たる新ドラマを作ってほしかったと思うのは私だけでしょうか・・・
大阪から出てきた甘えん坊の”ボンボン”が刑事として成長し、七曲署の優等生刑事になった宮内が、役者としてそのイメージを壊すが如く、「あさひが丘~」ではちょいとエッチで、男子生徒と一緒になってはちゃめちゃな学園生活を送る教師。その名も「ハンソク」・・・ きっとご本人は楽しんで演じたんだろうなぁ。YouTubeで見て、久しぶりに見入ってしまいました(笑)
取り巻く出演者には、ヒロインの教師には片平なぎさ、同僚や上司には由利徹、高城淳一、宍戸錠、樹木希林 生徒には井上純一、藤谷美和子、長谷川諭、大村波彦、北村優子、岡村清太郎・・・日本テレビ系学園ドラマの生徒役ではおなじみの面々(「また生徒役か~何年ダブってんだ~?」って思ったっけw)
しかし・・・「太陽!」殉職後に主演ドラマが作られるのは宮内淳が最後となりました。 「太陽!」を卒業した先輩俳優は、それぞれ探偵や刑事、教師を演じてきましたが、作品としてその底辺に流れるのはあくまでも「青春」 汗臭くも青空の下で思いっきり弾け、そして悩みもがきながら成長して行く若者たちの姿を描く作風が、時代と共に受け入れられなくなったため、製作するのが難しくなったと言われています。
それはそれで寂しいとは思いましたが、後輩刑事のロッキー/木之元亮は大型時代劇やサスペンス物あるいは映画などで活躍の場を広げ、スニーカー/山下真司はTBS「スクールウォーズ」でさらにブレイク、ラガー/渡辺徹は「風の中のあいつ」「気になるあいつ」などで安定した人気を獲得(ついでに共演した榊原郁恵も獲得)・・・など、同局・同プロデューサーの作品でなくても飛躍できることを証明してくれました
そうそう。前述の岡村清太郎(いつも優等生役)は今や江戸浄瑠璃の家元です まぁ元々そういう家系なんですけどね。ちなみに息子は人気絶頂の歌舞伎界若きスターの二代目尾上右近です
あはっ。話がそれましたが・・・宮内淳のはっちゃけぶりが楽しめる「あさひが丘の大統領」でした
「青春ド真中」「総理」の軟弱教師から「太陽」の軽薄刑事へ。やがてリーダー格に成長して、番組の顔となって最終回(とパート2)まで在籍。
同パターンで中村雅俊も「太陽」に加入するんじゃないかと思ったこともありました。でも青春教師のイメージが強すぎですね。
もし加入したら、どんなニックネームになっていたでしょう。俺勲の「アラシ」が配属? あり得ないでしょうけど、妄想すると楽しい。
神田正輝さん。そうでしたね。裕次郎さんが見初めて「大都会」でデビューさせて、同じ日テレ系の最終ドラマで“修行“させてからの「太陽!」入り。ゆえに新人俳優/新人刑事ではなく、力を付けて殿下の後を継ぐ中堅刑事としてドラマを盛り上げてくれました。
雅俊さんの七曲署刑事…。それこそ殿下のDNAを継いだような優しいキャラだったかもしれませんね。