第70回ヴェネチア国際映画賞、金獅子賞を
ドキュメンタリーとして初めて受賞したっていうからスゴイ。
************************
「ローマ環状線、めぐりゆく人生たち」53点★★★
************************
ローマの周りを巡る、高速道路沿いで暮らす
様々な人々を写したドキュメンタリー。
好きなテーマだし、評価高いし、
期待してたんですが
うーん、ワシにとってはこれ
ホントに点景で、散文的で、あまり面白みがない。
詩的なのはわかるけど、
もっとひとつひとつを掘り下げてもよかったかなと。
登場するのは
救急車の救命士、車上生活者、
広大な屋敷を継いだ没落貴族などなど。
高速で走り去る車たちの、その暴力的な印象の影で、
人間たちの営みは、どこか退廃し、鬱々とし、冴えない。
かつての都の栄枯衰退への憂いは
来週公開の「グレート・ビューティ/追憶のローマ」に
通じるものがある気もします。
ヤシの木に寄生し、組織だって木を貪り食い尽くす害虫を
駆除する研究者のような博士の言葉が象徴的だったけど、
まあ、なんでここで彼が出てくるのか
よくはわからない(笑)。
そうした必然と偶然のあいまいさも、
全体をちょっとぼやけた印象にしてる気がしました。
★8/16(土)からヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開。
「ローマ環状線、めぐりゆく人生たち」公式サイト
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます