予想以上にイヤ〜な怖さが持続する・・・・・・!
「グレタ GRETA」70点★★★★
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NYの高級レストランで
ウェイトレスをするフランシス(クロエ・グレース・モレッツ)は
帰宅中の地下鉄で、誰かが置き忘れたバッグを見つける。
中には落とし主のIDカードも入っていた。
遺失物センターが閉まっていたため
しかたなくバッグを持ち帰ったフランシスは
親切心からIDカードを頼りに
持ち主であるグレタ(イザベル・ユペール)の自宅に
バッグを届けに行く。
出迎えたグレタはフランシスに感謝し、
お茶に誘う。
母子ほど年の離れた二人は
どんどん親密になっていくのだが――?!
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イザベル・ユペール大好きだけど
正直あまり期待してなかったんです(すみません。笑)
でも、これが意外に、最後の最後までかなり怖かった。
地下鉄で拾ったバッグを
持ち主に届けたヒロイン(クロエ・グレース・モレッツ)が
思わぬ自体に巻き込まれる――というスリラー。
親切心が仇になる現代の病理が
なかなかリアルに描かれていて
ストーカー心理や執着の描写、
ホラー要素にサイコな心理要素が絡み、
ゾクッ、ゾゾゾ、うわぁ(いやだ~)・・・・・・の三段ステップで
ラストまでイヤ〜な感じが続くんです。
バッグひとつで善人な女性を釣る――ってアイデアがおもしろいし
若くて屈強そうなクロエを
華奢で年配のユペールが翻弄する構造も
実際にある「この手の人々」のずる賢さを強調していて、
うへぇ~~と思いました。
深みはそこそこですが、まず構築がうまいなあと。
それに
グレタの友人役のエリカがえらい!
ファンとしては
ユペール様の「すごみ」や「怖さ」を
あまりこういう方向に使ってほしくないのだけど(笑)
どうにも最近、怖キャラが多いよね・・・・・・。
怖っ――!の切っ先が一番鋭かったのは
やっぱりミヒャエル・ハネケ監督の「ハッピーエンド」(18年)、
そして「エル ELLE」(17年)ですかねえ。
★11/8(金)から公開中。
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