25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

Xデイはいつか

2017年12月23日 | 社会・経済・政治

 1997年、韓国やタイの経済危機がインドネシアにもおよび、1円15ルピアだったのが、1円120ルピアになった。日本円をルピアに替えて銀行に貯金していた人は大ショックだった。1200万円が150万円になってしまったと考えればよい。ドル貯金をしていた人たちは幸運だった。ルピアの信用がないので、ホテルやレストランは今でもドル表示をする。日本ではそんな風景をみたこともないが、そんな日があり得るとぼくは思っている、

 第一に大企業に勢いがない。ベンチャー企業を起こす環境を整えていない。クリエーターを育てて来なかった。語学力が相変わらず無い。戦後の荒地からに再興はたやすかったが、熟成期から成長はなかなかに難しい。アメリカはマイクロソフトやアップル、アマゾン、Google facebookなどと世界的な若いベンチャー企業を育てることができた。日本はできなかった。

 政府が借金をして予算を作っても、勢いがでない。消費者物価も2%上昇までほど遠い。黒田総裁も安倍政権の成長戦略やきもきしていることだろう。特区を作る目的は特区での成果を全国に波及させるためにするのである。加計学園の獣医学部の設置がモデルとなって多くの獣医学部ができるとも思えない。つまり日本政府のやっている成長戦略は当てにならないのである。ただお金を日銀に刷らせて、支援者たちにばら蒔いているだけである。

 したがって日銀は出口戦略がとれず、いつの日かXデイがくる。

 すると幸運なことに政府の借金価値はドンと減る。銀行に借金のある人もドン減る。一方貯金や、年金、保険はドンと価値を失う。

 ぼくはこのXデイがオリンピック後ではないか、と疑っている。

  自分で防御しなければならない時が必ず来る。年金などあてにできるものではない。ハイパーインフレがきたら、みなパーである。戦後期のようにしばらくは食糧を作り、獲る人が強くなる。それは日本人がハイパーインフレを一度経験したことだ。